ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが共演した名作『ギルバート・グレイプ』(1993年)で印象に残るのは、なんといっても給水塔だ。 生まれ育ったアイオワの田舎町からいちども出たことがないギルバート(ジョニー・デップ)には、知的ハンディキャップをもつ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)がいる。アーニーは高いところが大好きで、ちょっとでも目を離すとすぐに給水塔に登ってしまい、町中が騒ぎになるのである。 あの給水塔は、アメリカの「スモールタウン」のシンボルだ。 人口はせいぜい3千人ほどで、大きさはメインストリートを中心にほんの数ブロック程度。インターステイト・ハイウエイ(州間高速道路)からは離れた場所にあり、都会の繁栄とは無縁。住民どうしお互いをよく知っており、いまだに家に鍵をかける習慣もない。それがスモールタウンだ。 アメリカにはこうした小さな町が無数にある。 19世紀フランスの青年貴
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