ブックマーク / honz.jp (15)

  • 『ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か 』本当に恐れるべきなのは失望感 - HONZ

    ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが共演した名作『ギルバート・グレイプ』(1993年)で印象に残るのは、なんといっても給水塔だ。 生まれ育ったアイオワの田舎町からいちども出たことがないギルバート(ジョニー・デップ)には、知的ハンディキャップをもつ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)がいる。アーニーは高いところが大好きで、ちょっとでも目を離すとすぐに給水塔に登ってしまい、町中が騒ぎになるのである。 あの給水塔は、アメリカの「スモールタウン」のシンボルだ。 人口はせいぜい3千人ほどで、大きさはメインストリートを中心にほんの数ブロック程度。インターステイト・ハイウエイ(州間高速道路)からは離れた場所にあり、都会の繁栄とは無縁。住民どうしお互いをよく知っており、いまだに家に鍵をかける習慣もない。それがスモールタウンだ。 アメリカにはこうした小さな町が無数にある。 19世紀フランスの青年貴

    『ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か 』本当に恐れるべきなのは失望感 - HONZ
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    adorable 2017/01/31
  • 『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ

    イスラムを深く知るためには、「コーラン」を避けて通ることができない。ジハードで死ぬと、楽園の72人の乙女という報酬があると書かれているのは当か? そして過激派たちによってどのように曲解され、利用されてきたのか? 今あらためて問われる、コーランに書かれている内容の質。(HONZ編集部) 書はカーラ・パワー(Carla Power)著If the Oceans Were Ink――An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran(『たとえ海がインクであっても――奇妙な友情とコーランの心髄への旅』)(2015年 ヘンリーホルト刊)の邦訳です。 副題にある「奇妙な友情」とは、著者である気鋭のアメリカ人女性ジャーナリスト、カーラ・パワーと、書における彼女の対話の相手、イスラム学者のモハンマド・アクラム・ナドウィー師と

    『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ
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    adorable 2015/11/20
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第8話後編 2018年09月21日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった…「ミヤコ怪談」はメディ...

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    adorable 2015/11/15
  • 仁義なき戦い、本当の勝者は誰か? 実話系週刊誌の勢いが止まらない! - HONZ

    出版業界には「初速」という言葉があります。発売から数日、たとえば1~3日くらいの商品の動きを示す言葉で、コミックなど超売れ筋であればあるほど初日の売上が大きく出ます。そんな中、「こりゃ『ONE PIECE』のグラフか!?」とばかりに二度見をしてしまったグラフがありました。それがこちら『山口組百年の血風録』の売上データ。 怖そうなおじさん(イメージ)に「……こんなが出ているらしいぞ。“すぐに”買ってこい」と指示されて、書店を走り回るつかいっ走りの姿など、大人の事情を色々想像して、グラフを見るだけでも大変楽しめました。 さて、カタギの私でも名前くらいは知っている山口組が、大揉めに揉めています。そして、その影響は出版業界にも飛び火し「実話誌バブル」とやらが起こっているというニュースが流れてきました。今回は実話誌と日の裏社会モノ関連書籍について見ていきたいと思います。 実話誌といって名前が出て

    仁義なき戦い、本当の勝者は誰か? 実話系週刊誌の勢いが止まらない! - HONZ
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    adorable 2015/10/14
  • 『老人たちの裏社会』生き地獄化する余生 - HONZ

    65歳以上の高齢者の万引きの増加が話題になったのは20年ほど前だったか。当時は全体に占める割合が1割に達したことで注目を集めていた。 書によると警察庁発表の犯罪統計では高齢者による万引きは2011年には未成年者の検挙数を追い抜き、直近の公表値である13年は32.7%を占め過去最高を記録したという。万引き犯の3人にひとりが65歳以上という状況だ。人口全体が高齢化していることを踏まえても異常な増え方だ 万引きだけではない。ストーカーも60代以上の13年度の認知件数が10年前の約4倍に増え、他の世代の1.7-2.6倍に比べて高い増加率を示す。驚くべきなのは暴行の検挙数。2013年には94年比45倍超の3048人に急増している。原因も「激情・憤怒」が60%以上を占め、次点の「飲酒による酩酊」の14%を大きく引き離す。酔っぱらって、「何だ、この野郎!」と酒場で暴れる老人を想像しがちだが、当に凶暴

    『老人たちの裏社会』生き地獄化する余生 - HONZ
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    adorable 2015/03/20
    "死ぬよりも、上手に老いることの方が難しい時代になってしまった。" 本書に広がる世界は、我々全員がこれから対峙しなければならない社会そのものである。" うむ。読まねば。
  • 『ぼくは物覚えが悪い』海馬を失った男は、永遠に続く30秒を生きた - HONZ

    今年も残すところあと1ヶ月となり、年忘れという言葉も聞こえてきた。皆さんにとって2014年はどのような年であっただろうか?そして来たる2015年のことを考えた時に、どのような感情が沸き上がってくるだろうか? 年の瀬ともなると、私たちは過去の出来事を頭の中で再現し、その情動を元に未来へ思いを馳せる。年を忘れるというくらいだから、辛かったことや不安な出来事を思い出す方も多いのかもしれない。いずれにせよ私たちは「今」という瞬間を疎かにするくらい、記憶というものに縛られながら生きている。それならば未来もなく過去もなく、現在進行形しか存在しない世界に行けば、不安を取り除くことは出来るのだろうか。 1953年、一人の男がてんかん治療のための脳手術を行った。左右の内側側頭葉を摘出するという実験的な手術であったものの、発作は無事に抑えられるようになる。しかしこの手術は、関わった全ての人にとって決して忘れら

    『ぼくは物覚えが悪い』海馬を失った男は、永遠に続く30秒を生きた - HONZ
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    adorable 2014/12/01
    これは読みたい。面白そう。
  • 『ものの言いかた西東』 - 大阪の空中殺法「よう、言わんわ」、東北の万能奥義「どうも」 - HONZ

    全国の津々浦々で使用される方言は、地方の特色を彩る大きな要素の一つである。アホとバカ、ショッパイとカライ、イルとオルといった言葉の違いは、我々の文化の多様性の一端を示しているとも言えるだろう。 一方で、それらの方言をフレーズ化して構成される「ものの言い方」については、その人の性格に依拠するところが大きいものと思われがちである。間接的なもの言いが多ければ回りくどい奴、必要最低限のことしか言わなければぶっきら棒な奴など…。ところが意外や意外、この言い回しというものにも、地域差が大きく関与しているらしい。 書は、ものの言いかたに表れる地域毎の違いから、それらを生み出した社会的な要因、さらには影響の連鎖や歴史的な側面にまで着目した一冊である。言語は思考を規定するように、ものの言いかたはコミュニケーションを規定する。引いては人間関係や商売上の結果にも大きな影響を及ぼすことだろう。いわばこれまで

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    adorable 2014/09/11
    これは朝ドラや「アオイホノオ」観てるときめっちゃ感じるんだよなぁ。よし、読もう!
  • 『泡沫候補 彼らはなぜ立候補するのか』現代のドン・キホーテたち - HONZ

    マック赤坂、羽柴誠三秀吉、外山恒一など、いわゆる泡沫候補と呼ばれるような人たちは、300万円もの供託金を支払って、敗北がほぼ確実な選挙に何回も立候補する。当選する見込みがほとんどないにもかかわらず、なぜ彼らは立候補するのか?その派手なパフォーマンスに何の意味があるのか? 書は、多くの人々が疑問に思いながらも、これまで見過ごしていた現代日選挙の謎に迫る一冊だ。著者は、都内劇場で7ヶ月間におよぶ異例のロングラン上映を記録した「映画『立候補』」の監督。当時の取材をもとに、現代のドン・キホーテたちの真実を解き明かすつくりになっており、日の選挙制度や社会について深く考えさせる一冊である。 大阪都構想を争点に大阪府知事と大阪市長のダブル選挙が行われた2011年、選挙戦は都構想を推進する橋下派と反橋下派に二分されていた。そんな大事な首長選挙に、ほとんど注目を浴びなかったが場違いな泡沫候補たちが4名

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    adorable 2014/08/18
  • やめられない、止まらない『フードトラップ』その甘い罠 - HONZ

    18歳以上のアメリカ国民の33パーセントが、BMI 30以上の肥満体だという。書によれば、陸軍幹部が公式発表で首都ワシントンの18歳以上の男女が太り過ぎで採用できないと表明。また、カリフォルニア州ロサンゼルスでは、太り過ぎのため帝王切開が困難になり死亡する産婦が増えているという。また痛風患者は全米で800万人にも達するという。 なぜアメリカはかくも肥満大国になってしまったのか。書はアメリカの加工品産業の問題点について、原材料である塩、砂糖、脂肪という三点を軸にしながら追及する。 この三つの材料は加工品になくてはならない物である。なぜなら、製造工程において、苦味、金属味や渋味などの付着がおきてしまうのが通常だが、この三つの材料を加える事により、それらの不純な味を隠すことができるのだ。 糖分への渇望は人間が能的に持っているものだ。生後間もない赤ちゃんに砂糖水を与えると微笑むという。ま

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    adorable 2014/07/28
  • 実録が現実を喰う!『映画の奈落』北陸代理戦争の仁義なき場外戦 - HONZ

    やくざ映画にドンパチはつきものである。だが、映画と全く同じシチュエーションで実際にモデルとなった組長が殺害されるーーそんなミステリーさながらの事件を引き起こした、前代未聞のやくざ映画があった。 映画『北陸代理戦争』は、”北陸の帝王”と呼ばれた福井川内組組長、川内弘をモデルにした「東映実録やくざ映画」である。映画と現実が連動し、シナリオが進行中のやくざの抗争に影響を与えたという逸話のインパクトは、他の追随を許さない。 この映画、様々な意味で曰くつきの映画と言われている。当初は、東映のヒットシリーズ『新・仁義なき戦い』の最終作として企画されながら、主演の菅原文太が降板したため、『仁義なき戦い』のタイトルを外される。撮影が始まるや否やトラブルが続出し、予告編に登場する渡瀬恒彦は事故のため映画に出演していない。挙句の果てが、俗に三国事件と呼ばれる事件での新聞沙汰である。 そして事件が起こるまでの経

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    adorable 2014/07/21
  • ミート・パラドックス――肉食の心理学 - HONZ

    信頼できる筋によれば、現在HONZ内部で、なんと、昆虫プロジェクトが進行中とのことです! このところ何かと話題の昆虫に、新機軸を打ち出そうという意欲的なプロジェクトだとか。 昆虫は、深い問題にわたしたちをいざないます。わたしたちは何をべ、何をべないのか--。 をめぐる状況には、実にたくさんの要素が複雑に絡み合っていて、考えれば考えるほど、問題は果てしなく広がっていくような気がします。が、今回の「サイエンス通信」では、『ニューヨーカー』誌の11月4日号(物特集号)に掲載されたダナ・グッドイヤーさんの BEASTLY APPETITES(獣欲:抑え切れない欲望) The animals we love too much to eat (可愛すぎてべられない動物たち)という記事から、行動心理学の分野で最近生まれた「ミート・パラドックス(肉の逆理)」という言葉にフォーカスして、動物

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    adorable 2013/12/03
  • 映画「立候補」 – HONZ

    出演:マック赤坂・羽柴秀吉・外山恒一 高橋正明・中村勝・岸田修・櫻井武ほか 監督:藤岡利充 撮影 / 製作:木野内哲也 音楽:田戸達英(主題曲)/ 岩崎 太整 / 佐藤ひろのすけ 製作補助:赤間哲也 このドキュメンタリーには映画の神様が2度舞い降りる。せっかく映画の宣伝が出来る機会を頂いたので、広告のセオリー通り一つ目の神様光臨までを書かせてもらい、2度目は皆さんの目で、劇場で確認いただければ幸いです。 映画「立候補」が予想を大きく上回る反響を受けている。「どうしてだろう?」今年2月の夕張国際映画祭での招待上映までは劇場公開など夢のまた夢でしかなかったのに。藤岡監督と首をかしげるばかりだ。 舞台は2011年秋に大阪で開かれた大阪W選挙(府知事、市長選挙)。マック赤坂を筆頭に大阪ローカルの無所属候補者3名を軸に泡の様に現れては消えていく泡沫候補たちを追った。同時に、伝説の政見放送で知られる外

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    adorable 2013/08/24
  • ホント!? 『反省させると犯罪者になります』 - HONZ

    犯罪者を反省させればさせるほど、累犯者が増える。それどころか、ちょっと悪いことをした人を反省させることを繰り返していけば、その家系からいずれ犯罪者が生まれるかもしれない、と著者は主張する。 うそだろ? とまず思う。しかし書を読み進めれば、多くの人が「体感」として腑に落ちるはずだ。 ポイントは「反省すると犯罪者になる」ではなく、「反省させると……」だということ。そしてその「反省させる」とは、具体的には、子どもの頃から(少なくとも私は)言われ続けた「言い訳するな! 反省しろ!」といった態度のことを指す。こういったシチュエーションでの「反省させる」には、必ずといっていいほど「言い訳するな」と「相手の気持ちになって考えろ」という言葉がセットになっているが、何よりこれがいけない、というのだ。 著者はLB指標の刑務所で更生支援をしている。HONZの読者ならおなじみの言葉かも知れないが、Lはlongの

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    adorable 2013/06/03
    インパクトあるタイトルなれど、これはあるある!読んでみようなかなぁ。
  • その話は別の機会に 『知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性』 - HONZ

    採点★★★★☆ じっくり考えることが好きな人にはおすすめ 「理性の限界」の続編。前著と変わらぬ形式で、とっつきにくい科学・哲学について、さくさくと議論が進んでいく。知的興奮を味わいたい人は是非。 書は著者が様々な立場の人間(生理学者、会社員、文化相対主義者など)になりきり、それぞれの立場から様々な命題について議論を進めて行く。議論の中で最も効果的に使われている言葉は、司会者の「その話は、また別の機会にお願いします」であろう。このたった一言で脱線しそうな議論を修正してしまう。まさにスーパーファシリテーターだ。このツッコミともボケとも取れる言葉で、何度も”にやり”とさせられた。 第一章「言語の限界」で取り上げられている『ソーカル事件』(ソーカル事件のWiki)については全くしらなかったが、以前お話を伺った佐山展生さんのお話を思い出した。 「話が分かり難いのは、話す人が質を理解していないから

    その話は別の機会に 『知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性』 - HONZ
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    adorable 2013/04/30
    ”この世の天国が赤羽にあるというのだ。赤羽である。赤羽。”
  • 「夏に読む極上の歴史書」 週刊エコノミスト 8月17・24日合併号 - HONZ

    1789年7月14日のバスチーユ監獄襲撃からフランス革命が始まった。この2年前からフランスの気候は不順で、穀物の収穫量は平年の3分の2になり、小麦価格は2倍に高騰していたのである。 5年後の1794年も天候は最悪であり、フランスでは大規模な糧暴動が発生した。この年7月にジャコバン党のロベスピエールは刑場の露と消え、革命は転換点を迎えたのだ。 フランス革命は民法やメートル法など、のちの世界に思想や制度で多大な影響をあたえたことは誰でも知っている。しかし、そのきっかけのひとつが気候であったことはあまり知られていない。 E・ル=ロワ=ラデュリ著『気候と人間の歴史・入門』著者は書で中世以降現代までのヨーロッパにおける、気候が人間社会に与えた影響を語る。まさにアナール派歴史学の入門書だ。 アナール派ではないのだが、その特徴のひとつである、長期的な経済史を、よりグローバルな視点で取り扱っているのが

    「夏に読む極上の歴史書」 週刊エコノミスト 8月17・24日合併号 - HONZ
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    adorable 2012/12/06
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