IT大手4社の2023年4~6月期連結決算(いずれも国際会計基準)が2023年8月8日までに出そろった。顧客企業の間で引き続きDX(デジタル変革)需要が強く、各社ともITサービス関連の売り上げは好調に推移。それだけに、各社が向き合うべき課題とのコントラストが一層鮮明となっている。 2023年7月の持ち株会社制移行後、初の決算発表となったNTTデータグループ(NTTデータG)。売上高は1兆149億円と、第1四半期では初めて1兆円の大台を突破。NTTリミテッドが連結対象に加わった効果や国内外の事業拡大が寄与した。前年同期の売上高6773億円から3300億円以上、率にして50%もの大幅増で、富士通の売上収益を上回った。2024年3月期通期でも国内最大手のITベンダーになる見通しだ。 一方でNTTデータGが直面するのは、収益性の回復という課題だ。営業利益率は前年同期の8.5%から5.7%へ低下。本