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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (13)

  • 「不自由展」には入れなかったけど「あいちトリエンナーレ」は観てきた - 紙屋研究所

    あいちトリエンナーレに行った。むろん再開された「表現の不自由展、その後」に行くつもりだったのだが、3回抽選に挑戦し、結局当選できなかった。 抽選を待っている間、愛知芸術文化センター内にある、「表現の不自由展、その後」以外の展示を見て回った。 これは、ぼくの目的からすると、実際に鑑賞してみて、とてもよかった。それは「政治的」であることときわどい境目を接している作品、あるいは「政治的」そのものである作品をたくさん見ることができたし、あるいは「これは単なる〇〇であって、アートではない」と言われかねないような作品をたくさん見たからである。 その二つの非難はいずれも「表現の不自由展、その後」の作品、とりわけ「平和の少女像」をはじめとする2、3の作品に向けられている言葉である。その非難の境目を曖昧にし、解体してしまう作用をぼくのなかでもたらした。 現代のアートと言われるものが、人の感性に入り込んでそれ

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    advblog 2019/10/15
  • 太田垣章子『家賃滞納という貧困』 - 紙屋研究所

    司法書士として家賃滞納の処理にあたってきた筆者が、18のケースを紹介している。 家賃滞納という貧困 (ポプラ新書) 作者: 太田垣章子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2019/02/08 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 230ページのなのに200ページまで事例紹介がい込んでくるのは、いくらなんでも多すぎないか……? とは思ったけど、個別事例の中にわかりやすく普遍性を見出そうという手法なのだろう。滞納の中にあるドラマのようなものを読み取ってしまった。 忘れられないのは、大阪の生野区にある部屋の家賃を滞納し続けた20歳の男性のケースです。人とまったく連絡が取れなくなったため、四国に住む親御さんに連絡すると、「2、3年連絡を取り合っていないが、便りがないのは良い知らせ」だと言い切り、まったく関わろうとしないのです。 しかしその若者は、部屋の中で餓死していました。 慣

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    advblog 2019/03/17
  • 信号を守る日本人の方が2.3倍も歩行者事故が多いのは? - 紙屋研究所

    いかなる車も通らないことがわかりきっている信号を守っているとか、アホなの?――という趣旨の記事が出ていた。 車が一台も通らない信号を守れと声高に叫ぶ人は何を守っているのだろう - 接客業はつらいよ! あけすけビッチかんどー日記! このブロガー=「かんどー」という人は、「危険がないと十分に判断できるなら法律は守らなくていい」と主張していることになる。 だが、その「判断」には客観的な基準がないから、個々人の判断でどこまでも甘くなっていってしまう。 例えば、労働基準法の「労働時間8時間」を10分超えたら、労働者が死んだり、健康が失われたりするわけではないだろう。 法規制の多くがこういうものではないのか。 それを踏み破ったからといって、ただちに個別ケースにおいて、そこに危険が現れるわけではない。 法律で客観的に線を引かなくてはならない。だから、「十分安全と個々人が判断できるなら法令は守らなくてよい

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    advblog 2017/10/09
  • 博多駅前陥没事故について(および福岡市政について) - 紙屋研究所

    博多駅前陥没事故で復旧が早かったことに関連して、びっくりしたことがある。 復旧の早さそのものではない。 高島宗一郎・福岡市長に対してまで賞賛の声が上がっているのを聞いてびっくりしたのだ。 異常という他ないので、一言書いておきたい。 事故の最高責任者に「賞賛」? 具体的な原因究明はこれからであるにせよ、すでに市自身は直接の原因が市の地下鉄(七隈線延伸)工事であることを認めている。いわば市の公共工事が原因で起きた事故であり、その責任は市長自身にあることは明白だからだ。 事故の最高責任者に「賞賛」を浴びせるという、その意味がわからない。 繰り返される「陥没」と国の「警告」 しかも福岡市が起こした地下鉄工事をめぐる道路陥没事故は初めてではない。 まず2000年6月20日には、中央区薬院で今回ほどではないが大規模な道路陥没を起こしている。 陥没三たび生きぬ教訓 福岡市、事前調査で見抜けず 岩盤もろく

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    advblog 2016/11/20
  • 議事録に残るヤジのこと - 紙屋研究所

    都議会のヤジが問題になっている。 東京にいたころ、国会や都議会を傍聴した。国会のヤジは有名であるが、都議会のヤジもかなりひどかった。自民・公明がひどいという印象があって、共産が質問しているときは、聞き取れないこともしばしばあった。 ところが福岡市に来てびっくりしたのは、市議会でほとんどヤジがないことである。特に自民党・公明党は一言もヤジを発しない。きわめて「紳士・淑女」なのである。 というか、東京は総じて地方議会がヤジに寛容であった。 ぼくが初めてそのことに気づいたのは、議事録を読んでいるときだった。 議事録にほとんど残らない福岡市 実は、ヤジは議事録(会議録)に記録されることがある。 「発言する者あり」「……と呼ぶ者あり」などと記されているのがそれだ。 福岡市議会の場合は、これがほとんどない。 唯一あるのは 「異議なし」と呼ぶ者あり。 というフレーズだけである。 これが検索するといっぱい

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    advblog 2014/06/28
  • 偶数と偶数の和は偶数であることの説明 - 紙屋研究所

    ああ、だれか教えてほしい。コメント欄かツイッターで返信を。 いまぼくは、無料塾で中学2年の数学を教えている。 無料塾というのは、カネをとらずに小中高の生徒が集まり(うちは小中しかいないが)、講師もボランティアで教えるというもの。教育貧困克服の一つの回路と考えて、その支援に力を入れている。 ぼくが参加しているのは、基は小中学校生の「宿題をやる会」みたいな感じで、そこでごく数名が講師にわからない点を聞いているみたいな風景。 ぼくは大卒だけど、家庭教師の経験がない。 だから、教え方に関してはド素人である。 いや、「教え方のド素人」というのは、冷や汗が出るよな、とつくづく思った。 今日苦戦したのは、こういう問題だった。 その子は次の問題を「わからない」と言ってきた。 (問題) 正さんは「偶数と偶数の和は偶数である」ことを説明しようとして、次のように説明した。 ・mは整数である。 ・ゆえに2mは

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    advblog 2014/05/31
  • 竜田一人『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』 - 紙屋研究所

    「週刊プレイボーイ」のマンガ評「この漫画がパネェ!!!」で竜田一人『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』(講談社)について書いた。書のオビでも(小さく、だけど)紹介されている。*1 記録マンガとしてすぐれている ぼくは、『いちえふ』について、基的には記録マンガとしての素晴らしさを評価した。これはすでに多くの人が指摘している通りである。 映像=絵としての記録、というシンプルな意味である。 文字で読んだ原発のルポでは、空間的な認識をどうしても起こしにくい。30年以上前のルポである堀江邦夫『原発ジプシー』(現代書館)は後述するが大変すぐれた潜入ルポである。しかし、文字によって得られる空間イメージはやはりかなり制限される。ところどころ、作業の写真が載っているのだが、昔の写真であるためか、全体的に黒っぽくてわかりにくい。増補版p.164の写真など何がなんだかわからない。 竜田『いちえふ』では、

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    advblog 2014/05/03
  • 映画「風立ちぬ」を批判する - 紙屋研究所

    宮崎駿監督の『風立ちぬ』を観た。お盆で帰省し、子どもを見てもらっている間に夫婦で。 ちょっと長くなると思うので、最初に結論書いておこうか。 恋愛要素は男目線で気持ちがノッた。 飛行機にかける夢についてはロジックがまったく詰め切れられておらず、面白くなかった。 零戦をつくった責任について無邪気すぎるという点が最大の批判点。 えーっとネタバレもありますから、読む人は承知して読んでほしい。 あらすじを知らない人はここを読まないだろうけど、一応。零戦(零式戦闘機)の設計者として有名な堀越二郎という実在の人物の半生を描き、それに堀辰雄の小説『風立ちぬ』のラブストーリーをまじえ、菜穂子という少女との恋愛をからめて虚構化した作品。 ジブリの公式のあらすじ解説はこちら。 http://kazetachinu.jp/story.html 恋愛要素は男目線で気持ちがノッた 菜穂子との恋愛は、(;゚∀゚)=3ム

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    advblog 2013/08/18
  • (コメント欄)共産党は癌なのか - 紙屋研究所

    参院選の結果を受けての、東浩紀のこの発言。 共産党は日の癌だ。共産党の主張が悪いというのではない。絶対に為政者にはならないという安心感のもとに、為政者への不満だけを吸い上げる党という存在がある、その事実が日政治をひどく損ねている。共産党の批判は決してぶれないから、そこに不満が流れ込む。でもそれはなにも変えないのだ。 https://twitter.com/hazuma/status/358984438501224448 Twitter / hazuma: 共産党は日の癌だ。共産党の主張が悪いというのではない。絶対 ... この人が、どうして政治的な迷路にハマリ込んでいってしまったのかがわかる。前から言ってるけど、東は自分なりに何か切実な問題(保育園をふやして、とか、生活保護を切り下げないで、とか)をかかえて政治にかかわってみれば、「『共産党はなんでも反対だから』みたいな居酒屋談義を

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    advblog 2013/07/23
  • 再稼働賛成派に聞きたいこと - 紙屋研究所

    安全基準が厳しくなって、それで原発が止まったら仕方ないと思うの? 福島で原発事故が起きたので、安全規制が厳しくなることが予想されるよね。 その厳しくなった規制で、いまある原発がハネられたら、「経済のために原発を再稼働させるべきだ」という人は、「ルールにあわないんだったら、しゃあねーなー」と思うんだろうか。それとも、「カネがあってこそだろ。そんな厳しい規制は、ゆるめるべきだ」と主張するんだろうか。つまり法令に従うのか、法令をまげてしまうのか。 そんな法令などつくられない、とタカをくくっているんだろうか。 原発をつくったときにOKとかNGとかをだす、「審査指針」ってのがある。 法令上の強制性がないらしいんだけど、もともと原発の建設っていうのは、「国策」といわれるように、政治的・政策的判断なわけだよね。政治の側が「いいよ」って言えば電力会社は原発をつくれたし、「だめ」っていえば、止まってきた。実

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    advblog 2012/12/04
  • 電力会社はもう少し真剣に考えようよ&運動側も要求を整理してね - 紙屋研究所

    電力会社との交渉(意見交換)に参加して 原発を見に行ったのとあわせて、電力会社との交渉(つうか意見交換)に参加する機会があった。 電力会社側が「福島の事故は津波によって引き起こされた」といったので、こちらの一人が「いや、地震と津波でしょ」と返すと、「いいえ、津波です。保安院もそう説明しています」と意地に。「それは違うでしょ」「国会答弁でも確認されてるぞ」「問題発言になっちゃうよ」と騒然となった。 あくまで「政府と保安院の地元説明が最近おこなわれて、『津波による事故』だと私はきちんと聞きました。確認してください!」とつっぱねる会社側。ぼくはちょうどIAEAへの政府報告書(概要版)を持っていたので、その1ページ目の出だしに、 その地震と津波により引き起こされた原子力事故 http://www.kantei.go.jp/jp/topics/2011/pdf/00-2-gaiyo.pdf http

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    advblog 2011/06/12
  • 安藤健二『パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)』 - 紙屋研究所

    パチンコ屋の前を通り過ぎると確かにやたらアニメとのタイアップが目に入り、気になっていた。だけど一番気になり出したのは、やっぱりテレビCMでこのタイアップが激増したことだ。 参考:ヲチモノ- アニメのパチンコ・スロットがどれだけあるのか集めてみた http://watchmonoblog.blog71.fc2.com/blog-entry-479.html ただし、それはアニメに限らない。「加山雄三」であったり「ウルトラセブン」であったり。 この現象に注目した最初はやはり「冬のソナタ」とのタイアップだった。*1パチンコという、サラ金と似たようなダークイメージのものに、こんなメジャーな作品がよくタイアップを許したものだという驚愕を覚えたし、「はあー、すると中高年のオバサンたちがずいぶんパチンコにハマっているわけね」という、そこから「読み取れる」情報があったからだ。 いま、「冬のソナタ」というパ

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    advblog 2011/01/16
  • 尾田栄一郎『ONE PIECE』 - 紙屋研究所

    『ONE PIECE』は言うまでもなく最も売れているマンガである。まわりに「何のマンガが好き?」と聞いてもたいていのやつは『ONE PIECE』と答える。 そもそもぼくは『ONE PIECE』と相性がよくない。人気マンガというので数年前に読み始めたのだが、途中で挫折した。はっきり言って全然面白くないからである。「それでもまあ人気マンガだから」と今回再度がんばったのだが、27巻でくじけた。 少年マンガの感性についていけなくなっただけか 少年マンガだからお前の感性がついてけなくなったのだろう、とお前ら言うつもりだろう。まあ半分くらいはそうなんだろうよ。でもなあ、『NARUTO』や『銀魂』はそれなりに楽しく読めるんだよ。『バクマン。』や『いぬまるだしっ』はかなり愉快に読める。なのに、『ONE PIECE』は……ちっとも面白くならないのである。ぼくにとって。 「50巻くらいまで読まんと真価はわから

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