背景・目的高速増殖炉は発電をしつつ消費するより多くの核分裂性物質を生成できるので夢の原子炉と呼ばれ、世界で永年研究開発が行われている。 その主流であるナトリウム冷却高速炉は冷却材として液体ナトリウムを用いるための対策設備が必要でまだ実用化に至っていない。 軽水冷却原子炉での高増殖性能は永年の研究にもかかわらず、いまだ達成されていない。 経験豊富な軽水冷却発電技術の延長上で高速増殖炉を実現できると、使用済燃料処理処分やウラン資源有効利用のための核燃料サイクル実用化の途が開けるので望ましい。 使用済燃料を再処理し、核燃料サイクルを産業として実現することは、資源の有効利用のみならず、放射性廃棄物問題への対応の点でも必要である。 世界の多くの国で原子力発電が計画されている。使用済燃料の処分方策としての核燃料サイクル技術を確立することは、日本の優れた原子力発電技術を国際展開する場合に、使用済燃料処分