米国が国際テロ組織アルカイダの指導者ビンラディン容疑者を殺害したことは、国際社会に大きな波紋を広げました。中南米や中東など各国が相次ぎ、見解を表明しました。 中南米 【メキシコ市=菅原啓】米国がビンラディン容疑者を殺害したことについて、中南米諸国では、「テロとの戦い」での前進を評価する一方、国際法に背くものだと批判する声が上がっています。 中南米各国は2日、相次いで見解を表明。ウルグアイのアルマグロ外相は、ビンラディン容疑者の殺害が「国際テロへの打撃」となったと述べる一方、同容疑者は「司法を通じて罪を償うべきだった」と指摘しました。 ベネズエラ外務省は声明で、同時多発テロの被害を受けた米国民に連帯を表明する一方、米国政府がとった方法は野蛮で不法なものだと批判。「テロをテロで根絶することも、暴力を暴力で根絶することも不可能だ」と指摘し、世界の安全と平和のためには諸国民の尊厳と主権の尊重が不可