宇宙から、世界中の船を数えている? こう聞くと、途方もない技術のように感じられますが、2020年現在、人工衛星によるモニタリング技術によって、世界中の海のどこにどれだけの船がいて、どれだけの漁船が魚を獲っているかわかるようになってきました。 同時にその技術は、「どれだけの船が、違法に魚を獲っているのか」も明らかにしたのです。 たとえば、中国の違法に操業された船は、2017年に900隻以上、2018年には700隻以上、北朝鮮の海域でスルメイカ漁を行っていました。その漁獲金額は470億円を超え、スルメイカ全体の資源量を激減させていると見られています。 そこで、「人工衛星による漁船の観測技術はどのように進化してきたのか?」を、水産資源や水産技術を研究開発している、国立研究開発法人 水産研究・教育機構の大関芳沖(おおぜき・よしおき)さんに聞いてきました。 そこで語られたのは、あまりにも衝撃的な事実