いま、世界中の海でサンゴ礁の白化現象が懸念されている。海水温の上昇が引き起こすサンゴの死滅は、太平洋を西へ西へと移動中。モルディブやパラオなどダイビングのメッカだけでなく、ハワイのコーラルリーフにも危険が迫っている。 わずか一年、 進むサンゴの白化現象 まずは、この2枚の写真を見比べて欲しい。南太平洋ポリネシア地方、アメリカ領サモアの沖合で撮影されたもの。上が2014年12月の海の様子、下は今年2月の同地点だ。サンゴ白化の状況は一目瞭然。、わずか3ヵ月足らずのうちに、赤道付近の海にいったい、何が起きたのか? 米国海洋大気庁(NOAA)が発表したデータによると、記録的な海水温の上昇により、いま世界的にサンゴの死滅による白化が過去最悪のペースで進行中だという。 2014年夏、北太平洋アメリカ沿岸から始まったサンゴの白化現象は、ハワイ諸島周辺へと達し、さらに西へと進行。この夏には南インド洋にまで