農林水産省が、飛行ロボット(ドローン)を想定した無人航空機利用技術指導指針を策定した。無人ヘリコプターより低空を飛行できる上に、コストも安い。中山間地や飛び地の多いわが国の農業実態に適している。適切な利用と普及で、農業の生産性向上や作物の高付加価値化に貢献してもらいたい。 農業機械としてドローンの用途は、種まきや農薬散布、作物の生育状況監視など。またカラスなどの害鳥・害獣を追い払うことや、災害時の施設状況確認も可能だ。林業や漁業なら他の利用法も考えられる。 現在、こうした用途は無人ヘリが担っている。ただ導入には1000万円を超す費用がかかるのが普通で、大半の農家は手が出ないという。農業用ドローンなら機体価格は200万−300万円。リースを活用すれば、さらにハードルが下がる。 農水省は、農産物の生産性向上のため水田を中心に大規模・集積化を進めている。ただ田畑が続いていない地形上のネックや、所
経済産業省は製造現場でIoT(モノのインターネット)を実現するための基本ソフト(OS)の育成に乗り出す。2016年度からの実証試験などを通じ、製造現場の情報をデジタル化し、工場間の連携や経営情報との統合などが可能なOSに仕上げる。あらゆるソフトウエアの基盤となるOSは製造業の国際競争に大きな影響を与える可能性もあることから、日本の強みに沿ったOSを国主導で普及させる狙い。 OSがあることでメーカーが異なる機器同士でデータを共有し、機械間の連携などがしやすくなる。さらにこのOSを統合業務パッケージ(ERP)などと連携させる方針。工場の生産性向上にとどまらず、生産現場の情報を経営情報やマーケティング情報と直結する仕組みを目指す。 現在は顧客の事情や環境に合わせてカスタマイズされたOSが多く、汎用性に乏しい。そこで2016年度内に始まる「スマート工場」の実証事業や官民連携組織の「IoT推...
農林水産省は、和食食材の輸出拡大に向け、ベニコウジやクチナシといった天然着色料の安全性を証明する取り組みを支援する。ベニコウジはすし材料のかまぼこなどに国内で広く使われているが、米国や欧州では食品添加物に認められておらず、農林水産物を輸出する際の障害になっている。人体への無害性を数値データなどで証明し、欧米当局に認めてもらい、農林水産物の輸出増加につなげる。 研究機関や民間企業を対象に、安全性を証明する取り組みを援助する。援助額は2分の1を上限とする。 無害性を証明する慢性毒性試験や奇形試験、薬理学試験、変異試験のほか、米国FDAなどの当局に申請する費用も対象になる。 天然着色料は赤色に使うベニコウジと、黄色および青色に使うクチナシなどを想定する。赤色はカニ風味かまぼこのほか、紅ショウガなど日本独特の食材にも使われている。 和食の世界無形文化遺産登録やヘルシーなイメージで、すしが世...
米ゼネラル・エレクトリック(GE)はモノのインターネット(IoT)分野で日本企業との協業に乗り出す。IoTやビッグデータ(大量データ)分析に使うアプリケーションソフトを確保するため、開発パートナーを募る日本語サイトを1月下旬に開設する。10社程度のパートナーを集めて日本企業に適した産業用アプリを開発、日本でIoTビジネスを拡大する。日本では日本GE(東京都港区)が事業を担う。 アプリはGEが開発した産業用の基本ソフト(OS)「Predix(プレディックス=用語参照)」のプラットフォーム上で利用する。プレディックスは多様な産業機器やセンサーをネット上でつなぎ、データを一元的に管理する。 日本語サイトではプレディックスの概要を発信し、有望なパートナーを募る。多様なアプリを提供できる環境を日本企業向けに整備する。 日本企業に最適なアプリを増やし、日本でプレディックスの導入を喚起する。「複数...
住友化学は自社が運営する農業法人で春夏にコメ、秋冬に野菜を育てる二毛作を本格展開する。従来はキャベツやレタスを栽培していたが、コメと野菜・果物の栽培を複合的に行える農業法人にして採算性を強化。栽培面積も拡充する。環太平洋連携協定(TPP)で国内農業への影響が懸念される中、競争力のある農業モデルを確立し、地方の農業活性化につなげる。 住友化学は自社グループが持つ農薬、農業資材などの栽培技術、栽培や販売ノウハウを生かした新しい農業モデルの構築に取り組んでいる。その一環で愛媛県西条市と愛知県豊田市で「サンライズファーム」、国内5カ所で「住化ファーム」と呼ぶ農業法人を運営している。 このうち、レタスなどを生産するサンライズファーム西条で2016年にもコメの栽培規模を拡充。キャベツを生産する住化ファーム茨城(茨城県守谷市)でも18年度までにコメの生産を始め、二毛作に乗り出す。守谷市で借りている敷..
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く