■摘発、昨年の3倍 茨城県特産のハマグリを大量に密漁する行為が大洗町大貫町の海岸「大洗サンビーチ」で横行している。今年の摘発件数は、既に昨年1年間の3倍に達した。営利目的での採取とみられ、悪質なケースも散見される。茨城海上保安部などは、限りある海産資源を保護しようと、取り締まりを強化している。 ■禁止区域に漁具 13日午前、軽トラック2台が大洗第3サンビーチから走り去った。合同取り締まりのために集まった同海保職員らに気付き、逃げたとみられる。 この日の合同取り締まりは、海保のほか水戸警察署と県漁政課、大洗町職員など計30人が参加した。約1時間半、潮干狩りが禁止されている第3サンビーチでハマグリを採っている人がいないか見回った。消波ブロックには、密漁者が使ったとみられる網付きの漁具が残されていた。 同海保によると、週末になると200人以上が潮干狩り禁止区域に集まり、中には波打ち際まで車を乗り
市街地など有人地帯でのドローン配送サービスが可能となる「レベル4」の解禁を12月に見据え、茨城県境町は自動運転バスとドローンを連携させた新たな物流の取り組みを始める。配送に適した小型無人機の研究開発・生産などを行う施設を10月末までに同町塚崎に整備し、11月には無人エリアを飛行する「レベル3」地域で配送サービスを始める。レベル4のドローン配送サービスは全国初で、独り暮らしの高齢者や買い物弱者の利便性向上につながると期待される。 小型無人機の飛行に関して国は現在、住民や歩行者がいないエリア「無人地帯」での目視外飛行(レベル3)を認めている。山間部や離島への荷物配送、河川測量、行方不明者の捜索などが該当し、国土交通省は12月に市街地などを含めた有人地帯での目視外飛行(レベル4)を解禁する。 町は2023年度中に有人地帯(レベル4)でのドローン配送サービスを始める方針で、全住民が対象。サービスを
水戸市の中心市街地で低速で巡回運行する電気自動車「トコトコ」のイメージ(水戸まちなかリビング作戦実行委員会提供) 水戸市南町のビル内空間を活用した居場所づくりのイメージ(水戸まちなかリビング作戦実行委員会提供) ■1時間3本巡回 時速20キロ未満の低速で巡回運行する電気自動車「グリーンスローモビリティ」の実証実験が8日から、水戸市の中心市街地で行われる。水戸のまちなか大通り等魅力検討協議会が、居心地よく歩きたくなる街を目指して行う社会実験「水戸まちなかリビング作戦2022」(9~30日)の一環。自家用車に代わる新しい移動手段として需要があるのか、受け入れられるのか、検証する。 電気自動車は7人乗り。愛称は一般公募で選ばれた「TOCO-TOCO(トコトコ)」。運行ルートは南町2、3丁目から泉町1、2丁目の国道50号の裏通りで、水戸協同病院や水戸芸術館など12の停留所を設ける。11月6日まで1
■親子3代で守る幻の品種 8月下旬から9月にかけてはブドウがおいしい季節。数ある品種の中でも「オリンピア」は、茨城県内では桜川市の弓削ぶどう園でのみ栽培されている。同園の露地畑を訪れると、袋をかけられた赤い実が鈴なりにぶら下がり、…
茨城県常陸太田市の林道で、国の特別天然記念物のニホンカモシカが目撃された。同市和田町の自営業、舘野譲さん(46)が写真を撮影した。県環境政策課は「県内に生息していない。あまり例がなく珍しい」としている。 撮影したのは、19日午前10時ごろ。舘野さんはトレイルランが趣味で、トレーニングで自宅から日立市諏訪町までジョギングしていた。高鈴山の山頂に向かって常陸太田市町屋町の林道を進んでいると、約10メートルの距離に背中が見えた。「よく遭遇するイノシシかと思ったが、背格好が違い、大きかった。鳴き声は聞いたことのない、鳥のような声だった」といい、振り向いた姿を見てカモシカと思った。 互いに動かず1~2分見合った。舘野さんが進行方向に少し進むと、カモシカも少しずつ逃げた。心に余裕が出て、スマートフォンで写真を撮影した。カモシカは林道から外れ、茂みに逃げていった。「神々しい姿だった。貴重な経験で、願わく
茨城県龍ケ崎市内を走る関東鉄道竜ケ崎線の竜ケ崎駅待合室に、カプセル自動販売機「関鉄ガチャ」がお目見えした。かつて石岡-鉾田間で運行していた鹿島鉄道線の硬券切符ほか、竜ケ崎、常総両線のヘッドマーク缶バッジといったユニークな品々を販売する。1回200円。関鉄は「これを機に利用者が増えれば」と期待している。 関鉄ガチャは「ガチャガチャ」の愛称で親しまれるカプセル入りおもちゃの人気にあやかって設置。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う生活様式の変化で、竜ケ崎線の利用者数が落ち込む中、誘客に結び付ける狙いもあるという。 硬券切符は関鉄の関連会社が運行していた鹿島鉄道線(2007年廃止)の未使用乗車券で、関鉄本社内で保管していた。関鉄の前身となった鹿島参宮鉄道時代の硬券切符も含まれており、1965年以前のもあるという。当たり券が出た際は特別景品と交換できる。 竜ケ崎駅の野口正紀駅長は「一度に10個、2
帝国データバンク水戸支店は22日、石岡酒造(茨城県石岡市東大橋)が水戸地裁土浦支部から破産手続き開始決定を受けたと発表した。決定は17日付。負債は約4億円とみられる。 同社は1972年、江戸時代から続く四つの酒蔵が合併して設立。伝統的な製法で日本酒を醸造し、99年6月期には年売上高約8億7千万円を計上した。 代表的な銘柄「白鹿」のほか、「筑波」は全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど、茨城県の地酒として高い知名度を誇っていた。 しかし、焼酎やウイスキーの流行に加え、若年層を中心にした日本酒離れの影響もあって、2020年6月期には年売上高は約1億1900万円まで減少。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、資金繰りも悪化していた。
茨城県高萩市は、新小学1年生に配布するランドセルについて、2023年度以降は紺色に統一する。これまで男子は黒色、女子は赤色としてきたが、持続可能な開発目標(SDGs)が掲げるジェンダー平等の観点から変更を決めた。 色の統一は、男女共同参画を推進する市民団体「ハーモニーたかはぎ」と市の担当課による意見交換で、性別でランドセルの色を分けることを疑問視する声が上がったのがきっかけ。 同団体は20年11月、市内の当時小学6年生の児童217人を対象に「ランドセルの色を選べるとしたら何色がいいか」と聞いたアンケートを実施し、黒や紺を希望する声が多かった。これを受け市は、市章など市のイメージカラーが紺のため、紺に統一すると決めた。 アンケートでは「男は黒、女は赤と決めないで好きな色に」「男の子と女の子を区別されて精神的につらい人もいると思う」などの記述もあった。 市は1994年から、新小学1年生の入学祝
茨城県立の農業系高校が生産した農産物について、茨城県教育委員会は22年度、販売することを取りやめた。無償提供に切り替えている。21年夏、県内農業系高校が出荷した生乳の品質に問題があり、他生産者の生乳も合わせて廃棄となるトラブルが起きたことへの対応。関係者からは「販売を通して学ぶことができなくなる」と反発の声も出ている。 販売中止となったのは、生乳のほか、野菜、米、花や果樹、鶏卵などの生産品と加工品。豚や牛などの家畜は対象外にする方向で検討している。 販売中止は、昨年7月のトラブルが発端。農業系高校の生乳の冷蔵タンクの電源が何らかの理由で停止、気付いた関係者が電源を入れ直した。学校は品質に問題がないと判断し出荷したが、細菌の繁殖が判明し、出荷段階で混ざった他生産者の生乳も廃棄されることになった。損害の和解金として約23万円が生じた。 県教委によると、これまで生産物は、基本的に無償提供せず、販
関東鉄道常総線の列車が暴走し、茨城県取手市の取手駅ビルに激突し死者1人負傷者251人を出した事故から2日で30年を迎える。被害者は今でも当時の状況を鮮明に思い浮かべ、「安全を最優先に」と願う。関東鉄道(土浦市)は、事故を教訓とした安全対策に取り組み続けている。 ■死を覚悟 「もうダメかもしれないと思った」。当時、事故に遭遇した取手市の会社員、荒原政徳さん(62)は、自宅近くを通る常総線を見ながら振り返った。 都内の企業に勤め、当日は普段通り午前7時50分過ぎ、寺原駅で1両目の1番ドアから乗車した。翌日は幼かった長男の誕生日。「仕事帰りに何のプレゼントを買おうか」と考えていた。 異常を感じたのは次の西取手駅。停車後になかなか発車せず、運転士が車両の下に向かった。「プシュー」という音がして、列車は少し後退して停止。運転士が戻って再び動き出した。列車は取手駅に向かう下り坂で、なぜか速度を上げた。
茨城県は31日、青果物とコメ、畜産物の3種を合わせた県内農産物の2021年度輸出額が前年比32%増の9億7527万円となり、過去最高を更新したと発表した。更新するのは集計を始めた15年の翌年から6年連続。サツマイモの輸出額が50%増で全体をけん引したほか、各品目の販路拡大も金額を押し上げた。 県が支援した事業者への聞き取り調査などにより、農産物3種の輸出額と輸出量を調べた。合計した県内農産物の輸出量は前年比30%増の3920.7トンで、輸出額とともに過去最高となった。 輸出額の内訳は、最も高い割合を占める青果物が38%増の4億3040万円。 特に好調だったのは青果物の8割以上を占めるサツマイモで、前年から1.5倍増。20年度の同2.2倍増には及ばなかったものの急成長を続けている。輸出先は東南アジアや北米。近年、東南アジアでは焼き芋がブームとなっており、ねっとりとした食感と甘みが特長の「紅は
茨城県小美玉市の島田幸三市長は26日、航空自衛隊百里基地(小美玉市百里)を訪れ、トップの石村尚久司令に対し、茨城空港(同市与沢)での航空機運航の安全管理に万全を期すことを、文書で要請した。20日、旅客機が同空港に着陸する際、基地の車両が滑走路に進入したために着陸をやり直す深刻なトラブルが発生したことを受けての措置。国土交通省運輸安全委員会は、今回のトラブルを「重大インシデント」に認定した。 市によると、手渡した要請文は市長と市議会議長などの連名のものと、同市長が会長を務める「百里基地周辺5市町連絡会」からのものの2通。要請内容では、地元への円滑な連絡と情報提供も求めている。 基地によると、要請を受けた石村司令は「本事案は重大な事故に直結する可能性があるものと重く受け止めており、誠に遺憾。国交省の調査に全面的に協力するとともに、飛行安全を確保するため再発防止に努めていく」と述べた。
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