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  • 昆虫だって立派な種子の運び屋さん! | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授(兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授)と東京大学大学院理学系研究科の塚谷裕一教授は、イワタバコ科の低木「ヤマビワソウ」の埃のように小さな種子(埃種子)がバッタやキリギリスの仲間であるカマドウマによってべられ、その糞(ふん)とともに散布されることを明らかにしました。光合成で自活する植物において、昆虫が果実をべ、中に含まれる種子が糞の形で散布される例はニュージーランド以外ではこれまで知られていませんでした。今回の研究は、こうした種子散布様式が今まで考えられていた以上に普遍的なものである可能性を示唆するものです。 また、これまで埃種子の進化については、種子に胚乳などの養分を蓄える必要がなくなる寄生能力の獲得が重要視されていましたが、今回の研究で、ヤマビワソウが独立栄養性であるにもかかわらず、埃種子をつけることが確認されました。昆虫を種子の運び手として利

    昆虫だって立派な種子の運び屋さん! | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2024/08/08
    末次健司教授ら「イワタバコ科の低木「ヤマビワソウ」の埃のように小さな種子(埃種子)がバッタやキリギリスの仲間であるカマドウマによって食べられ、その糞(ふん)とともに散布される」
  • 死の罠が育児室に! テンナンショウとキノコバエの奇妙な関係 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授) らの研究グループは、主要な花粉の運び屋 (送粉者) であるキノコバエ類の一種イシタニエナガキノコバエがナンゴクウラシマソウ (サトイモ科テンナンショウ属) の花序を産卵場所として利用していることを明らかにしました。さらに、通常は脱出不可能と考えられていた花序の上部から、このキノコバエが脱出できることも分かりました。 テンナンショウの仲間は、送粉者であるキノコバエ類を、雌花序の中に閉じ込めて殺すことが知られていました。しかし、今回の研究により、ナンゴクウラシマソウの主要な送粉者は雌花序から脱出する場合があり、さらにその幼虫が腐った花序を餌として成長することも明らかになりました。研究結果は、これまでの植物学の常識であった「テンナンショウの送粉者は何の利益も得ない」という考え方を覆す発見です。 この研究成果は、国際

    死の罠が育児室に! テンナンショウとキノコバエの奇妙な関係 | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2024/02/21
    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授ら。イシタニエナガキノコバエとナンゴクウラシマソウ
  • 構造色インクで世界最軽量クラスの塗装を実現 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院工学研究科の田中悠暉大学院生、杉泰准教授、藤井稔教授らの研究グループは、独自に開発した「構造色インク」を用いることにより、世界最軽量クラスの構造色塗装が可能であることを実証しました。近年、退色しない「構造色」が注目されていますが、見る角度によって色が変わる、配列など周期構造が必要である、などの理由により従来の塗料に置き換えることが困難でした。研究では、Mie共鳴という現象で発色するナノメートルサイズの粒子をインク化し、わずか1層分だけ基材に塗ることで、角度依存性の小さいカラフルな着色が可能であることを実証しました。この成果は、従来の塗料よりはるかに少ない量で着色塗装が可能であることを示しており、例えば、数100キログラムといわれる大型航空機の塗装を、1/10以下に軽量化できる可能性があります。 この研究成果は、1月30日 (米国時間)  に、国際科学誌「ACS Appli

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  • 飛べない昆虫「ナナフシ」の長距離分散の痕跡を遺伝解析で発見 ~鳥の摂食による移動は頻繁に起こっていた!?~ | Research at Kobe

    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授) および福島大学共生システム理工学類の兼子伸吾准教授らの研究グループは、ナナフシモドキ (以下ナナフシ) の全国的な遺伝構造を調査し、その遺伝子型の分布パターンに、鳥による長距離分散の痕跡が残っていることを強く示唆する研究結果を得ました。 以前、末次教授らは、ナナフシの卵が鳥にべられた際、一部の卵は無傷で排泄され、その後孵化することを実験的に明らかにしていました。しかしこのような現象は低頻度でしか起こらないため、自然条件下で実際に分布拡大に寄与しているのかについては未解明なままでした。このため、末次教授らは、今回新たにナナフシを日全国から採集し、その遺伝構造を詳細に調査することで、自然界で実際に長距離分散が起きているかを検討しました。 その結果、最大で683km離れた場所で同一のミトコンドリアの配列が確認され

    飛べない昆虫「ナナフシ」の長距離分散の痕跡を遺伝解析で発見 ~鳥の摂食による移動は頻繁に起こっていた!?~ | Research at Kobe
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    agrisearch 2023/10/12
    末次健司教授ら「最大で683km離れた場所で同一のミトコンドリアの配列が確認されるなど、鳥による長距離分散を仮定しなければ説明できないパターンが多数発見されました」
  • 光合成が始まる瞬間の代謝機構を解明 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学先端バイオ工学研究センターの蓮沼誠久教授、田中謙也特命助教らと、理化学研究所の白井智量上級研究員らの研究グループは、藍藻 (シアノバクテリア) における光合成のCO2固定代謝が、光照射開始とともにスムーズに始まるメカニズムを明らかにしました。今後、明暗が時間変化する自然環境中でも安定した物質生産が可能な藍藻の作出指針となることが期待されます。 この研究成果は、12月27日に、Plant Physiologyに掲載されました。 ポイント図1暗期に蓄積した解糖系代謝物が光合成開始時の初期基質となることが明らかとなった。 光合成によるCO2固定が行われるカルビン回路が活性化される際の代謝変化を秒単位で定量することに成功。得られた代謝物濃度変化データから、カルビン回路活性化時の代謝の流れを可視化することに成功。これらの解析から、CO2固定代謝の迅速な活性化には解糖系代謝物が暗所で蓄積してい

    光合成が始まる瞬間の代謝機構を解明 | 神戸大学ニュースサイト
  • 生態系の季節的なつながりが生き方の多様性を維持する | 神戸大学ニュースサイト

    自然の生態系には明瞭な境界はなく、森林や草原、河川の間を移動する生物・生物遺骸・栄養塩類 (系外資源流) が、それらを利用する生物の成長や繁殖に影響を及ぼすことが知られています。しかしながら、こうした生態系のつながりが、生物の生活史やその多様性維持にどれほど貢献するかはほとんどわかっていませんでした。 京都大学生態学研究センター 佐藤拓哉 准教授 (研究当時、神戸大学大学院理学研究科) と神戸大学大学院理学研究科 田中達也・上田るい (大学院生) は、夏に森林から河川に供給される陸生昆虫 (系外資源流) が、河川に暮らすサケ科魚類のアマゴの成長を高めることで、海に降ってサツキマスになろうとする個体の頻度を高めることを明らかにしました。 研究は、森や川といった生態系間のつながりが、生物の生き方の多様性 (=川と海を回遊する移住行動の多様性) を維持することを解明したものであり、今後の生態系

    生態系の季節的なつながりが生き方の多様性を維持する | 神戸大学ニュースサイト
  • 新しいDNA検出技術とイネの遺伝解析への応用 | 神戸大学ニュースサイト

    新潟大学農学部の山崎将紀教授、神戸大学のRym Fekih学術研究員、ユーロフィンジェノミクス株式会社の尾鼻孝浩マーケティングマネージャーらの共同研究グループは、これまで研究が難しいと考えられていた日のイネにおいてDNAの詳細な解析に成功しました。トヨタ自動車が開発したGRAS-Di(Genotyping by Random Amplicon Sequencing-Direct)と呼ばれる新技術は再現性や正確性が高く、低コストかつ簡便に実施でき、日のイネの遺伝解析における技術革新になるとともに、他の植物だけでなく、動物や微生物への応用が期待できます。また、現在新潟大学が養成している、大規模な日のイネ実験集団を使った新品種開発の推進も期待されます。 研究成果は、2023年2月17日、科学誌「Plants」にEarly Access Versionとして掲載されました。 ポイントGRA

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  • 庭やベランダから新種⁉ | 神戸大学ニュースサイト

    ラン科植物は、胡蝶蘭などのように華やかで美しい花を咲かせることで有名です。一方、高貴で珍しいというイメージを持たれがちなラン科植物でありながら、ネジバナは、芝生のような身近な環境でもよく見られ、古くから人々に親しまれてきました。このネジバナの仲間として、日にはネジバナとナンゴクネジバナの2種が分布していることが知られています。但し、ナンゴクネジバナは奄美大島以南でしか見られないため、九州以北の「ネジバナ」はネジバナの1種のみと長らく考えられていました。神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授)、東北大学大学院農学研究科の陶山佳久教授、ふじのくに地球環境史ミュージアムの早川宗志准教授らの研究グループは、日全国のネジバナの分類・生態学的な調査を行い、九州以北の「ネジバナ」の中に名前がついていない種が含まれることを解明し、今回発表された新種が最も多く見つか

    庭やベランダから新種⁉ | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2023/03/24
    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授ら「ハチジョウネジバナ」
  • 葉が退化したラン科植物「クモラン」の根は、葉の代わりをしていた | 神戸大学ニュースサイト

    樹上で生活するラン科植物のクモランは、葉が退化しており根だけで一生のほとんどを過ごします。クモランの根は、他の植物の葉と同様に緑色をしているため、光合成により、ある程度自活していると推測されますが、実際にどの程度光合成できるかは不明でした。 そこで神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授)、東京大学大学院農学生命科学研究科の田野井慶太朗教授および大阪公立大学大学院理学研究科の小林康一准教授らの研究グループは、クモランの根の光合成機能を、隣り合って生育することもある近縁種のカヤランの葉や根と比較解析しました。その結果、クモランの根は、光合成に特化しており、まさにほぼ「葉」というべき数々の性質を併せもつことが分かりました。具体的には、クモランの根はカヤランの葉に匹敵する光合成活性をもつこと、気孔は無いものの特殊な通気組織を備えること、カヤランの葉と同様に夜に

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    agrisearch 2023/03/24
    2023/2/16 神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授ら「葉が退化した着生ランであるクモランの根が特殊な通気組織を備え、他の着生ランの葉でみられるようなCAM型の光合成を活発に行うこと」
  • マイノリティーの視点で交通弱者に着目 | 神戸大学ニュースサイト

    松尾美和 准教授貧困や格差の拡大、少子化と人口減少などの困難な課題に、日を含む多くの国が直面している。社会科学の重要な役割は、政策形成の基礎となる知見を見出して科学的な議論を支えることにある。子育てやケア労働の問題、交通弱者、コロナ禍でのテレワークやIT技術の影響など、多様な視点から分析に挑戦している経済経営研究所の松尾美和准教授に、研究の原点と今後力を入れるテーマを聞いた。 工学部から経済研究へ工学部建築学科から経済学の研究者に転じられました。松尾准教授: 理数系であったことと人が暮らす空間に興味を持っていたことから、工学部建築学科に進学しました。大学で学ぶうちに、都市などより広い空間に関心を持つようになり、研究室で人口減少都市を支えるデザインを考えたり、まちづくりのグループに参加したりしましたが、「もう少し、枠組み・理論を考えてみたい」と、米ハーバードデザインスクールに留学しました。

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  • ウイルス由来ゲノムが自閉症に関わる? | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院医学研究科生理学分野の 内匠 透 教授(理化学研究所生命機能科学研究センター客員主管研究員)、Chia-wen Lin研究員らの国際共同研究グループは、これまで世界的に利用されている特発性自閉症*1のモデルマウスと、その亜種とを比較解析することで、内在性のレトロウイルス*2の活性化が自閉症の感受性を上昇させることを明らかにしました。また、この亜種のマウスは記憶能力の低下を伴うことなく、自閉症の主症状によく似た行動異常を呈したことから、既存のモデルマウスよりも正確なモデルであることを見出だしました。 今後、自閉症の病態分類が進むことで、自閉症をはじめとする神経発達症*3の新たな治療戦略の創出が期待されます。 この研究成果は、3月7日に、Molecular Psychiatryにオンラインで公開されました。 ポイント広く使用されている自閉症モデルマウス、BTBR/J*4とその亜種

    ウイルス由来ゲノムが自閉症に関わる? | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2023/03/16
    「ゲノム/転写解析を行ったところ、内在性レトロウイルス遺伝子がBTBRマウスで増加していた」
  • ジャガイモシストセンチュウ類の孵化を促進する新規化合物「ソラノエクレピンB」を発見 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院農学研究科の水谷正治准教授、秋山遼太研究員、清水宏祐 (博士後期課程修了) らと、農研機構北海道農業研究センターの串田篤彦博士、北海道大学大学院理学研究院の谷野圭持教授らの研究グループは、世界中で農業に甚大な被害を及ぼしているジャガイモシストセンチュウ類の孵化を誘導する新規化合物であるソラノエクレピンBを発見しました。また、宿主作物の一つであるトマトにおいてソラノエクレピンBの生合成を遮断することにより、ジャガイモシストセンチュウの孵化を大幅に低減できることを明らかにしました。これにより、シストセンチュウの新たな防除法の開発への道が開かれ、持続可能な農業生産に大きく貢献できると期待されます。 この研究成果は、3月15日に、国際学術雑誌「Science Advances」に掲載されました。 ポイントジャガイモシストセンチュウ類 (PCN) は世界中で糧生産を阻害する重大害虫で

    ジャガイモシストセンチュウ類の孵化を促進する新規化合物「ソラノエクレピンB」を発見 | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2023/03/16
    「トマトからSEB生合成遺伝子を世界で初めて発見し、それらの遺伝子をノックアウトすることによりSEBの生産が完全に阻害され、PCNの孵化率が顕著に低下することを明らかにした」
  • 絶滅種の光合成をやめた植物を30年ぶりに再発見 | 神戸大学ニュースサイト

    図1. 今回新たに発見されたコウベタヌキノショクダイ「妖精のランプ」の名にたがわず暗い林床を照らす灯火のようにみえる。 撮影:末次健司 タヌキノショクダイの仲間は、植物の懐である光合成をやめた植物の一群で、キノコと見紛うばかりの奇妙な花をつける特殊な植物です。神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授) らの研究グループは、コウベタヌキノショクダイ (タヌキノショクダイ科) を30年以上の時を経て兵庫県三田市で再発見しました。コウベタヌキノショクダイはこれまで花の一部が欠けている標1個体が採取されているだけで、しかもその発見場所は既に開発により消失してしまっています。このためコウベタヌキノショクダイは既に絶滅したと考えられていました。タヌキノショクダイの仲間は、海外では「fairy lantern (=妖精のランプ)」と呼ばれていますが、コウベタヌキノ

    絶滅種の光合成をやめた植物を30年ぶりに再発見 | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2023/03/01
    神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授ら「コウベタヌキノショクダイ (タヌキノショクダイ科) を30年以上の時を経て兵庫県三田市で再発見しました」
  • 世界でも2種目! 新種の「ギンリョウソウ」を発見 | 神戸大学ニュースサイト

    植物を定義づける重要な形質として「光合成」がありますが、中には光合成をやめ他の生物から炭素源を含む養分を略奪して生活する「光合成をやめた植物」が存在します。このような植物の中で里山のような身近な環境でもよく見られ、私達も親しみ深い植物として「ギンリョウソウ」があります。このギンリョウソウは、日全国のみならず、東南アジア、中国台湾、ヒマラヤ、ロシアと広範囲に分布していますが、世界的に見てもギンリョウソウ属は、1種のみだと考えられてきました。神戸大学大学院理学研究科の末次健司教授 (兼 神戸大学高等学術研究院卓越教授) と東北大学大学院農学研究科の陶山佳久教授らの研究グループは、およそ20年にも及ぶ調査を行い、「ギンリョウソウ」の中に名前がついていない種が含まれることを解明し、最初の発見場所である霧島の名を冠し「キリシマギンリョウソウ」と命名しました。またキリシマギンリョウソウは、寄生相手

    世界でも2種目! 新種の「ギンリョウソウ」を発見 | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2022/11/30
    末次健司教授ら「キリシマギンリョウソウ」
  • 日本在来アリ由来物質の「仮想敵効果」がアルゼンチンアリやヒアリの侵入を防ぐ | 神戸大学ニュースサイト

    アルゼンチンアリやヒアリなどの侵害性アリに対し強大な敵に出会ったかのような激しい忌避行動を促す成分を在来アリの体表物質の中に見出しました。その成分の“仮想敵”効果と神経行動学的作用機構の解明についての研究成果が、2022年8月30日に、Frontiers in Physiologyに掲載される予定です。 私達は日固有の普通種であるクロオオアリが体表に分泌する全炭化水素成分を合成するなどし、そのうち微量成分として検出される(Z)-9-トリコセンが、南米から世界中に生息域を拡大して人々の生活や経済活動に多大な被害を及ぼすアルゼンチンアリやヒアリに対し安全、強力、かつ持続性の高い忌避剤として作用することを示しました。 電気生理学的、免疫組織化学的手法を駆使してこの成分に対する反応を調べ、触角感覚器の応答から脳内一次中枢の活性化にいたる神経行動学的メカニズムを明らかにしました。その結果、この成分

    日本在来アリ由来物質の「仮想敵効果」がアルゼンチンアリやヒアリの侵入を防ぐ | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2022/10/17
    「クロオオアリ」「(Z)-9-トリコセン」
  • 環境保全に対する価値観が国によって異なる原因を体系的に解明 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学社会システムイノベーションセンターの村上佳世特命講師、東京都市大学環境学部の伊坪徳宏教授、京都大学農学研究科の栗山浩一教授らの研究グループは、世界19ヵ国に居住する成人男女6,000名以上を対象にした大規模同時調査データを分析し、人々の環境保全に対する多様な価値観を、その国の平均寿命、所得や男女の不平等度などのいくつかの社会指標と、相対所得や主観的幸福などの個人指標を用いて体系的に説明することに成功しました。研究グループの学際的評価アプローチ (LIMEモデル) は、グローバルサプライチェーンを含む環境会計、炭素の社会的費用の推定、生物多様性保全活動の評価などへの発展が期待できます。 この研究成果は、6月28日に「Nature Sustainability」に掲載されました。 ポイントライフサイクル影響評価と経済評価を組み合わせて設計した仮想的な政策選択を通じて、19ヵ国横断的に

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  • ウラシマソウの『竿』の適応的意義を解明 | 神戸大学ニュースサイト

    ウラシマソウには、50cm以上にも及ぶ長い釣り竿のような付属物が花の集合体の上部から突き出ています。この様子を浦島太郎が釣りをする様子に見立てたのが「浦島草」の名前の由来です。しかしウラシマソウを特徴づける「竿」の機能的意義は長年の間未解明のままでした。そこで、神戸大学大学院理学研究科の末次健司准教授、西垣宏紀氏 (大学院生) らの研究グループは、ウラシマソウの「竿」が花粉の運び手 (送粉者) の誘引にどのような影響を与えているのかを3年間に渡るフィールド実験によって検証しました。 ウラシマソウに特徴的な「竿」の切除実験から、「竿」は主要な送粉者と想定される特定のキノコバエ類に対してだけ誘引効果を発揮し、その他の昆虫は「竿」の影響を受けないことが分かりました。さらに、「竿」を切除すると、花が果実に成長する確率 (結果率) が有意に低下することも分かりました。つまりウラシマソウの「竿」は、主

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    agrisearch 2022/06/29
    「ウラシマソウに特徴的な「竿」の切除実験から、「竿」は主要な送粉者と想定される特定のキノコバエ類に対してだけ誘引効果を発揮し、その他の昆虫は「竿」の影響を受けないことが分かりました」
  • 兵庫県における新型コロナウイルス大規模血清疫学調査 第二報 | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院医学研究科附属感染症センター臨床ウイルス学分野の森康子教授らの研究グループは、2021年7月19日から8月6日に、兵庫県健康財団から提供を受けた1,000人の血清中における抗新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) 抗体※1の有無を解析しました。 ウイルスNタンパク質※2に対する抗体保有率 (ウイルス感染歴を示す) は2.1%である一方、Sタンパク質※3に対する抗体保有率は38.7%でした。現在用いられているワクチンは、いずれもSタンパク質に対するものです。すなわち、8月時点の兵庫県内において、ワクチン接種による抗体保有者が38.7%であり、新型コロナウイルスに感染歴がある人が2.1%であることを示していると考えられます。2020年10月に同様の解析を行ったときと比較して、新型コロナウイルスに感染歴のある人の割合は5倍に上昇していました。 また、高齢者においては、Sタンパ

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  • ハリガネムシは寄生したカマキリを操作し水平偏光に引き寄せて水に飛び込ませる | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院理学研究科の大林奈園 (大学院生)・佐倉緑准教授・佐藤拓哉准教授と弘前大学大学院理工学研究科の岩谷靖准教授・奈良女子大学共生科学研究センターの保智己教授・National Changhua University of Education のChiu博士からなる国際研究グループは、ハリガネムシ類に感染したカマキリが、水面からの反射光に多く含まれる水平偏光に誘引され、入水行動に至っていることを発見しました。 研究の結果は、寄生生物が、宿主の有する特定の光受容システムを巧みに操作し、通常では考えられない宿主の行動を引き起していることを示唆する世界でも初めての研究成果です。 この研究成果は、6月21日 (現地時間) に、米科学誌「Current Biology」に掲載されました。 ポイントハリガネムシは、森や草原の終宿主 (カマキリやカマドウマ等) の体内で成虫になると、宿主を操作

    ハリガネムシは寄生したカマキリを操作し水平偏光に引き寄せて水に飛び込ませる | 神戸大学ニュースサイト
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    agrisearch 2021/06/22
    「ハリガネムシ類に感染したカマキリが、水面からの反射光に多く含まれる水平偏光に誘引され、入水行動に至っていることを発見しました」
  • 森から川へ陸生動物が落ちてくる季節の長さが川の生態系を変える | 神戸大学ニュースサイト

    神戸大学大学院理学研究科の佐藤拓哉准教授・上田るい (大学院生) と東京大学大学院農学生命科学研究科の瀧岳准教授からなる研究グループは、河川の物網構造と生態系機能に対し、隣接する森の虫が川に落下して魚の餌となる季節の長さが、大きな影響を及ぼすことを明らかにしました。 研究の結果は、森の季節性が変化すると、その影響が隣接する川の生態系にまで及ぶことを実証するものであり、気候変動による生態系への影響予測にも重要な示唆を与える知見です。 この研究成果は、3月4日 (現地時間) に、英科学誌「Journal of Animal Ecology」に掲載されました。 ポイント森から川への陸生昆虫の供給期間が集中的な場合、アマゴ同士の餌をめぐる競争が緩和され、どのアマゴもまんべんなく成長し、体サイズの個体差が小さくなった。対して、陸生昆虫の供給期間が持続的な場合、大きなアマゴが陸生昆虫を独占して独

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