加計学園生命動物教育センター(岡山市北区半田町)で21日、「好適環境水」を使って養殖された高級魚クエの出荷作業が初めて行われた。 愛称は「理大クエ」。岡山理科大工学部の山本俊政准教授(水産増殖)が開発した、淡水にカリウムやナトリウムを混ぜた好適環境水で2010年6月から養殖を始めた。 学生らが、約700匹が泳ぐ大型水槽(35トン)から体長30〜40センチ、1〜2キロの70匹を網ですくい、輸送車に積み込んだ。22日、岡山市中央卸売市場(同市南区市場)で競りにかけられる。 山本教授は「クエは水質の悪化に弱いため、水を換えずに浄化する研究を重ねた。甘みがあり、皮のコラーゲンが豊富に仕上がった」と話した。 好適環境水で養殖された魚の出荷はフグ、青ウナギなどに続いて5種目。