LTEのネットワークアーキテクチャについて、例によってその技術的思想の解説を主にして取り上げて見ます。 LTEに関して話すとき、ちょくちょく「フラットネットワーク」だの「シンプルなアーキテクチャ」だのと言ってきましたが、具体的になにがについてはかなりほっといてきました。そもそも、何と比べて、という点から。 従来、携帯電話ネットワークは、基本的に集中型ネットワークとなっていました。集中型とは、管理・制御やトラフィックが最終的に一点に集中する方向を指向しているということです。 たとえば、同じ基地局配下の端末同士のリソースの割り振りは基地局がある程度自律制御しますが、しかし多くの判断はひとつ上の制御ノードが行います。隣の基地局へハンドオーバするなどというときも、その制御ノードがまとめて判断します。 制御ノードは多くの基地局を一台で収容し、その制御ノードももっと上のネットワーク管理ノードに収容され