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ブックマーク / wnyan.jp (93)

  • 2.5GHz TD-LTE最強説についての補足的な何か | 無線にゃん

    石川先生の2.5GHz最強説についてツイートで軽く補足しようかと思っていたのですが、案外長くなりそうなので記事を一つ起こすことにしました。 さて、記事では「2.5GHzを先んじてゲットしたKDDI/SBMがそれを良く活用しており、2.5GHz帯の世界的エコシステムも整ってきたから最強のバンドなのかも」という感じの説が展開されています。これに関しては私は全く否定するところはないですし、以前私が「ドコモがなぜ品質が悪いのかのデータ見ちゃった」とつぶやいたのもこの件です。 ただ、私がそのデータを見たとき、もう一つ重要な背景が含まれてる、と感じたので、補足というか補強というか、そういう説明を改めてしておきたいと思うのです。単にいい感じの周波数ですよ、というだけではないのです。あくまでこれは私の仮説なので、これが正しいを言い張るつもりはありませんが。 さて、世の中、低い周波数と高い周波数というのがざ

  • 大規模通信障害 | 無線にゃん

    無線にゃん、ここ数年大規模通信障害を起こし、まことにもうしわけ という話ではなくて。昨日のauとか、去年くらいのドコモとか、大規模通信障害というやつが起こっていますね。しかも、起こったらとことん大規模。 実際、この辺は避けようがないというのが実態だと思うんです。そもそも論ですが、携帯電話ネットワークというのは、どういう風に作られているのか、というと、超たくさんの基地局をたくさんの制御局に収容してそれらをほどほどの数の交換局に集約して、みたいな感じに作られているものですよね。LTE以降、この辺はIPアクセスによるフラットなネットワークを志向、なんていうことも言われていますが、実際に物理的にネットワークを作ろうとすると、どうしてもどこかに「呼処理」が集中するポイントが生じてしまいます。 呼処理というのは、簡単に言えば、ある携帯電話が正当なものであることを確認しその通信要求が正当なものであること

  • プラチナバンドは”最強”か? | 無線にゃん

    プラチナバンドを他社から借りて「最強」とうたうキャリアがあったりあします。 ネット上の論調でも、某社のエリアが狭いのはプラチナバンドが無いからだ、とする向きがあります。 下手すると、プラチナバンドが割り当てられれば一気に不調を挽回できるとする論説もあります。 当ですかね? というわけで、前にも似たような話を書いたかもしれませんが、改めて。 プラチナバンドは、1GHz以下の「とても飛びやすい」電波、ということになっています。飛びやすい、というのは、距離による電波の弱り方が少ない、障害物に当たったときに通り抜けやすい、そんなことを指しているというわけです。 これはもちろん事実です。同じ場所に数ギガヘルツの高い周波数とギガヘルツ未満の低い周波数の二つの基地局を置けば、もちろん、低い周波数のほうが遠くまでカバーエリアにできます。ただ、これに関しては、「ネット上の論説ほどは効果はないよ」というのを

    ahat1984
    ahat1984 2023/09/08
    “JMCIA”
  • Starlink衛星でスマホと通信とか | 無線にゃん

  • 通信オタク的キャッシュレス社会考 | 無線にゃん

    キャッシュレス化には、懐疑的なんです。こんにちは無線にゃんです。 (なんだこの書き出しは) なんか政府肝いりでキャッシュレス社会がどーとか言い出しても杓子もキャッシュレスな昨今。キャッシュレスって当に便利かな? なんていうベーシックな疑問からもっと深堀した課題まで考えを進めると、どうしても懐疑的にならなきゃならなくて。どうなんでしょね。 キャッシュレス化を進めようとしている意図は、オリンピックとその先のインバウンドの拡大を見据えたものだろうことは容易に想像がつきます。現金って刷れば刷りっぱなしでそれ以降はコストがかからないもの、ではないんですよね。現金の回転数が増えれば損耗も増えますし、現金の流通範囲が広がれば偽造リスクも上がります。なんにしろ、使う人の数と範囲が広がることは日銀に負荷をかけることが分かっているので、そうした負荷を下げたい、という意図があるんだろうなー、と思うわけですけ

  • ニュースコメント[通信業界を揺るがすサブブランド問題の論点] | 無線にゃん

    通信業界を揺るがすサブブランド問題の論点 あえて「囲い込み」というネガティブな用語を使って印象操作をしている印象。たとえば、この方が例に出しているトヨタとレクサスの場合で、トヨタユーザが、高級車に乗り換えたいからとBMWを検討しているとしましょう。そのとき、営業の人が、「だったらレクサスはいかがでしょう」と引きとめをし、レクサスへの乗り換えなら同じローン会社を使って審査も簡素化できますよ、と提案したとき、それを「囲い込み」と批判するでしょうか。MVNOが格安料金で参入することでMNOも営業努力をして値下げに踏み切ったことを批判するのはいくらなんでも筋違い。格安を実現するためにユーザに見えない接続点の容量をケチってユーザ体感品質を自ら落としたにもかかわらずMNOの高品質を批判することもそれ以上に筋違い。もともとの狙いは「電波を公平に開放し競争を活性化する」であり、MVNOが競争活性化の手段と

  • サブブランド議論の話の補足 | 無線にゃん

    今回のこの件ではやたらとMNOの肩を持ってMVNOをけなしてきましたが、決してMVNOが憎いわけじゃありませんよ。ただただ、今回MVNOが提起した論点があまりに筋違いだから、ってだけで。 結局、おかしいのは「一部のMVNO」なんです。多くのMVNOは、ただ安いだけじゃなく、いろいろな付加価値をSIMにつけています。MNOには真似できないような。私だって、MNO三社分回線保持しながらも、MVNO回線も使っています。いやあ、デイリーで容量が回復するSIMってすっごく使いやすいんですよね。それ以外にも、カウントフリーだったりおまけのコンテンツがあったり容量シェアの範囲がアホみたいに広かったり(赤の他人と容量シェアできたり)。いま人気の出ているMVNOのほとんどは、なにかしらMNOに真似できない付加価値、単なる価格競争じゃない魅力を持っています。そういうところはしっかり生き残ると思いますよ。 問題

  • ニュースコメント[格安スマホのサブブランド問題、メスを入れるのは難しい] | 無線にゃん

    格安スマホのサブブランド問題、メスを入れるのは難しい KDDIとUQに関しては、単にMVNOとしての貸し借りではなく「相互卸」なので、結局はソフトバンクと同じ構造なんですよね。KDDIはUQから相当な帯域を「買って」いるはずで、周波数幅の比率から言えば、下手をするとKDDIのほうが「買い越し」なくらいのはずです(局での負荷分散アルゴリズムにもよるでしょうが)。それだけ、UQが分厚いネットワークを作っているということ、それが、結果としてUQがKDDIから卸してもらう原価の大半を相殺していること、この辺をちゃんと勘定に入れれば、優遇どころかMVNOが払っている単価よりもよほど高い単価で帯域を買っている計算になるんじゃないかと私は見ています。まあそれはともかく、記事の結言に出てくる「将来原価方式」ですが、携帯電話事業にこれを適用しちゃうと、下手すると接続料上がっちゃうんじゃないかなあ。光やメタル

  • ニュースコメント[Broadcom offers $103 billion in attempted takeover of Qualcomm] | 無線にゃん

    Broadcom offers $103 billion in attempted takeover of Qualcomm ブロードコムがクアルコムを買収するとかなんとか。お値段ざっくりと10兆円強。当然そんな現金なんてあるわけがないのでどこかから調達するんでしょうけど、それ自体がブロードコムを傾けて共倒れなんてシナリオのほうがぱっと頭に浮かんじゃうんですけど、どうなんですかね。それよりも、その金の出所、Appleの息がかかってない?(苦笑) いやね、ブロードコムとクアルコムって、あらゆる通信チップの製品ポートフォリオが重複していて、合併効果がぜんぜん見込めないんですよ。その上、ブロードコムが買収に買収を重ねている中で、クアルコムチップを使っている製品部門を丸ごと切り離して二束三文で売り払ったりしてるなんて話もあるし。単にApple報道で株価が暴落したタイミングで潰しにかかっただけ、とい

  • ニュースコメント[T-Mo, Sprint in new merger talks] | 無線にゃん

  • ニュースコメント[ドコモがビッグデータで基地局監視へ、予兆捉え故障前に修理] | 無線にゃん

    ドコモがビッグデータで基地局監視へ、予兆捉え故障前に修理 これはすばらしい取り組み。通信に限らずあらゆる装置は自分が故障したかどうかを監視しているし、別の監視ノードからの監視を行っているわけですが、最大の問題は「検知できない故障」なんですよね。ソフトバンクなんかは一時期これがすごいことになってて、台風とかでドコモもauも何十局停止とか発表してるのにソフトバンクだけは障害ありません、とか発表してて、でも実際には現地では何時間も止まってた、なんて事がありました。日はとりわけ自然環境が厳しい上に異常な人口分布を持っているのでトラフィックの偏りも顕著で、天候や処理能力の偏りとかに起因するような障害をグローバル向け製品ではうまく検知できなかったりするみたいです。と言って、いまや時代はグローバル。ドコモでさえ、自社開発は最小限にしてグローバルの一般品の調達を始めているようですから、こうした故障をさら

  • ニュースコメント[2013-10-22] | 無線にゃん

    LTE Signaling Infrastructure Insufficient For Upcoming Surge In 4G Uptake LTEと言うかスマートフォンの問題なんですよね、通信集中、文中にあるいわゆる「スパイク」は。ある決まった時間に大量のスマホが一斉に通信を開始するとき、通信を開始したいです、と言う制御信号(シグナリング)が同時に発生するわけで、これが制御信号処理系に定常時の何倍もの負荷をかけます。ドコモやKDDIがLTE開始後に何度もやらかした障害は大体この辺の話。要するに、LTEそのものが危険と言うよりは、危険なのはスマートフォンなんですよね。LTEは今のところチップのつくり的にスマートフォンしか作れない代物なので、結果としてLTE利用者増=スマートフォン増、と言う構図になっているだけで。ソフトバンクは早くからスマートフォンを扱い始めていたので、このスマートフ

  • VoLTE | 無線にゃん

    もう私から見ると雲の上のレイヤーの話になっちゃうのですが、VoLTELTE上の音声サービスについて、解説を希望する声が絶えないので、取り上げてみます。嘘書いてても知らないよ!! VoLTE=Voice Over LTEの略で、LTE無線・システム上で音声サービスをするための仕組み、あるいはサービスそのもののことです。 従来、3Gまでのシステムであれば、音声交換専用のシステムと、音声伝送専用の無線チャネルが定義されていて、音声サービス=これらのシステム・チャネルを使ったサービス、と言う様にされていました。3Gまでは、基的に、こういった音声サービスをベースに開発が始まり、データは付随物に近い扱いだったわけです。 しかし、LTEは最初からデータ向けシステムとして開発が始まり、もちろんご存知の通りデータ通信サービスから開始されました。少なくとも国内ではLTEはまだデータ専用システムで、ほとんど

  • ニュースコメント[2013-01-18] | 無線にゃん

    スマホと連動する腕時計型デバイス、どう思う? 便利だと思うんですけど、基的に全部デザインがダサい。ダサいというか、おっさん向けじゃないんですよね。薄くてシンプルなアナログの針が三つだけあるような時計が好みなんですが、そういうの誰か作りませんかね。もちろん隠れた機能がたくさんあるのは歓迎なのです。私のお気に入りの時計は電波+ソーラーだけど薄くてシンプルなアナログの針が三つだけと言う時計なんですが、この後継機がすでに厚みが増えてサイドに余計な装飾があるわ文字盤のデザインがゴテゴテしてバンドもテカテカした金属バンドしかないわ、で、全く買い替える気にさえならない。こないだも結局3万円もかけてオーバーホールしちゃった(買い替えれば2万なのに)。スマホ連動も着信のバイブ連動とかだけでいいんですけど、なんでしょうね、この、「ちょっと機能が多い機種は見た目も派手にしなきゃ」的な風潮は。派手な見かけの時計

  • iPhone5パケ詰まりの謎 | 無線にゃん

    iPhone5でパケ詰まりが大流行らしいですが原因はなんでしょうか、と言うお便りをいただきまして、元祖パケ詰まり博士の無線にゃんが解説します。なんだよパケ詰まり博士って。 検索するといろんな情報があるようですが、現象としては、どうやらau限定で、LTEと3Gの境界で報告されている例が多いようです。いろんな説が出ていて、「800MHzを豪奢にLTEに使ったので3Gが細った説」「Qualcommチップのバグ説」「個体差説」等々。ちょっとだけ考えてみます。 と言っても、たいてい、パケ詰まりなんてのはネットワークが原因でおこるものです。元祖パケ詰まりと言えば、2000年初頭に話題をさらった使い放題PHSパケット(AIR-EDGE)のパケ詰まり。あのころは固定回線常時接続が引けない集合住宅などがまだ多く、常時接続需要が一斉にAIR-EDGEに流れ込んで、盛大なパケ詰まりを発生させていました。 原因は

  • KDDI LTEエリアが本当にすごすぎる話 | 無線にゃん

    いや、自分でやっといてなんですが、例の局数まとめの数字見てるとKDDIのLTEエリアがすごいことになってそうな局数で、ちょっと期待してて、でようやくエリアマップが公開されたっぽいので見てみました、っていう話なんですが。 私が、エリアを確認するときに主にリファレンスとして使っているのが、私の実家。もちろん身元バレはいやなので公開しませんが、2000年代前半はドコモmovaとウィルコムPHSしか入っていない場所で、FOMA?au?何それ?みたいな場所だったので、各キャリアがどのくらい気でカバーしに行ってるかが良くわかる場所なんですよね。 もちろん、その後、FOMAもプラスエリアで入るようになって(でも居間の床に置くと圏外になるけど→レピータ入れてもらいました)、それからしばらくしてauも入るようになって(こちらはとりあえず床においても大丈夫)、ウィルコムが入らなくなって(オイ)、ソフトバンク

  • ドコモの3倍速サービスと電波の使い方の話 | 無線にゃん

    ドコモが100Mbps超のLTEを始めますよ、と言うアナウンスがあったことについて、「これっていったい何モノ?」と言うご質問をいただきました。もうわかってる人は死ぬほどわかってる話だとは思いますが、ふつーの生活をしているといきなり3倍ですと言われてもにわかに信じられないのも仕方がないわけで、今日はこれを平易に解説してみたいと思います。 ドコモが現在、大半のエリアでサービスしているのが、37.5Mbpsと表記される速度でのサービス。で、一部エリアで75Mbpsでますよーと言っていますが、まぁたいていの人はこのエリアに当たることはほとんどないと思います。おおざっぱに言って、37.5Mbpsがドコモのサービスのベースです。 さてここでXi=LTEの仕組み。LTEは、もちろん携帯と同じく電波を使ったサービスです。で、ざっくりと言うと、電波を使ったサービスでは、「電波を使う量」で、その最大通信速度が

  • 続・通信事業における障害に対する考え方について | 無線にゃん

    ドコモの障害が増えていますね。なぜ障害が増えているか、という点については、障害が表面化する仕組みを考えてみればいいと思います。要するに、前に書いた通信事業における障害に対する考え方について辺りをおさらいしてみるといい感じかもしれません。 まず、「表面化する障害」とは何か、と言うことを考えています。障害が起こったとき、仮にどんな小さな障害でも出た瞬間に公表しなければならない、なんてことにはなっていません。と言うか、もしそんなことをしてしまうと、キャリアの障害情報ページはあっという間にぎっしりと埋まってしまいます。どんなに品質の良い機器を使っても、何しろ全国区の通信キャリアの使う機器数は膨大ですから、仮に障害率(ダウン率)1ppmだったとしても、毎日何十個という機器故障情報が障害リストを埋めてしまうことになります。 そんなわけで、実際には、加入者への影響度で公表有無を決めているようです。と言っ

  • Xi待ち受け時間と両面待ち | 無線にゃん

    今日は質問いっこだけの短いエントリ。 Xi対応端末はXiとFOMAの両方の電波を受信するので待ち受け時間が短いという話を聞いたけど当でしょうか、というご質問。 前にもLTEの質問に答えるの回である程度なぜバッテリの持ちが悪いのか、という話は書きましたが、一方で、この「両待ち受け説」には全く触れていませんでしたね。というかそんな説があったのか。 この辺については、LTE他システム連携の話で当に一言だけで触れていたのですが、他システムと連携するLTEは、LTEシングル待ち受けが原則です。デュアル待ち受けをすることもできないわけではありませんが、よほどの理由がない限りやりません。それは、まさに「バッテリライフが極端に短くなるから」という理由です。 他システムと連携する(というか音声肩代わりさせる)タイプのLTEでは、LTE側に音声着信信号が飛んできます。その着信信号を受けた端末が、即座に音声

  • ニッポンの引き算恐怖症 | 無線にゃん

    今日もちょっとだらだらと長いです。愚痴です。特にモバイルとか携帯電話とかってことに限定される話でもないんですけど、今の日のモノづくり、製品開発って、「引き算恐怖症」ともいうべき恐慌状態にあると思うんです。大企業病みたいな慢性疾患というよりは、恐慌状態。パニックで正しい判断ができなくなっている状態。 これは前にも似たようなことを書いたと思うんですけど、何かものを作る、ゼロから作る、って時は、たぶん、今できること x 市場の需要で機能を決めていると思うんですよね。なので、たぶん、最低限のものができあがって、大体他社もほぼ同じようなものを出して、あとはデザインか値段か、そのあたりで勝負になるんでしょうなぁ、という感じなんですよ。 しかし、その後継機を作る、って時に、前身製品機能 + (今できること x 市場の需要)、っていう足し算でものを作っているように思います。ほとんどの場合。たぶん、製品の