写真フイルム市場は2000年をピークに、10年後には1/10まで落ち込みました。 富士フイルムは社名の通り、写真フイルム事業から多くの利益を稼ぎだしてきた企業です。一気に本業が消失してしまい、ライバルの米コダックは破産してしまいましたが、富士フイルムはしぶとく生き残っています。 魂の経営 富士フイルムの軌跡は、一業種に頼るビジネスの恐ろしさ。そして、自らの長所を別の業種にどう展開していくかを学べる貴重な実例です。 成果だけで判断せず「本当にできる人」を抜擢する 古森社長は写真フイルム事業出身ではなく、印刷事業部の出身です。前大西会長が古森社長を抜擢した判断は大きかった。 富士フイルムといえば、フイルム事業部がエース中のエースです。もしフイルム事業出身者がトップになれば、フイルム時代の価値感を引っ張り続けて、大きな改革をできずにコダックの二の舞いになったかもしれません。 自らのビジネスを蒸発