最近,電力会社の広告記事に,「原子力発電と太陽光発電の比較」を見ることが増えました。「100万kWの原子力発電と同じ量の電気をつくるには,原子力が約0.6km2の敷地で済むのに対し,太陽光発電は山手線内の面積分(約58km2)に太陽光パネルを並べる必要がある。コストも原子力が約2800億円になるのに対し,太陽光は約3.9兆円もかかってしまう」といったものです。経済産業省が開催している「低炭素電力供給システムに関する研究会」でも,原子力発電の優位性を示す数字として同様な主張がなされています。 私はこれを見るたびに,「本当に(電力の)プロの人がこれを書いたのだろうか?」と困惑してしまいます。原発と太陽光発電を比較する上で,意味のない比較になっているからです。そして逆に,エネルギー関連の取材をすればするほど,「原発と太陽光発電は似ている」と思うようになってきました。 まず,上の広告での敷地面積の