岸田文雄首相は4日、三重県伊勢市で記者会見し、今年の春闘(春季労使交渉)で「インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」と訴えた。「企業収益が伸びても賃金が上がらなかった問題に終止符を打ち、賃金が毎年伸びる構造をつくる」と語った。 「この30年間、企業収益が伸びても期待されたほどに賃金は伸びず、想定されたトリクルダウンは起きなかった」と話した。最低賃金の引き上げに加え、公的機関でインフレ率を上回る賃上げをめざすと表明した。 「リスキリング(学び直し)の支援や職務給の確立、成長分野への雇用の移動を三位一体で進め構造的な賃上げを実現する」と強調した。労働移動を円滑にするための指針を6月までに策定するとも明らかにした。 首相は少子化問題を巡っては「異次元の対策に挑戦する」と打ち出した。経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を決定する6月ごろまでに、子ども予算の倍増に向けた大枠を提示すると述
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