情報通信社会が高度化する中、デジタルデータの処理量や通信量、保存量が増加の一途をたどっている。それに伴い、情報通信機器の消費電力量が急増。地球環境問題の一因として重大な課題となっている。 こうした状況を背景に、情報システムの超低消費電力化を実現する様々な技術革新が始まっている。その中で、システムLSI(集積回路)内のチップとチップの間のデータ通信にかかる消費電力を従来の約1000分の1まで減らすことに成功したのが、慶應義塾大学理工学部電子工学科の黒田忠広教授のチームである。 ハイビジョン映像や3D映像の普及が加速している。コンピューターがさらに進化し、映像コンテンツの臨場感が増せば、近い将来、我々は自宅にいながらにして、仮想空間を使って手軽に世界一周旅行を楽しめるようになるかも知れない。 しかし、その前に解決すべき大きな問題がある。情報通信機器の消費電力量の低減だ。情報通信社会が高度化し、
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