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ブックマーク / nextsociety.blog102.fc2.com (8)

  • 「少女革命ウテナ」における七実回の重要性。あるいは緊張と緩和。

    「少女革命ウテナ」の七実回、もしくはギャグ回の重要性について語ってみたい。 私が「少女革命ウテナ」の面白さにのめり込んだのは 16話の「七実のカウベル」から。 16話は七実が良いファッションだと思い、自分の首にカウベルを付ける展開。 そしてカウベルに引っ張られるように七実は牛化し、結局はウテナに倒される。 比喩ではなく七実が牛になってしまうのだから恐れ入る話だ。 「身なりは人を変える」という風刺的な意味合いを突きつけた話。 それ以上に「少女革命ウテナ」は時と場合によっては キャラクターが牛にもなれる揺るがぬ事実を突きつけた。 ウテナの発想の自由さと飛躍性に強く心を惹かれた。 緊張と緩和、あるいはシリアスとギャグ ウテナは、キャラクターの感情・内面を鋭く描く。 一方で七実が活躍する「カレーなるハイトリップ」「七実のカウベル」「七実の卵」は 発想の飛躍がすさまじいギャグものだ。 ウテナはシリア

    「少女革命ウテナ」における七実回の重要性。あるいは緊張と緩和。
  • 「桜Trick」のシャフト的・ひだまりスケッチ感溢れる演出について

    「桜Trick」1話を視聴。 (キスシーンは凄かった) OPクレジットを見たら石倉賢一さんが監督をしているのを知り どんな画面作りをするのかを期待していたら、 石倉さんが「☆☆☆」ではシリーズディレクターも担当した シャフト制作「ひだまりスケッチ」シリーズ的な演出をしていたのが印象的だった。 ではシャフト的、ひだまりスケッチ的な演出をしてるのかを挙げてみる。 ①平面的な構図とテクスチャー処理の多用 キャラクターの後ろ髪をテクスチャー処理し 「ZZZ]や汗などの漫符を盛り込んだ平面的な構図。 「ひだまりスケッチ」でもよく見られた絵作りだ。 ②イメージBG・実写的素材の使用 イメージBG(イメージで描かれる背景・キャラの感情を表現の為に使われる)を多用した背景。 こちらも背景はイメージBGだが、 イメージBGにプラスして実写的な素材を当て込むのもシャフト作品らしい。 ③明度の高い色づかい 「ひ

    「桜Trick」のシャフト的・ひだまりスケッチ感溢れる演出について
    ak9
    ak9 2014/01/11
  • WHITE ALBUM2 1話から、ここ10年のアニメにおける美少女ゲーム絵の再現性を振り返る

    WHITE ALBUM2 1話を視聴。 キャラクター原案のなかむらたけしさんの絵柄の再現度が高く 村様(なかむらたけしさんの愛称)のキャラ絵を見ているだけで眼福。 特になかむらさんの特徴ともいえる 顔の頬から顎のラインにかけてのシャープな感じが 再現できているのが感動的。 「シンフォギアG」でも奮闘していた、 キャラクターデザイン・総作画監督の藤さとるさん。 サブキャラクターデザイン・総作画監督の水上ろんどさんの仕事を存分に味わえた。 2009年にはなかむらさんの「ティアーズ・トゥ・ティアラ」もあったが、 2010年代になるとなかむらたけしさんの絵柄も アニメ界で十分に再現できるのだなと感じると思った。 個人的には1990年代後半から2000年代中盤までにかけて コンシューマーもしくはPCの美少女ゲームの絵を どうアニメに再現・定着させるかという取り組みをしていた時期に見える。 特に20

    WHITE ALBUM2 1話から、ここ10年のアニメにおける美少女ゲーム絵の再現性を振り返る
  • アニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて

    はじめに 今回はアニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて。 最近この見方について色々思うところがあったので、 自身の体験を踏まえて語っていきたいと思います。 厳しく見ることで失ってしまったもの 以前はアニメを厳しく見ること、厳しく評価する事が良い見方だと信じていました。 厳しく見れば、評価すれば、良い見方が可能になると思っていました。 そして自分が大好きな作品のレベルに達しない作品はダメだという評価をしていました。 この考えの元、色々な作品を見ては、 「作品Aはダメ。○○な理由で良くない」 「作品Bはダメ。○○な理由で良くない」 と評価を下していきました。 そう、学生時代の頃から数年間は以上のような見方を続けたと思います。 でも、自分なりの厳しい見方をし続ける内に、 自分の中にある変化が起こっていることに気がつきました。 「あれっ。新しく見る作品が無くなってきている…」 「最近、

    アニメを厳しく見ること、厳しく評価することについて
    ak9
    ak9 2013/05/27
  • あいまいみーは理屈を超え、生死も超えたアニメ。

    はじめに ちょぼらうにょぽみさん原作のあいまいみーは、理屈を飛び越えるアニメだ。 前後のつながり、キャラクターの行動動機といった 整合性や辻褄合わせは、この作品に限っては無意味であり 全ては面白さに奉仕するためにキャラクターは存在し行動する。 最終回では、こうしたあいまいみーイズムが爆発。 そこで最終回を通して、理屈を超え、生死を超えたあいまいみーの魅力について語る。 絵柄を合わせない 今回はミイが、三途の川を渡って死んでしまうかもしれないという所からスタート。 まず、上記の二つの絵を見比べると、ミイの絵柄がまったく合っていない。 髪の描き方、影のつけ方。おそらくカット単位で雰囲気に合う絵柄を選択したからだろう。 また、二つの絵はいまざきいつきさんが作画しているのにも関わらず、この絵柄の違い。 つまり絵柄の統一感は、あいまいみーでは意味を成さない。もしくは優先度が低い。 一つのキャラに対し

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    ak9
    ak9 2013/03/31
  • 琴浦さんは出会いが人を変えることを教えてくれる物語(4話感想)

    このアニメに出会えて良かった。 心の底からそう思える作品です。 人との出会いこそが、人を変えるのです! シリアスとギャグの使い分けが絶妙。 緊張感を持続させながら進む物語は絶品です。 ゆるゆりの太田雅彦監督は伊達じゃない。 感想 今期は琴浦さんの凄さ、面白さが私の中では図抜けています。 このアニメを見られて、生きていて良かった。 砂遊びをしている琴浦さん。 砂の上に蟹がいますが、波で砂も蟹も流されていきます。 自分が作ってきたものがあっけなく壊される。 前回で一旦終了した、真鍋君との関係を暗喩しているかのようです。 真鍋君が空元気なのを気づいている素振りを見せる森谷ヒヨリ。 彼女にとっても琴浦さんの件は、大きなしこりとなっているようです。 落ち込んでいた真鍋君ですが、琴浦さんを取り戻すという部長・副部長の説得によって 真鍋君の心に火が付いたもよう。お尻ペンペンしないと眞鍋は気がすまないよう

    琴浦さんは出会いが人を変えることを教えてくれる物語(4話感想)
  • 冬月コウゾウ視点からのヱヴァンゲリヲン新劇場版Q[感想]

    ヱヴァンゲリオン新劇場版Qを見て改めて思ったこと。 感想はヱヴァンゲリヲン新劇場版Qはガキシンジを完璧に描いた大傑作!(感想) 個人的にやはり良かったのは、シンジと冬月の絡み。 冬月コウゾウファンとして、この二人の絡みこそQの真骨頂だった。 元々冬月はTV版から基的なスタンスは受身。 自分から積極的に行動する事はなく、 ただゲンドウの傍で進んでいくシナリオを傍観するのみのキャラとして描かれていた。 ユイとの出会いも、ゲンドウとの出会いも全て彼らからのアタック。 ネルフに参加することになったのもゲンドウの作戦。 ゼーレに拉致され、最終的には加持に助けられ時も自分で動く気配は見せなかった。 とはいっても、冬月の行動原理はゲンドウと同じユイへの再会と思慕にあり ネルフへの参加と補完計画への協力という点では意志をみせている。 唯一、積極性というかシンジやアスカと接触した例としては TV版9話でパ

    冬月コウゾウ視点からのヱヴァンゲリヲン新劇場版Q[感想]
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版Qはガキシンジを完璧に描いた大傑作!(感想)

    ヱヴァンゲリオンQを見てきた。 ずっとテンションが高鳴りっぱなし。 私は序や破では、今までと違ったエヴァを見られたことで 「おぉこれが新しいエヴァかぁ」と思ったのに対し、 今回のQは「これが私の望んでいたエヴァ」に満ち溢れていた。 それは結局はシンジ君が徹底的にダメに描かれていた事に集約される。 以下ネタバレ感想。 変わった世界と取り残されたシンジ 起き上がったシンジ。 綾波を助けて気絶して一日・数日ぐらいしか経っていないと思っていたのだろう。 しかし実際には状況は激変し、14年間の時が刻まれていた事を彼は知らなかった。 シンジが綾波を助けるためにガフの扉を開いたことでサードインパクトが発生。 世界は荒廃し、大半の人類は死んだようだ。 ミサト達ネルフの若い層は、マリが属していた組織と呼応してゲンドウに反乱を起こした。 一方でゲンドウ・冬月は相変わらず計画を進めている。 以上が14年間の歳月

    ヱヴァンゲリヲン新劇場版Qはガキシンジを完璧に描いた大傑作!(感想)
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