タグ

ブックマーク / satoshi.blogs.com (31)

  • 反面教師としての三木谷発言

    kobo touch の初期不良問題に対する三木谷氏の発言にはあまりにも学ぶことが多かったのでひと言。ソースは、日経ビジネス Digital の「細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ」という記事。 特に問題なのは冒頭の、 ――色々トラブルが起きましたが現状は。 三木谷:いや、いいですよ。初期設定の問題で細かいトラブルはあったけど、2日以内に解消できたし、コールセンターも24時間対応にしたし。アクティベーション(利用できる状況にセットアップすること)した人が購入者全体の95%を超えていますからね。そして、何よりコンテンツが売れまくっている。出版社の人に聞いてみたほうがいいですよ。僕は出版社の驚きように驚いている状況です(笑)。  販売台数は10万台弱程度で、年内目標は100万台。だいたいそこまでいけそうです。やはりユーザーインタフェースがいいんですよね。直感的にできるし、変なボタンもないし

    akaiho
    akaiho 2012/07/30
  • Life is beautiful: とある家電メーカーでの会話:クラウドテレビ編

    ある日の家電メーカーでの会話。まずは副社長室での会話から。 技術部長:副社長、来年度の予算の件はどうなりましたか 副社長:大丈夫だと言っただろう。台湾中国からの追い上げは相変わらず激しいが、テレビは家電ビジネスの要だ、経営陣としてもここだけは手を抜けない。来年も君たちにがんばってもらわなければならない。 技術部長:もちろんです。そのあたりは現場のエンジニアたちも強く感じてると思います。ちなみに、メールに書いてあった「戦略の変更」って何ですか? 副社長:そのことなんだが、経営会議でも持ち上がったんだが、台湾勢と戦うには、我が社にしかできない「差別化要因」が必要だ。価格競争では彼らにかなわない、消費者にとって目に見える価値を提供して、台湾製品よりも3割・4割増の値段でも喜んで買ってもらえるテレビを作らなければならない。私は、キーワードは「クラウド」だと思っている。 技術部長:え?「ク、クラ

    Life is beautiful: とある家電メーカーでの会話:クラウドテレビ編
    akaiho
    akaiho 2010/03/07
    無粋なツッコミをすると、AndroidのwidgetはHTMLではありません
  • GoogleはなぜAndroidやChrome OSを無料で配布するのか?

    先週「Androidと家電」というタイトルで講演をさせていただいた私だが、そのプレゼンのキーポイントは、「なぜGoogleAndroidを無料で配布するのか?」。それを私なりに説明するための資料として作ったスライドが以下の二枚。 まずこれは、MicrosoftとIntelがパソコン・ビジネスを育てるためにした「コモディティ戦略」を図式化したもの。IntelとMicrosoftで協力してCPUとOSを部品化・規格化することにより、誰でもパソコンを作れる様にしたのがそれ。これにより、パソコン・ビジネスへの参入障壁が減り、パソコン・メーカーが乱立。差別化がしにくい部分(つまりIntelとMicrosoftがほぼ独占的に提供するCPUとOS以外の部分)で激しいコスト競争が起こり、パソコンのコモディティ化が一気に進んだのは皆さんの記憶にも新しいはず。 特筆すべきなのは、MicrosoftもInte

    GoogleはなぜAndroidやChrome OSを無料で配布するのか?
  • 12月3日にAndroidに関して講演します

    久しぶりに日で講演をすることになったので、ここで告知させていただく。詳しくは日経エレクトロニクスのアナウンスメントを見ていただくのが良いと思うが、今回は「Android家電の衝撃」というテーマのいくつかの講演+パネルディスカション。 技術的に突っ込んだ話というよりは、ビジネス上の意味だとか、Googleの戦略という話になるとは思うが、UIEvolutionの創設者としてモバイル・組み込み業界でいろいろとビジネスをして来た経験や、iPhoneディベロッパーとしてiPhoneアプリを開発・販売して来た経験を通したいろいろな話ができると思う。 それにしても、最近は色々と試したいもの・勉強したいものが多くて困る。ここ一年ばかりどっぷりと浸かって来たのがiPhone SDK、それに最近はHTML5、CSS3、Google App Engine、Pythonが加わり忙しくてしかたがない。 まあ、この

  • Windows Mobileに「全力投球」を決めたMicrosoftの厳しい戦い

    ここの所モバイルの世界ではすっかりGoogleAppleにおいしいところをもっていかれてしまっているMicrosoft。そろそろ「撤退」か「全力投球」のどちらを選ぶ時期だと思っていたのだが、ついに「全力投球」を決めたそうだ。 今までは「Windows CEビジネスの延長上」程度にしか力を入れて来なかったWindows Mobileビジネスだが、Steve Ballmerが「開発者の心をAppleに奪われるなんて由々しき事態」と宣言し、主戦力をWindows部隊のトップクラスのエンジニアにごっそりと入れ替えての「体力勝負」に出る事にしたとのこと。

  • AT&Tがモトローラ製のAndroid携帯を「時代遅れ」と拒否

    今日、米国の携帯業界関係者の間で話題に上ったのが「AT&T rejects Motorola's Android smartphones」という記事。AT&Tから正式に発表された訳ではないが、たぶん真実に近いだろうことは容易に想像できる。 AppleがハードからソフトまですべてコントロールするiPhoneと比べ、GoogleはOSを提供するだけで、最終的な製品の仕上がりはハードメーカーまかせのAndroid携帯は「ソウル(魂)のない」中途半端なデバイスになりがち。 このあたりの事情はMicrosoftのOSを使ったWindows Mobile端末も同じで、「個別の機能を見る限りiPhoneに負けてはいないのになぜか魅力的でない」デバイスができてしまうのは、ソフトからハードまで一貫して責任を持って作り上げることが不可能だから。 この業界の歴史を見ると、古くはMicrosoftが旗ふり役だった

  • GoogleのAndroid向けのアプリビジネスはなぜ魅力的ではないか?

    PhotoShareをiPhone向けに提供して早くも一年になるが、もっとも良く投げかけられる質問は「PhotoShareはAndroidとかの他のプラットフォームに移植しないの?」というものだ。 少し前までは、「まだiPhone以外のビジネスが十分に大きくないから今はまだ早い」、「iPhone上でやるべきことはまだ沢山あるから」、などと答えて来たのだが、最近は少し見方が変わってきた。 今の勢いでHTML5が進化・浸透してくれるのであれば、わざわざ移植コストをかけてAndroidWindows Mobile向けにネーティブ・アプリを開発するよりは、少なくともUIの部分をすべてHTML+Javascriptにまかせたアーキテクチャでのインタラクティブなアプリの開発というのも十分に可能性があるように思えてきたのだ。 この「HTML+Javascriptですべて出来るじゃん」という発想は、そも

  • なぜ「iPhoneキラー」がことごとく失敗するのか

    MBAの授業の一環で、"Marketing Myopia" (by Theodor Levitt) という1960年に書かれた論文を読む機会があったのだが、色々とうなずけるところがあったので、メモ代わりに。 家電メーカーのような技術系の会社は、どうしても技術系の人が経営者になりがち。技術系の人は(私も含めてだが)色々な問題を論理的に解決しようとする。技術的な問題を解決するためにはこのアプローチはとても有効だが、消費者心理のように曖昧で非論理的なものには適用できない。 技術系の経営者が陥りやすい失敗は、自分がコントロールできる分野、すなわち、技術的に難しい問題を解決することにばかりエネルギーをそそぎ、非論理的で簡単にはコントロールできない消費者の動向のようなものに十分な注意を払わないこと。 その結果、「消費者はどのみち論理的な行動なんてしないんだから、それに関して色々と戦略を立てたところで無

  • そば屋の味はカレーライスを売り始めた時から下降線をたどる

    今日もいくつかPhotoShareに関するブログエントリーを見つけたのだが、その中でもとてもうれしかったのがこれ。 あとはタイトルを付けて「完了」ボタンをタップするだけ。めちゃくちゃ簡単に投稿できます。【 iPhoneのキラーアプリになりそうな写真共有アプリ「Big Canvas PhotoShare」(もとまかApp Selection 第7回) - もとまかのiPhone・iPod touch戯れ日記より引用】 増井君と一緒にPhotoShareのアーキテクチャの設計した際に、もっとも力を入れたのが「どうやったらこれ以上簡単にすることは不可能なぐらいに簡単に写真を投稿できるようにできるか」という部分。その意味では、「めちゃめちゃ簡単」という言葉は最高の褒め言葉。 この手のアプリを作っていると陥りがちなのが「機能のてんこもり」。特に他のサービスと比較されることを意識し始めてしまうと、「敵

  • iPhoneアプリを作る際に注意すべき5つのポイント

    毎日のように「iPhoneアプリApple Design Awardを取るぞ!」と騒いでいるので、知り合いに「それって(現実が分かっていない)大学生のノリですよ」と指摘されてしまった私だが、マイクロソフトを2000年に退社してからは、ひたすらモバイル・組み込みの世界で仕事をしてきた私としては「俺が取らなくて誰が取る?」という気分。その超楽天的な態度が彼が言うところの「大学生のノリ」なのだろう。 市場に受け入れられるアプリを作るためには、もちろん「誰にどんな価値を提供するのか」が一番大切。しかし、そこには残念ながら成功の一般方程式はないので、今日は比較的に一般化しやすい「どう作るか」という部分に関して、まとめることにした。 1. ユーザーの利用シーン・使用パターンを良く考えて作る パソコンやゲームコンソール向けのソフトと大きく違うのが、ユーザーの使用パターン。iPhoneに限らず、携帯電話

  • iPhone SDK, ついに実機でのテストが可能に

    ようやくiPhone SDKのDeveloer Certificateも入手し、実機でのテストが可能になった。さっそく、エミュレータ上で作ってあった「はてな人気エントリー・リーダー」を走らせようとしたのだが、XMLパーサーとして使っていたXMLParserが(OS-Xには標準装備だが)iPhoneOSには存在しないことに気がつき、libxmlで代用することに。これに結構手間がかかったのだが、なんとか解決してビルドに成功。 WiFiに繋いだiPod touchにインストールすると、一発でちゃんと動く。非同期でブックマークの数を入手してくる仕組みもきちんと動いている。こうなったら、もう少し手を入れてからiTunes Storeで売ってみるのも悪くないかも知れない。これで会社は作れないだろうが、ブロガーの副収入としては十二分だろう(→はてなユーザーのみなさん:いくらぐらいなら買っても良いかのアン

    akaiho
    akaiho 2008/05/01
    200円
  • Amazon ec2のエコノミー、月72ドルでレンタルするのと、999ドルのマシンを買うのはどちらが得か?

    最近、私のまわりにもAmazonのレンタル・バーチャル・サーバーであるec2を使用している人、もしくは使用を真剣に検討している人が増えて来た。「自分でサーバーを用意するのとどっちが得か?」という話は、ビジネスにもよるのでさまざまだが、ごくシンプルな「事務所サーバー」(もしくは「マンションサーバー」)を比較対象のモデルとして簡単に損得勘定を計算してみた。 もっとも安価な Small Instance (1.7 GB of memory, 1 EC2 Compute Unit, 160 GB of instance storage, $0.10/hour)だと、一日24時間使い続ければ月に720時間、つまり月に72ドル必要となる。 同じようなマシンを事務所(もしくはマンション)に置く場合、Dellのエントリーレベルのサーバー(Dual core Pentium, 1GB memory, 160

  • Life is beautiful: Microsoft/Yahoo:買収はたぶん成功するだろうけど、問題はそれからだ

    今回のMicrosoftによるYahooの買収のオファー。ウェブの世界ではどうしてもGoogleに勝つことができないMicrosoftとしては、Yahooのビジネスはのどから手が出るほど欲しい存在。Googleに追い越され、成長に陰りが見え始めた結果株価が安くなったYahooは今がお買い得。WindowsとOfficeというドル箱を抱えながらも、そのドル箱が稼ぎだす莫大な現金をどこに投資すべきかがいまいち見いだせてないMicrosoftとしては、Yahooを買うことによりその価値を買収価格より高くする、というストーリーは説得力がある。 一方、Yahooの株主にとってみればこれは朗報。ずるずると下がり続けていた株に対してこれだけのプレミアムを付けてもらえば喜んで売るのが大半の株主。 少し悩ましい立場にいるのが、Yahooの現行の経営陣。株主利益を最大にするのが役割の経営陣とすれば、このプレミ

  • なんだかきな臭くなってきた JavaFX vs. android

    先週サンタクララで開かれた「Java Mobile & Embedded Developer Days」に参加してきた知り合いに聞いたのだが、Sun MicrosystemsがGoogleandroidを目の敵にしているのは当だそうだ。 英語で「口に出してはいけない汚い言葉」のことをその代表となる言葉の頭文字を取って"f word"と呼ぶが、Sun Microsystemsの人々は、androidを"a word"と呼ぶぐらい嫌っているそうだ。 Sun Microsystemsの内部事情に詳しい人によると、内部のエンジニアに対しては「androidの仕様やソースコードは絶対に見ない様に」という通達が出されたらしい。 明らかにSun純正のJavaandroidに含まれるアイデアや知的所有物によって汚染されることを嫌ってのことだが、もっと深読みすると、Googleを訴える準備を進めている

  • 優秀なエンジニアは「入社時のスキルを問わない会社」には就職してはいけない

    ちまたで問題になっているIPAフォーラム2007に参加した学生がエントリーを書いているのだが、それが半端じゃないぐらいのエンターテイメント。 ...IT産業というよりSIerの人気がないことについて語りたいだけなんじゃないかという顔ぶれだったし... ...はてなブックマークのコメントを見ている限りでは、パネリストの方々は相当現実の見えていない発言をしているようだ。... ...ITを専攻している学生達からは、「就職時にITスキルが問われないのだとしたら、大学でやっていることには何の意味があるのか」という質問が出ていたのだけど、明確な回答はなかったと思う。その人たちは、ちょっとショックを受けていたような気がする。... ...その流れで、「入社時にITのスキルを問わないというのは、Googleのような企業の方針とは反対であるが、それですばらしいサービスを作ることができるのか」という質問が出

    akaiho
    akaiho 2007/11/13
  • 「SEO業者」と「電解還元水の販売員」の共通点

    今回、Googleがページランクの計算方法を変更したことについては、こちらのページから私のブログへのリンクで知ったのだが、Googleからのメッセージと、それに対する「SEO業者」の反応を読み比べるととても面白い。 Googleのポジションは常に一貫しており、「(ちゃんとしたHTMLを生成する以上の)人為的なページランクの操作を徹底的に排除することにより、検索結果のクオリティを保つ」である。インターネット黎明期のサーチサービスの価値がスパムサイト(そのころはSEOとすら呼ばれていなかった)により「まったく使い物にならない」レベルまで落ちてしまい、そこにスパムによる影響を受けにくいアルゴリズムのサーチエンジンを提供したからこそGoogleという会社が存在する、ということは、Google自身が一番良く知っている。 Googleにとっては、SEO業者によるページランクや検索結果のコントロールを阻

  • Haloを作ったBungie StudioがMicrosoftからスピンアウトした件について

    XBox360がそもそもパッとしない日では大したニュースではないのかもしれないが、発売後わずか1週間で$300millionを売り上げたHelo3はこちらでは大きなニュースだ。先日も、スポーツクラブで「Halo3が楽しくて」と隣で話している人を見ると初老の女性二人。どうみても「典型的なゲーマー」ではない。 しかし、Helo3の売り上げよりも業界を驚かせたのは、ほぼ同時にアナウンスされた、Haloを作ったグループ「Bungie Studio」がMicrosoftからスピンアウトするというニュース。 Bungie has 113 employees. Evan Wilson, a video game industry analyst with Pacific Crest Securities, said that leading employees of Bungie had bought

  • Life is beautiful: 3G版のiPhoneはDoCoMoとSoftbankが採用しているWCDMAになるだろうという話

    バタバタとしているうちに、息子に先を越されてしまったiPhoneの入手。少し触らせてもらったが、細かなところまで気を使ったその使い勝手にはひたすら脱帽である。わずか二年前ぐらいまでは、「日のケイタイは世界一進んでいる」と胸を張って言えたが、iPhoneと他のケイタイの差は、ちょうどパソコン黎明期のMacとDOSマシンぐらいの開きがある。SamsungやNokiaが一見iPhone風のケイタイを出しては来るだろうが、ここまでの細部へのこだわりを持ったデバイスを作れるとは思えない。Appleストアのドアノブのつや消しのし方にまでこだわったジョブズがいるからこその芸当である。 しかし、ソフトもここまで来ると、各ハードメーカーがいちいちハードごとに作っていてもコスト的に見合わない。そうなると、「誰か」がソフトを作るしかないのだが、それが誰になるかがどのくらい重要かは、パソコンの世界でWindow

  • 日本の研究職は聖職のままでなければならないのか?

    今回の日出張は、GITIのフォーラムに講師の一人と参加したこともあり、母校の教授の何人かとゆっくりと話をする機会を持つことができ、色々と勉強・刺激になった。 彼らと話していて強く感じたのは、日教育とビジネスの間にある、どうしても超えることの出来ないギャップ。米国のスタンフォードやMITが次々にハイテク・ベンチャーを生み出すにも関わらず、日の大学にそれが出来ていない理由が、ずいぶんと理解できたような気がする。 「教育制度が悪い」「大学が悪い」「青田刈りをする企業が悪い」と日のさまざまな組織の欠点を指摘するのも必要だろうが、根的な問題は「金儲けは悪」「研究職は聖職」という日独特のカルチャーにあることは見逃せない。これが足かせになり、たまに例外的にビジネスセンスがある研究者が現れても、やっかみから「あの教授は大学で給料をもらいながら、サイドビジネスで金儲けをしている」などの足の引っ

  • ウェブサービスAPIにおける『成りすまし問題』に関する一考察

    先週の末に、はてなのウェブ・サービスAPIを使ったMash-upアプリをFlash上で作り始めていきなりつまずいたのが、Cross-Domainセキュリティ。satoshi.blogs.comから取得したswfファイル上のActionScriptからb.hatena.ne.jp下にあるRSSフィードだとかXML-RPCにアクセスができないのだ。 「確か方法があったはず」と調べてみると、はてな側がサーバーにcrossdomain.xmlというファイルを置いて明示的にCross-Domainアクセスを許可していなければならない、という。そこで見つけたのが、「Flashから各APIの操作、データのロードができるよう、サーバ上に「crossdomain.xml」というポリシーファイルの設置をお願いしたい。」というはてなアイデアへのリクエスト。2006年の2月にリクエストが出されているのだが、11月