映画『タイタニック』(1997年)の後編が5月14日に「金曜ロードショー」で放送される。メガヒットの裏で制作面におけるドラマに事欠かなかった作品でもあり、エンディングについては、監督のジェームズ・キャメロンが執心するあまり、3バージョンが作られていたという。知られざる秘話の数々を映画ライターの平田裕介さんが紐解いていく。 *以下の記事では、『タイタニック』の内容や結末が述べられていますのでご注意ください。 ◆ ◆ ◆ 1912年4月15日、イギリスのサウサンプトン港からニューヨークへと向かうなかで氷山に衝突して沈んでいった客船タイタニック号。 そんな同船で運命の出会いを果たした、令嬢ローズ・デウィット・ブケイター(ケイト・ウィンスレット)と画家を目指す貧しい青年ジャック・ドーソン(レオナルド・ディカプリオ)。女性への抑圧が当然とされる上流階級で生まれ育ったローズは、自由な世界があることを教