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ブックマーク / webronza.asahi.com (111)

  • 閉店が続く街の書店を訪ねて──少ないパイを分け合う小規模店の実情 - 長岡義幸|論座アーカイブ

    書店の閉店が止まらない。知名度のある大型書店の閉店のニュースが陸続とした。とはいえ、三省堂書店神保町店や八重洲ブックセンターは、ビルの建て替えに伴う一時的な閉店だ。数年後の出版市場がどうなっているかわからないものの、再開を前提にした前向きな動きと言える。 大家である百貨店の営業終了に伴い撤退した書店もあった。外因的な理由からだ。他のチェーン店も、従来スクラップ・アンド・ビルドを繰り返してきた。そういう意味で、大手書店の閉店には、割り切りのようなものさえ感じられる。 より深刻なのは、街の書店だ。全国に名の知れた街の書店の閉店が続く。無書店自治体が2022年9月時点で26・2%に上るという調査も発表され、出版業界の内外で危機感が募っている。いくつかの閉店を例に、小規模書店の実情を考えてみたい。 鳥取市にある定有堂書店が3月31日に閉店すると伝わってきた。店主の奈良敏行さんの澄んだまなざしと、

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  • 今さらながら、自転車にバックミラー装着義務付けを - 倉沢鉄也|論座アーカイブ

    今さらながら、自転車にバックミラー装着義務付けを ⾃転⾞は「21世紀の持続可能な成⻑」の⼿段ではない 倉沢鉄也 日鉄総研研究主幹 コロナ禍を機に自転車通勤が増えたという。コロナで新たに自転車通勤を始めた人は23.0%、理由は「公共交通機関を避ける」95.7%、「運動不足解消」44.3%。コロナ感染リスク低下を「感じる」60.8%「やや感じる」27.2%、勤務先から推奨された人が32.0%、今後広がっていくと「思う」33.4%「やや思う」45.6%、だという(2020.06 au損保調べ 総数500人)。 筆者宅の地元で自動車と並走しようと頑張る通勤の自転車も、都心部のわき道から急に飛び出すUber Eatsの自転車も、多く見かけるようになった。それで古臭いが長らく解決されていない問題の再浮上を感じ、筆をとった。 ⽇国⺠は⾃転⾞をナメている 結論を先に記す。日国民は、そして報道する者、有

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  • フランスで「寅さん」上映が大盛況、その成功の理由とは? - 林瑞絵|論座アーカイブ

    フランスで「寅さん」上映が大盛況、その成功の理由とは? パリ日文化会館のアルデュイニ氏に聞く 「私たちには笑いが必要だった」 林瑞絵 フリーライター、映画ジャーナリスト あの「寅さん」にパリジャンが笑い、最後には拍手喝采。山田洋次監督の代表作『男はつらいよ』シリーズの上映が、大盛況となっている。会場はエッフェル塔と目と鼻の先、国際交流基金が運営する文化施設、パリ日文化会館だ。「Un an avec Tora san」(直訳は“寅さんと一緒の1年”/日語の事業名は「『男はつらいよ』全50作品一年間連続上映」)と題されたイベントは、国外で「寅さん」全50作が一挙に紹介される最初の機会となった。 2021年11月20日の先行上映から始まったこの映画のフルマラソンは、2022年を跨いで23年1月に全作上映が終了し、その後数の再上映を経て3月にいったんゴール。だが、大好評につき、今後もさら

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  • 「論座」の終了と新たなオピニオンサイトの開始について - 論座編集部|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

    日頃より論座をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 論座は、2010年6月に単独の有料サイト「WEBRONZA(ウェブロンザ)」として開設し、多様な言論の広場として2万を超える論考を発信してまいりました。このたび、勝手ながら4月下旬をもちまして更新を停止し、7月にサイトを閉じることにいたしました。 ご愛読いただきましたお客様、そして、ご執筆いただきました筆者のみなさまに、深く感謝を申し上げます。 サイト終了に先立ち、2月末で論座の購読受付を終了させていただきます。月額購読料は、3月分まで課金対象となりますが、4月1日時点で論座をお読みいただけるご契約をいただいているお客様につきましては、サービス終了まで無料で過去記事も含めご覧いただけます。 新たなオピニオンサイトをオープンします 朝日新聞社は、混迷する時代の中、多様で良質なオピニオンは今後さらに求められていくと考えています。そこで

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  • 団地を訪ねてみませんか――日本の今を知るために - 駒井 稔|論座アーカイブ

    「団、団、団地のお嬢さん」。テレビから流れる歌のメロディを今でも覚えています。小学校に入る前のことでしたが、若い女性の歌声が耳に残っているのです。ネットで検索して、1961年、昭和36年の第3回日レコード大賞新人奨励賞を受けた山中みゆきさんという歌手が歌った「団地のお嬢さん」という曲だということを知りました。 「団地」と「お嬢さん」。今日では、いささか奇異な感じのする言葉の組み合わせですが、団地がとてもモダンなイメージで歌われていた時代であることが分かります。1956年、昭和31年に発表された経済白書には有名な宣言が書き込まれていました。曰く「もはや戦後ではない」。「団地のお嬢さん」から3年後の1964年には、東京オリンピックが開催され、新幹線が開通して、経済が力強く発展していくことを子供ながら肌身に感じることができた時代でした。 団地の開発を進めてきた日住宅公団ができたのが1955年

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  • 『ONI~神々山のおなり』堤大介監督に聞く - 叶精二|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

    トンコハウス制作、堤大介監督の新作シリーズ『ONI~神々山のおなり』(全4話)が2022年10月21日からNetflixによって世界各国31言語で配信中だ。2023年1月17日には「アニメーションのアカデミー賞」と称される「第50回アニー賞」の「テレビメディア」6部門にノミネートされるという快挙が報じられた(各賞発表は現地時間2月25日)。 物語は、様々な妖怪や神々が暮らす神々山に、100年に一度恐ろしい怪物「ONI」が襲撃するという「鬼月」が迫るところから始まる。天狗先生の指導のもと、学校で元気に修行に励む主人公の少女おなりとクラスメイトたち。マイペースで不思議なおなりの父「なりどん」には誰も知らない秘密があった……。 2016年に行われた「トンコハウス展」(※)には、「未来」と題されたコーナーに幾つもの企画案が展示されていた。2017年の巡回展からは、堤監督による鬼の親子と思われる絵が

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  • 「風呂なし物件が人気」という安直な報道が覆い隠すもの - 赤木智弘|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

    以前から同種の記事はちらほら見かけていたが、昨年末も日経新聞が、若者の間で風呂なし物件の人気が上がっているという記事を出していた(「風呂なし物件、若者捉える シンプルライフ築く礎に」2022年12月17日)。 家の機能、設備を減らしてシンプルライフを送りたい若者が増えていることから、住宅情報サイトに問い合わせが増えているという。 記事には「シンプルライフ」や「ミニマリスト」「地域とのふれあい」などという言葉が並び、若者自身が多様化する新しいライフスタイルの1つとして、あえて風呂なし物件を選んでいるという内容になっている。 記事の内容はあまりに現実離れしていると僕には感じられる。 当たり前のことだが、風呂なし物件に住んでいる人の大半は、お金がないから仕方なく家賃の安い部屋に住んでいるのである。 確かにシンプルライフを志向する人、銭湯が好きな人、ほとんど家に帰らないので物件を借りて住民票だけ必

    「風呂なし物件が人気」という安直な報道が覆い隠すもの - 赤木智弘|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
  • ネトウヨを主人公に据えた“ヘイト本”は、なぜ自主回収されたのか - 清義明|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

    作家樋口毅宏氏の小説『中野正彦の昭和九十二年』(イースト・プレス社)が、発売前日になって出版社によって自主回収された。異例の事態である。 発売前日の回収ということは、すでに書店には配されているタイミングだ。販売中止の連絡がすぐには反映されなかったのだろう、アマゾンや一部の出版社ではプレスリリースの後でもしばらくは購入することができた。(現在では売り切れ扱いである) この小説を読むことができた人は他にもいる。もともとは『メルマ旬報』というウェブマガジン(2022年11月に閉鎖)で連載されていたからである。まさかその連載当時の読者は、このような事態になるとは全く想像していなかったのではないか。 この小説が回収されたのは、版元の「刊行にあたっての社内承認プロセスに不備」と短く説明されている。だが実際のところはどうなのだろうか。この出版中止/自主回収に至る、なんともいえない複雑で皮肉な事情をまと

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  • 連載 連載指定なし|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

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  • 「消費税は預り金」という“壮大な虚構”が日本社会に停滞をもたらした - 郷原信郎|論座アーカイブ

    「消費税は預り金」という“壮大な虚構”が日社会に停滞をもたらした 「転嫁」できない中小企業に重い負担を課し、輸出産業を優遇 郷原信郎 郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士 物価高対策として消費税減税を求める声は、政府に無視される一方、来年10月に予定されているインボイス(適格請求書)制度によって、消費税免税事業者は、適格請求書発行事業者の登録をして課税事業者となるか、仕入れが「消費税の仕入税額控除」の対象外となる免税事業者にとどまることで仕事を失うリスクを覚悟するか、困難な選択を迫られている。 2019年10月に8%から10%に引き上げられた消費税率が、今後さらに引き上げられる可能性も取り沙汰されている。 こうした中で、1989年に3%の税率で導入されて以降30年余の間、国民のほとんどが、当たり前のように信じてきたのが「消費税は預り金」という説明だ。 しかし、少なくとも消費税法

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  • 敵基地攻撃能力と防衛費倍増は、日本の安全保障を危うくする - 田中信一郎|論座アーカイブ

    敵基地攻撃能力と防衛費倍増は、日の安全保障を危うくする 「聞く力」を欠いた岸田政権に、野党は「ストレステスト」を 田中信一郎 千葉商科大学基盤教育機構准教授 専守防衛政策から抑止政策へ 岸田首相は、年末までに安全保障関連3文書の改定を目指している。3文書とは「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略(防衛計画の大綱)」「防衛力整備計画(中期防衛力整備計画)」である。3文書を同時に改定するということは、外交・安全保障の基方針から自衛隊の具体的な装備までを一気通貫で変更することになる。12月10日付の朝日新聞記事によると、12月16日の閣議決定を目指しているとのことであり、改定と稿の発表とは前後している可能性が高い。 その主たる論点は「敵基地攻撃能力の保有」と「防衛費の倍増」である。上記の朝日新聞記事によると、新たに「敵基地攻撃能力(反撃能力)」を保有することで「やむを得ない必要最小限度の自衛の

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  • 『ハイジ』「名作劇場」を献身的に支えたプロデューサー中島順三さんを悼む - 叶精二|論座アーカイブ

    『ハイジ』「名作劇場」を献身的に支えたプロデューサー中島順三さんを悼む 叶精二 映像研究家、亜細亜大学・大正大学・女子美術大学・東京造形大学・東京工学院講師 日のアニメーションを支え続けた功労者 年10月1日、去る8月14日に中島順三さんが死去されていたことが広く知らされた。それまでは一部の関係者のみに伝えられていたが、ご遺族によってご人のSNS上で告知された。享年84歳だった。 中島さんは約50年間、様々なアニメーション作品のプロデューサーを務めてきた。テレビシリーズ『アルプスの少女ハイジ』(1974年)、『母をたずねて三千里』(1976年)、『赤毛のアン』(1979年)では高畑勲監督を支え、『未来少年コナン』(1978年)では宮崎駿監督を支えた。また、『フランダースの犬』(1975年)以降の「世界名作劇場」シリーズ各作のプロデューサーを20年以上にわたって歴任した。 中島さんが参

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  • 清義明の記事一覧|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

  • 三島憲一の記事一覧|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

  • なぜ日本人が「トランプ的なもの」に憧れるのか - 仲正昌樹|論座アーカイブ

    昨年11月のアメリカ大統領選以降、奇妙な現象が起こっている。トランプ氏が敗北したというのは、米民主党とマスコミなど、リベラル=グローバル勢力が流しているフェイクニュースであり、当に追い詰められているのは連中の方である、証拠は既に判明しているとする陰謀論的な言説がアメリカだけでなく、日国内でもかなり流布している。 宗教団体や右派だけでなくリベラル派までもが 選挙の不正、開票結果の取り消しを求めるトランプ陣営の訴訟が次々と却下され、政権の閣僚クラスの幹部や共和党の重鎮たちもバイデン氏が正式な勝利者であると認め、選挙人投票の結果を確認する上下両院合同会議にトランプ支持者が乱入して死者が出ても、自分たちの認識を改めようとしない。 無論、トランプ大統領こそ、危機に瀕したアメリカをグローバル勢力の侵略から救ってくれる救世主であると強く信じ、議会での抗議デモに参加するような熱心なトランプ信者にとって

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  • 世界の頂に挑む男たちを描く『神々の山嶺』(夢枕獏・谷口ジロー原作) - 叶精二|論座アーカイブ

    世界の頂に挑む男たちを描く『神々の山嶺』(夢枕獏・谷口ジロー原作) 元アシスタント上杉忠弘氏に聞く──映画漫画、それぞれの魅力 叶精二 映像研究家、亜細亜大学・大正大学・女子美術大学・東京造形大学・東京工学院講師 長編アニメーション『神々の山嶺(いただき)』が7月8日から公開される。第47回セザール賞アニメーション映画賞を受賞し、昨年フランスで大ヒットした作品だ。 1924年、イギリスの登山家ジョージ・マロリーは世界初のエベレスト登頂を目前にして消息を絶った。以来マロリーが山頂に立ったのか否かは永遠の謎とされてきた。1993年、エベレスト登山隊に同行したカメラマン・深町誠はカトマンズでマロリーの遺品と思われるカメラを持つ男に遭遇する。それは、消息不明となっていた登山家・羽生(はぶ)丈二だった。 東京に戻った深町は真相を究明すべく羽生の身辺調査を開始する。深町は羽生の苛烈な半生を知り、彼が

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  • 『FLEE フリー』──アフガニスタンを逃れた男性の記憶と幸福 - 叶精二|論座アーカイブ

    『FLEE フリー』──アフガニスタンを逃れた男性の記憶と幸福 世界の現実を知り、痛みを分かち合うアニメーション 叶精二 映像研究家、亜細亜大学・大正大学・女子美術大学・東京造形大学・東京工学院講師 作品の冒頭に以下の字幕が表示される。 「これは実話である 登場する人々の安全のため名前と場所を一部変更した」 作『FLEE フリー』は実在の人物を元に描かれた長編アニメーションだが、ドキュメンタリー映画としても広く認知された。第94回(2022年)アカデミー賞では、長編ドキュメンタリー賞、国際長編映画賞、長編アニメーション賞の3部門にノミネートを果たした。受賞は逃したが、来ジャンルの異なる部門を横断したノミネートは史上初の快挙であった。 『FLEE フリー』 東京・「新宿バルト9」「グランドシネマサンシャイン 池袋」ほか全国ロードショー © Final Cut for Real ApS,

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  • ウクライナには「ネオナチ」という象がいる~プーチンの「非ナチ化」プロパガンダのなかの実像【中】 - 清義明|論座アーカイブ

    ウクライナには「ネオナチ」という象がいる~プーチンの「非ナチ化」プロパガンダのなかの実像【上】」はこちらからお読みいただけます。 3.「ネオナチが正規軍に組み込まれている世界で唯一の国」 ユーロマイダンの騒乱で親露派の大統領ヤヌコヴィッチが国外脱出するやいなや、ロシアは強引な手に出た。クリミア半島を接収し住民投票のすえにロシア領としたのだ。さらに東部のドネツク・ルガンスク2州で親露派武装勢力が蜂起し、独立を宣言した。背後にロシアがいるのは誰がどう見ても明らかだった。ここから親露派勢力が占拠した東部で何年も続く内戦、東部紛争が始まった。 ユーロマイダンで名をあげたフーリガンと極右の連合体であるアゾフも含めて、様々な極右団体が東部紛争の最前線に、武装化して現れたのである。そして彼らは大活躍してしまう。 ウクライナで長く続いた汚職と腐敗は、アフリカの発展途上国なみである。腐敗認識指数の国別ラン

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  • ウクライナには「ネオナチ」という象がいる~プーチンの「非ナチ化」プロパガンダのなかの実像【上】 - 清義明|論座アーカイブ

    1.「これはロシアのプロパガンダではありません」 英語で「象が部屋にいる」という言い回しがある。 どういうことかというと、「あんなにも大きな象が部屋にいたとしても、あえて見なかったことにする」という意味である。誰もが知っていることだとしても、なかったことにしたほうがいい。そういうことは確かに世のなかにはあるかもしれない。 プーチンが、「ウクライナを非ナチ化する」と宣言したとき、大方の人々は狐につままれたような反応で、そのうち識者や国際政治学者はこぞってプロパガンダであると断定しだした。だが、当にそうなのだろうか。 アメリカ政治専門紙である「ザ・ヒル」は、2017年に、「ウクライナの極右の存在は決してクレムリンのプロパガンダではない」と題された記事で、こう警告している。 「西側の識者は、ウクライナにネオナチ集団は存在せず、モスクワが描いたプロパガンダの主張にすぎないという。しかし、これは

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  • 大塚康生さんの一周忌に思う──大工原章さんとの知られざる師弟関係 - 叶精二|論座アーカイブ

    大塚さんの追悼が止むことがなかった1年間 2021年3月15日、日を代表するアニメーター大塚康生さんが89歳で亡くなった。この1年間、各所で大塚さんの功績を振り返り追悼する声が止むことはなかった。 2021年6月28日には関係各社の協力と協賛のもと、東京・杉並公会堂で「大塚康生さんを偲ぶ会」が開催された。 2021年10月30日〜11月8日に開催された第34回東京国際映画祭(TIFF)では、「アニメーター・大塚康生の足跡」と題された特集で『わんぱく王子の大蛇退治』(1963年)と『じゃりン子チエ』(1981年)が上映され、それぞれアニメーターの月岡貞夫さんと美術監督の山二三さんによるトークショーが開催された。また、関係者によるトークショー「マスタークラス アニメーター・大塚康生の足跡」もオンラインで配信された。 2022年2月5日にはASIFA(国際アニメーションフィルム協会)ハリウッ

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