『EPUB戦記』というたいそうな表題の本を書くことになった。筆者は、EPUB3が異文化コミュニケーションの歴史に残るイベントだったと考えているが、EPUB3に縦組を含む日本語組版仕様拡張を盛り込むことに成功した人々の苦闘の跡を記録し、様々なコンテクストの中で、その意味を理解する材料を提供したいという趣旨で取り組んでいる。異例だとは思うが、出版とはコミュニケーションの一部であるとの理念を実践するため、この連載へのフィードバックをいただければ幸い。(鎌田博樹) 題名先行のわけ:なぜ「戦記」か かねてE-Bookについての本を書こうと考えているが、対象が広すぎるのと現実の展開が速いので、絞りきれていない。約20年前に『電子出版』という技術書を書いたときにもそうだったが、テクノロジーよりもビジネスとか社会が絡んできたので、その比ではない。ふだんの記事はいくらでも書き飛ばせるが、「本」となるとピタリ