サンフランシスコの町を散歩したりドライブしていると、時々はっとするような芸術的なグラフィティに出会う。歩道橋の真ん中やビルボードの裏側など、一体どうやってペイントしたんだろうと思わせるところに描かれているものもある。それに比べると、夜中に手早くシャッターに落書きしたのが丸わかりの中途半端なグラフィティの狙いは何なんだろう。メッセージを伝えたくても習作以下にしか見えない出来では逆効果だろうし、マーキングだとしてもあれじゃチームの士気が下がるんじゃないか。練習せずにライブデビューしたミュージシャンの演奏のようなグラフィティを見ていると、街の景観破壊うんぬんよりも先に、ペイントを購入して捕まるリスクを冒してまでやってるのに結局これかい……みたいなトホホな気分になってしまう。ただ、そんな落書きの方が圧倒的に多い。グラフィティを推奨するわけではないが、絵心のある人なら、それらを眺めながらこっそりと「