古代中国史をテーマにした創作物は非常に多い。『三国志』は言うに及ばず、『水滸伝』や『項羽と劉邦』、『チンギスハン』、果ては『封神演義』に至るまで、中国の歴史のありとあらゆる時代・人物が切り取られ、漫画やアニメ、ゲームといった形でコンテンツ化されている。もはやコンテンツ的には飽和状態にある古代中国史だが、そんな中で実はまだあまり手が付けられていない時代がある。 "春秋・戦国時代"だ。 今回紹介する『キングダム』は、その春秋・戦国時代を舞台にした漫画であり、おそらくは同時代を舞台にした創作物でトップクラスに面白い作品である。……いや、過小評価だった。こう言い直そう。 『キングダム』は、今読めるすべての漫画作品の中で、間違いなくトップクラスに面白い作品である。いったい「キングダム」の何がそんなに面白いのか。内容を紹介しながら、"面白さの理由"に迫ってみよう。 『キングダム』の魅力は"人間"を描い
![春秋・戦国時代を舞台にした漫画『キングダム』はなぜこんなにも面白いのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ce15996fa180bdaee0f5f732502b319444bd54eb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews.mynavi.jp%2Farticle%2F20121011-kingdom%2Findex_images%2Findex.jpg)