この作品について 純愛小説として12年前に大ヒットした作品であるが、現在でも講談社から文庫本として出ているので読まれている方も多いと思う。。ちょうどこの時Yumingのアルバム「Delight Slight Light Kiss」が大流行し、両者がセットになって流行していたように思う。僕はこのアルバムの中に収められている「リフレインが叫んでいる」がこの小説のテーマ曲として頭の中に焼き付いているのである。自分は小説と音楽を結びつけることはあまりしないのだが、この小説は何故か例外である。 この作品は以前に紹介した短編小説「螢」(作品番号6、作品解釈はこちら)をほぼ完全な形で含み、その主題が発展的に取り扱われている。「螢」の中では解釈ができなかったいくつかの謎が『ノルウェイの森』の中では明らかにされており、「螢」と対比させた形での作品解釈をすると興味深い。 作品の構成と特徴 1.作品全体について