日本文学史上に燦然と輝く文学者、三島由紀夫。彼が晩年に書き上げた小説を原作とする舞台が、この秋2本立て続けに上演される。 ひとつは三島畢生の大作である『豊饒の海』。東出昌大を主演に、宮沢氷魚、上杉柊平といった若手たち、そして笈田ヨシといったベテランたちが名を連ねる。そしてもう1作は、三島の小説の中でもエンターテイメント度が最も高いと言われる『命売ります』だ。東啓介を主演に、上村海成、馬渕英里何らが顔を揃える。 同じ「命」をテーマとしながらも、ある意味両極端のふり幅を持った今回の2作品。その出演者である若手キャスト――上杉柊平と上村海成の対談が実現した。映画『リバーズ・エッジ』の好演も記憶に新しい1992年生まれの上杉と、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で広く知られるようになった1997年生まれの上村。彼ら20代にとって三島由紀夫とは、どんな存在なのか。そして、今回の2作品が今上演される