中国側は日本から技術や経験を学び、日本が抱えてきた構造的な課題も解消しようとする。巨大市場を失いかねない日本は「口を開けて金が入るのを待つ」時代から脱却できるか。
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「M-1グランプリ」「R-1グランプリ」「キングオブコント」など賞レースも盛んになり、テレビのネタ番組もどんどん増え、何度目かの黄金期に突入しているお笑いカルチャー。お笑い好きを公言するミュージシャンやアイドルも数多く、最近ではお笑い番組で芸人とコントでコラボする場面もしばしば見られるようになった。また歌ネタやリズムネタなど音楽的な要素の強い芸人や、ライブで登場する際の選曲にこだわる芸人も多い。このような音楽とお笑いの関係は今に始まったことではなく、はるか昔から脈々と続いているものだ。本連載では音楽とお笑い両方をさらに楽しみ尽くすために、さまざまな観点からこの昵懇を検証していきたい。 初回はまず概要を把握していただくために、音楽とお笑いの関係性を歴史的な流れを踏まえつつ俯瞰的に見ていきたい。スネークマンショーとYellow Magic Orchestraの関係などに関しては、すでに多くの記
<インタビュー>時代、そして自分自身と向き合いながら。ポップミュージックの最前線を更新し続ける、2020年代の宇多田ヒカル 「私にとって真実に近いものは、何かの真ん中にある――。」 真実が行方を眩ませ、私たちを惑わせるこの時代に、宇多田ヒカルははっきりとそう言う。 彼女にとって、音楽を創るとは「自分とは何かを知ろうとする」行為だ。一方、その行為が“ポップミュージックとして”鳴ることで、私たち多くのリスナーを、そしてアーティストたちをも刺激し続けている。2021年の視点をもって彼女の音楽を捉え直してみるとどのように聴こえてくるのだろうか――。ポップミュージックの最前線を更新し続ける、「今」の宇多田ヒカルに迫った。 Interview:つやちゃん l Photo:TAKAY 楽曲制作の方法や音楽への向き合い方 ーー宇多田さんの音楽は常に時代とともにあると思います。2010年代以降、ラップミュー
「革命」と「伝統芸能」。この相反するように思える2つの言葉を軽やかにつなぐ書籍が登場した。 九龍ジョー氏の最新書籍『伝統芸能の革命児たち』(文藝春秋)は、歌舞伎、狂言、落語、講談など様々な日本の古典芸能の今を多面的に映し出している。本書には、日本の伝統を更新しようとする若い担い手の活気ある姿が書かれている。 2020年は、新型コロナウイルスによって、多くの業界が未曾有の危機にさらされ、否応なく変化の波に飲み込まれたが、伝統芸能は何百年もの間数多くの苦難を乗り越え、今も脈々と受け継がれている。伝統芸能はなぜ伝統となり得たのか、その本質を九龍氏に聞いた。 YouTubeやサブスクと寄席芸能の相性は良い ――「はじめに」で書かれている「伝統芸能における『革命』とは、すでに『伝統芸能』の四文字に含まれてもいる」という一文が素晴らしいです。これは逆説のように聞こえますが、よく考えてみると正論ですね。
朝井リョウの新作小説『正欲』(新潮社)が、各所で話題だ。作家生活10周年を記念する作品となった『正欲』は、朝井にとって「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品」であり、実際に書きながら様々な発見があったという。作品の特性からあらすじの詳述は控えるが、人間の欲望や社会の眼差しといったものについて考えさせられる作品であり、特設サイト(https://www.shinchosha.co.jp/seiyoku/)では刺激的な感想が並んでいる。本書はどのように執筆されたのか、ライターの速水健朗が迫った。(編集部) 自分の意思というものは、本当はないんじゃないか 朝井リョウ『正欲』(新潮社) ーー小説で「社会の見方が変わる」ことってありますよね。『正欲』は世の中の規範が変わりつつある時代の中で、「ダイバーシティ」とか「新しい生活様式」といった言葉とともに書かれてい
元漫画編集者のクマガエさん(@kumagaeagamuk)が実体験をベースに描く『漫画編集者が会社を辞めて田舎暮らしをしたら異世界だった件』。ヒット作を生み出せず、人生に悩む漫画編集者が、脱サラして田舎に移住し、農業と向き合う様子を描いた作品だ。 千葉県匝瑳市への移住を経て、クマガエさんは現在、同県某所の「都会と田舎のはざま」に移住。 フリー編集者&漫画原作者として働きながらも農ライフを満喫している。今回、「リアルサウンド ブック」では漫画原作を手がけるようになったきっかけ、実際の農ライフについて、創作において心がけていることなど、話を聞いた。 気になる漫画はこちら 『漫画編集者が会社を辞めて田舎暮らしをしたら異世界だった件』を読む 画像クリックで1話丸々試し読み(C)クマガエ/宮澤ひしを 講談社 ーー移住して農業を始めるようになったきっかけを教えてください。 クマガエ:講談社の漫画編集部
松たか子主演のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)が話題を集めている。 『大豆田とわ子と三人の元夫』は、バツ3の建設会社社長・大豆田とわ子(松たか子)が、3人の元夫(岡田将生、角田晃広、松田龍平)に振り回されながら奮闘するさまを描くロマンティックコメディ。数々の名作ドラマを生み出してきた坂元裕二が脚本を手掛けた軽妙でユーモラスな会話劇と巧みなストーリーテリングが受け、オリコンが発表する「ドラマ満足度ランキング(5月4日~5月10日放送を対象)」では2週連続で1位を獲得。回を重ねるごとに評判を高めている。 ■5人のラッパーが参加している主題歌「Presence」 そして、大きな注目を集めているのが、現在5人のラッパーが参加し、毎話内容が変わるというユニークな手法で作られた主題歌だ。 第1話の主題歌「Presence I (feat. KID FRESINO)」は、トラ
毎週火曜21時からカンテレ・フジテレビ系で放送されているドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(以下、『まめ夫』)は、住宅建設会社しろくまハウジング社長の大豆田とわ子(松たか子)と3人の元夫の物語。 親友の綿来かごめ(市川実日子)が突然、亡くなってから1年。娘の唄(豊嶋花)が高校通学のために祖父の家に引っ越したため、とわ子は一人で暮らしていた。 一方、しろくまハウジングは、オーナーが外資系ファンド「マディソンパートナーズ」に会社の株を売却しようとしていることが明らかになる。 職人の会社であるしろくまが外資の傘下になれば、経営が合理化されしろくまハウジングらしさが失われ、社員がリストラされてしまう。なんとか外資による買収を防ごうとするとわ子だったが、営業部の松林カレン(高橋メアリージュン)が情報をマディソンパートナーズに流していたことを知り、停職処分を言い渡す。 『まめ夫』は複数のエピソードが同
映画『名も無い日』は、愛知県名古屋市熱田区を舞台に、永瀬正敏、オダギリジョー、金子ノブアキ演じる3兄弟を描いた、愛知県名古屋市発信の映画だ。カメラマンであり熱田区出身でもある、本作の監督・日比遊一に起きた実話に基づいた作品であり、大切な人を失った後、残された人々の葛藤を描いた物語である。そして、重厚な物語を優しく幻想的に包み込むのが、熱田神宮で毎年開催される(2020・2021年は中止となった)「熱田まつり(尚武祭)」の象徴とも言える提灯の灯りである。花火や、365個の提灯を半球状に組んだ「献灯まきわら」が並んだ光景を見るだけでも旅行気分、お祭り気分が味わえる。いつか実際に訪れてみたいものである。 この、優れた「家族映画」であると共に、名古屋市熱田区の魅力が存分に詰まった映画でもある本作の面白さを、5月17日に行われたオンライン試写で寄せられた感想と共に紹介する。 名古屋・熱田の魅力 愛知
社会学者・宮台真司がリアルサウンド映画部にて連載中の『宮台真司の月刊映画時評』などに掲載した映画評に大幅な加筆・再構成を行い、書籍化した映画批評集『崩壊を加速させよ 「社会」が沈んで「世界」が浮上する』が、リアルサウンド運営元のblueprintより刊行中だ。同書では、『寝ても覚めても』、『万引き家族』、『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』、Netflixオリジナルシリーズ『呪怨・呪いの家』など、2011年から2020年に公開・配信された作品を中心に取り上げながら、コロナ禍における「社会の自明性の崩壊」を見通す評論集となっている。 今回、リアルサウンドでは同書の刊行を記念し、識者・著名人が宮台の批評との出会いを語るシリーズを企画。自身に大きな影響を与えた3冊を挙げてもらった。第2回は、哲学者・小説家の千葉雅也による、「弱者の強者性」を説く宮台社会学から学んだことについて
けれど今になって気づく。親父が与えようとしたものは本だけではなく、十代における選択能力でもあったことだ。家に多くの本が並んでいる理由、それは当然、親父が自ら選択し購入したからだった。星新一であれナンシー関であれ、私が手にとって読んだところで、それは全て口移しに過ぎない。だが結局その口移し読書が、私の夢のほとんどを形成した。自分で本を買いだした頃にはもう、欲望の根幹は出来上がってしまっていた。 和田誠がそっと開けてくれた大人への扉 18歳で家を出た。引越しの日が近づくと、生活必需品の準備もそこそこに、持っていくアイテムの選定に没頭した。自分の部屋を与えられなかった私が、自ら初めて築くことができる空間。そこに存在させるのは、私を私たらしめるものでありたい。しかし高校時代に買った本や漫画のラインナップをみても、一過性の興味だったものが並んでいるだけで頼りなかった。そこで私が目をつけたのが「お楽し
大きく変貌する将棋界に現れた若き天才・藤井聡太。 14歳2ヵ月・史上最年少のプロデビュー後、衝撃の29連勝から始まり、史上最年少でのタイトル獲得など、次々と将棋界の記録を塗り替えていく彼の「すごさ」の源泉とは――。そして、人間はどこまで強くなるのか。 その謎を、史上最年少名人位獲得の記録を持つレジェンド・谷川浩司九段が、自らの経験を交えながら、さまざまな角度から解き明かした『藤井聡太論 将棋の未来』(講談社)。その一部を抜粋して紹介する。(全2回の1回目/後編を読む) ◆◆◆ 渡辺棋聖が選んだ「弱者の戦い方」 2020年7月、棋聖戦五番勝負で藤井さんは渡辺明棋聖に挑戦し、3勝1敗で棋聖を奪取した。藤井さんにとっては初めてのタイトル獲得であり、17歳11ヵ月でのタイトル獲得は、屋敷伸之さんのタイトル獲得(棋聖)最年少記録である18歳6ヵ月を更新した。 渡辺さんは藤井将棋について「谷川さんと羽
映画の街ニャリウッドを舞台に映画製作の裏側を描く「映画大好きポンポさん」(6月4日公開)では、映像編集にスポットをあてたドラマが展開されている。主人公のジーンは予告編の編集を任されたことをきっかけに監督に抜てきされ、作中では撮影した映像を取捨選択してつなぐ様子を本編とシンクロして描くことで、編集によって映画がどう変わるのかが見事に表現されている。 今井剛氏は、実写映画「るろうに剣心」シリーズ(大友啓史監督)をはじめ、佐藤信介、行定勲、李相日らの作品などの編集を多く担当し、本作を手がける平尾隆之監督とは「フタコイ オルタナティブ」以来の間柄。平尾監督はほとんどの監督作品で今井氏とタッグを組み、「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」の頃から一歩踏み込んだかたちで今井氏と作品づくりをしている。一緒に取材をうけるのは初めてだという2人に、じっくり話をうかがった。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)
姉を殺す日 山本棗 死んで欲しい人がいる――。平山蛍を双子の姉にもつ詩は、その才能と比較され劣等感を抱かせる姉に嫉妬し、恨み、死んで欲しいなどと考えるようになっていた。そんな時クラスメイトの異端児・磯崎にそのことを見透かされ、人を殺せる薬を渡される。詩は姉に薬を飲ませ殺してしまうのか…!?思春期に揺れる双子姉妹と一人の少年の青春譚!!
読者の心を引っかき回したい ──『九条の大罪』は、第1話から強烈なストーリーで、SNSでも大きな反響がありました。主人公の九条が弁護したのは、飲酒運転で親子をひき逃げした半グレです。九条の弁護によって、自転車に乗った親子をひき逃げした男が執行猶予を勝ち取る一方で、父親を亡くし悲しむ遺族は金銭的にも大損をするというストーリーは、知らないと損をする恐ろしさを伝えてくれているようにも感じます。 真鍋 論争を呼んだのは、「交通事故」というテーマが、明日実際に自分の身に起こっても不思議ではない身近な問題だったからだと思います。 「なんであんなヤツの弁護をするんだ」「胸くそ悪い」という意見もたくさんいただきましたが、法律の知識がなく弁護士をつけなかったために「損をする」ことは、実際の世界でも起こり得ることです。 「正義が勝つ」というハッピーエンドを作るのは簡単ですが、一人の漫画家が作品のなかで正義をふ
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