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ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (14)

  • サブカルが「切ないジャンル」である理由 - 活字中毒R。

    『サブカル・スーパースター伝』(吉田豪著・徳間書店)より。 (「文系男子(サブカルもの)は40歳病になるって当?」というテーマで、吉田豪さんが11人の「文化系有名人」にインタビューしたの一部です。枡野浩一さんの回より) 【枡野浩一:でも、リリー・フランキーさんや松尾スズキさんみたいにお金があっても憂になるのかと思うと……。 吉田豪:サブカルは成功した人たちがみんな病んでるからこそ、切ないジャンルなんですよ。 枡野:どうしたらいいんでしょうね? 僕も最近は変に名前だけ知られて、出版社のパーティーとかに顔出すとみんな僕の顔は知っているんだけど全然仕事してない感じだし。あと、ユーストリームのせいか駅とかで声かけられたりサイン求められたりして、「観ました」ってすごく言われるんだけど、顔がそんなに知られてても全然いいことないし……。 吉田:もういっそユースト有名人みたいな感じで、そっちで

    akihiko810
    akihiko810 2019/10/15
    『サブカル・スーパースター鬱伝』(吉田豪著・徳間書店)より。
  • 宮崎駿監督を悩ませた、『風の谷のナウシカ』の「3つのラストシーン」 - 活字中毒R。

    仕事道楽―スタジオジブリの現場』(鈴木敏夫著・岩波新書)より。 【『ナウシカ』というと、ぼくがいつもふれるエピソードが二つあります。 一つは製作終盤のときの話。当然のように、どんどんどんどん制作期間をっちゃって、映画がなかなか完成しない。さすがの宮さん(宮崎駿監督)もあせった。じつは宮さんというのは、締切りになんとかして間に合わせたいタイプの人なんです。それで、彼が高畑(勲)さんとかぼくとか、関係する主要な人をみんな集めて訴えた。「このままじゃ映画が間に合わない」と。 進行に責任を持つプロデューサーは高畑さんです。宮さんはプロデューサーの判断を聞きたいと言う。そこで高畑さんがやおら前に出て言った言葉を、ぼくはいまだによく覚えています。何と言ったと思います? 「間に合わないものはしようがない」 高畑さんという人は、こういうときよけいな形容詞を挟まない。しかも声がでかい。人間っておもしろい

  • 活字中毒R。カモちゃん。死んだから言うわけじゃねえけど、オレもお前を許すよ。

    「週刊SPA!2007/4/24号」(扶桑社)の「板谷番付!」第20回(ゲッツ板谷・文)より。 【この原稿を書く5日前、ある男が腎臓ガンを患って他界した。オレとはタイ、ベトナム、インドなどを一緒に回ってくれたカメラマンで、漫画家の西原理恵子の元夫だった鴨志田穣である。 (中略。ゲッツさんと一緒にインドへ取材に行った頃から酒の量が増え、仕事にならない日も出てきた鴨志田さん。インドから帰ってきてからは鴨志田さんの酒量を増やさないためにも取材旅行をしばらく断ろうと思っていたものの、勢いに押されて韓国に一緒に行ったゲッツさんなのですが……) 案の定、韓国旅行は散々だった。昼間から酒を飲むカモちゃんにオレは遂にブチ切れ、奴を宿の壁に押さえつけて怒鳴ったりした挙句、予定より2〜3日も早く帰ってきてしまったのだ。……が、オレもプロのライターである。そんなことがありつつも紀行はキチンと書かなくちゃいけな

    akihiko810
    akihiko810 2014/10/17
    「週刊SPA!2007/4/24号」(扶桑社)の「板谷番付!」第20回(ゲッツ板谷・文)より。
  • 活字中毒R。 - 『ジャンプ放送局』が終了した「本当の理由」

    ジャンプ放送局 帰ってきたジャンプ放送局!!の巻』 (SHUEISHA JUMP REMIX) より。 (連載当時のスタッフが『ジャンプ放送局』を振り返る対談記事『13年ぶりのジャンプ放送局』の一部です。参加者はさくまあきらさん、横山智佐さん、土居孝幸さん、榎55歳(榎一夫)さんの4名です。文中のJBSは「Jump Broadcasting Station=ジャンプ放送局」の略) 【――ハガキは毎週どのくらい来てたんですか? さくまあきら:最初の半年は苦労したね。でもそこからは1年で3万通に達して、そこから4万通くらいいって。JBSクエストの時は10万通越えたからね。ほんと視力落ちたもん。それと手にインクがついちゃう。 榎55歳:そうなのねん。指紋がなくなっちゃうよって。 さくま:えのクンがね、「悪いから手伝いますよ」って言って、200枚で根を上げてる(笑)。 榎:「お先なのねん

  • 活字中毒R。緒方恵美さんが語る「碇シンジの初体験と『新劇場版』への困惑」

    『CONTINUE Vol.46』(太田出版)の「第1特集・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の「スペシャル対談:緒方恵美×中田敦彦(オリエンタルラジオ)」より。文は志田英邦さんです。 【中田敦彦:どうやって主人公の碇シンジ役についたんですか? 緒方恵美:実は、私は最初『エヴァ』のオーディションを受けられなかったんですよ。『エヴァ』の頃は、私が絶頂に忙しい時期で。アニメーションの収録が週に9、ラジオが3あったんです。アニメーションは1収録するのに5〜6時間抑えられるので、1日に2が限度。つまり、もういっぱいだったんですね。それもあって、当時のマネージャーがオーディションをお断りしてしまって。そうしたら、ある日『美少女戦士セーラームーン』の番組旅行があって、庵野秀明さんもいらしたんです。そこで初対面の庵野さんに「なんで、あなたは僕の作品のオーディションを断ったんですか? 僕が嫌いなんでし

  • 活字中毒R。

    『逃亡くそたわけ』(絲山秋子著・講談社文庫)より。 (精神科の病院から「逃亡」し、九州を車で南下していた「あたし」と同行者の「なごやん」の宮崎市でのやりとり) 【「久々にネクタイをした連中を見たな」 そう言ってなごやんは少しだけ表情を曇らせた。 「出張も多いんだろうね。空港近いし」 「飛行機やったら東京もすぐやけんね」 なごやんは浮かぬ顔でフォークとナイフを揃えて皿の上に置いて、言いにくそうに言った。 「東京から福岡までの距離ってさあ、福岡から東京までの距離の倍以上あるんだぜ。わかる?」 「どういうこと? 一緒やろ」 「遠く感じるってこと」 「そうね」 「俺さ、前につきあっていた彼女に『九州なんかにまわされてかわいそう』って言われたんだ。田舎だからなんだって。ちょっとショックだったよ」 「福岡やったら都会やのに。田舎ちうたら……」 その先は言わずもがなだった。あたし達は多分、同時に昨日通っ

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    akihiko810 2011/06/28
    『逃亡くそたわけ』(絲山秋子
  • 活字中毒R。 - 「コピーライターとしての資質を一瞬で見抜く」ための、たった一つの質問

    『質問力』(齋藤孝著・ちくま文庫)より。 (「コピーライターの資質を一瞬で見抜く質問」という項の一部です) 【谷川俊太郎さんの質問もすばらしいが、もうひとつダ・カーポ別冊『投稿生活』(2002年6月1日号)という雑誌に掲載されたコピーライターの仲畑貴志さんのインタビューに、秀逸な質問の例があったのでここに紹介しておこう。 仲畑さんの事務所でコピーライターを募集した時の質問だ。仲畑さんの質問をご紹介する前に、一瞬自分で考えてみて下さい。 「もし自分が経営者でコピーライターの社員を雇う場合、あなたは入社試験でどんな質問をするでしょうか?」 質問自体はコピーライターの専門家でなくても何とか考え出せるものだ。だがよい答は難しい。 仲畑さんの質問は「あなたがいいと思うコピーを10個書いてください」というものである。仲畑さんによれば、この答を聞いただけでだいたい能力がわかるというのである。もしあげた1

  • 活字中毒R。

    『このマンガがすごい! 2008』(『このマンガがすごい!』編集部・編:宝島社)より。 (「オトコ編」1位に輝いた『ハチワンダイバー』の作者である柴田ヨクサルさんへのインタビューの一部です。取材・文は伊熊恒介さん) 【インタビュアー:ご出身は北海道の……。 柴田ヨクサル:留辺蕊(るべしべ)って町なんですけど、今はもう北見市に吸収合併されてしまいました。なんにもない田舎なんで、将棋も暇つぶしの一環で始めて。 インタビュアー:奥深さにハマッていった。 柴田:しばらくして子供たちを集めてやる大会に出たんですけど、そこには同い年くらいで、けっこう強いやつがいるんですよ。単純にそういうやつに負けたくないっていうのもあって。まあ、その子たちもそんなに強くなくて、ちょっと覚えるとすぐ抜かしちゃったんですけど。 インタビュアー:留辺蕊の少年将棋界で強豪としてのしていくわけですね。 柴田:はい。デパートの大

  • 活字中毒R。

    『ダ・ヴィンチ』2007年9月号(メディアファクトリー)の特集記事「悲しみを知った夜は『100万回生きたねこ』を読み返す」より。 (西原理恵子さんへのインタビュー「『100万回生きたねこ』は、”負のスパイラル”を絶つ話でもあるんです」の一部です) 【西原さんが『100万回生きたねこ』と出会ったのは「小6か中1のときだと思う」。場所は、地元の図書館だった。 「まわりには、目が合っただけで殴りかかってくるような、いじわるな子供ばっかりで。だからいつも学校の図書館や市民図書館にいましたね。現実にはいやなことばっかりなんだから、にだっていやなことばっかりあってほしかったのに、絵にはいい子供ばっかり出てくる。『十五少年漂流記』とか『ロビンソン・クルーソー』を読んでも”全然漂流してない! うちのほうがよっぽど漂流してるよ!”って(笑)。 でも『100万回生きたねこ』は、すとん、と落ちた。ぜんぶ”だ

    akihiko810
    akihiko810 2008/11/02
    >ぜんぶ”だいきらい”で”しぬのなんか へいきだったのです”っていうのを見て、ほんとそうよね!って、すごく共感して、ひきこまれました。
  • 活字中毒R。 - 松本人志が写真週刊誌を訴えた「本当の理由」

    「週刊プレイボーイ」(集英社)2006.6/5(Vol.23)号の「松人志の怒り!」より。 (読者からの[松さんが、写真週刊誌を相手に「裁判で勝訴」という記事を読みました。なんでも、プライベートでAVを借りているところを盗撮された」からとか。確かに、そんなことされたら腹立ちますよね!] というメッセージに対しての松人志さんの答えの一部です) 【この裁判はねえ、勝つには勝ったんですけど、当に大変でした。 もうね、ワザとやと思うんですけど、新聞やその他の報道でね、ボクのいちばん言いたかった主張が歪曲されているんですよ! 報道の多くが「プライベートでAVを借りているところを盗撮された」ことを怒っているように書いてありましたが、違うんですよ。 そうではなくて、写真を載せる時に「防犯カメラの記録ビデオから転載した」ことをボクは怒ったわけです。 もし、こんなことがこれからも許されるのなら、有名

    akihiko810
    akihiko810 2008/10/18
    >写真を載せる時に「防犯カメラの記録ビデオから転載した」ことをボクは怒ったわけです。
  • 活字中毒R。 - ものすごく困る悩み相談

    「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)2006年5月号の谷有希子さんのエッセイ「小耳劇場・第9回『悩み相談の巻』」より。 【先日、ものすごく困る悩み相談を耳にしてしまった。夕方のファミレスで隣のテーブルに座った小学生男子とそのお姉ちゃんらしき中学生女子の会話だったのだが、それまではお互い一言も言葉を交わさず運ばれてきたパフェにスプーンを突き立てていたというのに、ふと弟のほうが思い詰めたような表情でその悩みを淡々と打ち明け始めたのである。 「姉ちゃん、最近、俺の中にキムタクが住んでる」 ヤバい。これはかなりヤバい相談だ。なぜならキムタクは家の中に住むものであって、小学生男子の中に住むものではないからだ。だったらまだ「最近、俺の中に金正日が住んでる」のほうが社会情勢について考えてそうでマシな気がする。「俺の中に悪魔が住んでる」。これも比喩表現っぽくてだいぶいい。ここまで来たら思いきって「俺

    akihiko810
    akihiko810 2008/09/29
    本谷有希子さんのエッセイ 少年の、頭の中のキムタク 。
  • 某芥川賞作家の「芥川賞を受賞して変わったこと」 活字中毒R。

    『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編』(大森望, 豊崎由美著・PARCO出版)より。 (大森望さん、豊崎由美さんの「メッタ斬り」コンビが、『猛スピードで母は』で、第126回の芥川賞作家・長嶋有さんを迎えてのトークショーを収録したものの一部です。長嶋さんが芥川賞を受賞されたときのことを振り返って) 【豊崎由美:(芥川賞の)受賞を知らされた時はどうでした? 長嶋有:どう思ったかな。ふつうにうれしかったですね。 豊崎:で、その後モテるようにはなったんですか? モテという面からいくと、芥川賞効果ってどんなもんなんでしょう。 長嶋:うーん、モテかあ……。じぶんのモテの何割が芥川賞効果なのか、よくわからない。でも、ものすごいがんばらないとモテないから、やっぱりだめなんじゃないかな。でも、不動産屋で物件を借りやすくはなったよ。 豊崎:やっぱりねえ。 長嶋:履歴に作家って書いて、こ

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    akihiko810 2008/09/21
     『猛スピードで母は』で、芥川賞・長嶋有。 >じぶんのモテの何割が芥川賞効果なのか、よくわからない。ものすごいがんばらないとモテないから、やっぱりだめなんじゃないかな。
  • 活字中毒R。

    『人の心はどこまでわかるか』(河合隼雄著・講談社+α新書)より。 (臨床心理学者・河合隼雄さんが、さまざまな現場ではたらく心理療法家たちの質問に答えたものをまとめたの一部です。学習院大学助教授の川嵜克哲さんの質問に対して) 【川嵜さんはまた、「問う」こと、「問われる」こと、「答える」ことの重大さを指摘されています。 「いま、こうやって河合先生に『問う』ているわけですが、『問う』ということは恐ろしいことだと思います。『問う』ということは『問われる』ということでもあるわけですし、禅問答なんかをみてますと、なんか『殺しあい』というか(実際、『問う』ことと『殺す』ということは深い関係があるように思いますが)、命をかけてやっているなあという印象がします。カウンセリングにおいてのクライエントの『問い』も同様のことだと感じています。実際、クライエントがカウンセラーに、『治るんでしょうか』とか、『なにが

    akihiko810
    akihiko810 2008/09/21
    >『問う』ということは恐ろしいことだと思います。『問う』ということは『問われる』ということでもあるわけですし、命をかけてやっているなあという印象がします。
  • 活字中毒R。

    『このマンガがすごい! SIDE-B』(宝島社)の記事「巻頭大特集・『さよなら絶望先生』久米田康治スペシャルインタビュー!」より。取材・文は前田久さん。 【――まずはマンガ家になられる前のお話から伺っていきたいのですが。 久米田康治:ああ、そんなにさかのぼりますか……できれば話したくもないし、思い出したくもないんですけどねぇ。 ――掘り起こしてすいません(笑)。和光大学在学中に漫研に所属されていたそうですが、その前からマンガは描かれていましたか? 久米田:もともと絵を描くのは好きだったんですけど、コマを割ってちゃんとマンガを描いたのは大学3年からですね。和光大学のマンガ研究会は、松大洋さんがいたり、先輩に『寄生獣』の岩明均さんがいらしたりして、学生の人数の割にはデビュー率が高かったんです。まあ、「美術の先生になるかマンガ家になるしか進路がない」と悪口を言われているような大学だからというの

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