6月16日、筆者はJR王子駅に初めて降り立った。まぶしいくらいの日差しにクラっとするが、気温は30度を少し超えるくらい。どちらかと言えば昨日の雨による湿度の高さが、うだるような暑さをもたらしていた。とはいえ梅雨のこの時期に見事晴天に恵まれてしまう、音楽家・あがた森魚の神通力ったら。 『タルホピクニック』とは、あがたが王子駅近くにある〈飛鳥山公園〉で行っている月例音楽集会だ。あがたが敬愛しており、作品や彼の発言にも度々登場する作家・稲垣足穂(1900年~1977年)の月誕生日である26日の前後に、楽器を持ち寄った参加者たちと演奏しながらパレードをしている。 コロナ禍に突入した2020年6月に「ギターを背負って歩く練習」と称して始めてから、丸4年。第49回目となる6月16日の開催は『ラスト』と称し、〈飛鳥山公園〉にある野外ステージ「飛鳥舞台」でのフリーコンサートと併せて開催されることを発表した
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