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ブックマーク / www.mieko.jp (6)

  • 川上未映子

    大島弓子。きっと、すごい、どうせ、面白いんでしょう。あらゆるみんなにとって特別な、みんなが目をきらきら輝かせて語り、語りたい、でも語りつくせぬ、みんながそれぞれに生きてきた思い出そのもののようなきっと大島弓子なんでしょう。素敵な絵で。言葉で。うん。きっとわかる。でも読めないなあ。なんでかな。ずっとまえ、漫画喫茶に一冊だけあった大島弓子。屋でもあればいつも目を反らしてた。こんな場所では読めないなあ。じゃあいつ買うの。いつ、結局どうするの。男の人に「中高生のときに大島弓子を読んでないことは、未映子さんにとって最大の不幸です。読め。読め。大島弓子を読め。大島弓子を読まずして何を語れるというのだ」とか云われたりもした。そしてどんどん大島弓子が遠くなる。いっそもう、読まずに、だって読まずに来たのだから、読まないで生きて、死んでいこうか。そう思ったりもした。大島弓子。 そして私はこの冬に「バナナブレ

  • 川上未映子

    あいちトリエンナーレの 「表現の不自由展、その後」が 中止になりました。 議論は活発になされるべきですが、 展示に関して政治や政府高官などの発言により 制限と圧力が加えられたことに憤りを覚えます。 そして何より、 テロおよび危害予告など、 表現の自由を幾重にも奪う行為がなされたことに 強い怒りを禁じ得ません。 芸術と政治、表現の自由と公的資金、 また歴史認識との関係についてどう捉え理解するのか、 様々な考えかたがあり、 ひきつづき各々が思考を深めるべきですが、 ひとつだけ、 テロおよび危害予告という卑劣な行為について。 昨年10月にわたしはネット上で 殺害予告ともとれるような危害予告を受け、 数ヶ月にわたり、 開催を予定していたイベントや講演などに 登壇できなくなりました。 実はわたしは10年に渡って 複数のストーカー被害にあっており (現在も警察の監視下にある人物もいます)、 過去にも講

  • 川上未映子

    10年前に、吉田アミさんと開催したイベントのゲストに来ていただいたのが雨宮さんとの出会い。当時わたしは音楽をやっていて、詩を書いていたけれどまだ小説は書いていなくて、30歳になるかならないかの頃だった。 薄暗い会場で誰が誰かわからないのに、客席の後ろのほうでまあるく浮かびあがるきれいな女の人がいた。座席って暗いし、当日も長丁場だったし、みんなそれぞれリラックスできる姿勢でゆるゆると座っているものだけど、黒い服を着てショートボブの髪型をしたその女の人はひとりだけ異様なほどに背筋がぴんと伸びていて、ほんとうにぴくりとも動かないで、まっすぐ舞台のほうを見つめていた。それが今でも目に焼きついている。登壇されたあとで、それが雨宮さんだとわかった。 それから、ときどきメールをするようになって、たまに電話をするようになった。当時も今も、わたしには電話して話をするような友だちがほとんどいないから、最初に電

  • 川上未映子

    『夏物語』の英訳版『Breasts and Eggs』を 愛読していただいているナタリー・ポートマンさんが、 ぜひインタビューを!ということで、お話しました。 インスタグラムに、映像をアップしています。 はじめに、新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様、および関係者の皆様にお見舞い申し上げます。 また、医療従事者をはじめ最前線でご尽力されている皆様に、深謝いたします。 目に見えない強い不安と爽やかな初夏の光が入り混じり、ふとそれらの見分けがつかなくなるような奇妙な日々が続いていますが、事態の一日も早い終息を願うとともに、皆様におかれましてはご自愛専一のほど、心よりお祈り申し上げます。 わたしの近況を少しお話させていただくと、当なら、このたび英訳が刊行された 「Breasts and Eggs」にまつわるあれこれでアメリカにいる予定だったのですが、すべて来年に持ち越しとなってしまいました

  • 未映子の純粋悲性批判: そやかて夢を、みるのやも。

    この数日間はいろんな取材を受けたり撮影したり〆切を飛び越えもろもろの毎日ではあったけれどなんだかそれとは関係なく半分が怒りとぐらつきで死んでるようで、死ぬといえば、ぬ、といえば、わたしは、ぬ、と打とうとすると必ず一回目は、む、と打ち損じ、例えばぬま、は、むま、になり、逆もまたしかり、むり、は、ぬり、と打ち損じ、そんな人生である。19日は坪内賞の授賞式で、大賞は村上春樹さんということもあり、式にはぎょうさんの人がいらっしゃる模様でパーティーなんて久しぶりなので、ということはお酒を飲むのも久しぶり、そしてもうすぐ久しぶりに一年が終わろうとしておるな。 作品について夜中飛び起きて怒りに震えることがある。何に対する怒りなのかを考えてみても怒りが渦巻いているのでその詳細はきちんと見えず。そしてそれを怒りと表現してみても、こういう場合は実は怒り以外の感情であることが意外に多いのだから、印象が連れてく

  • 未映子/頭の中と世界の結婚 特設ページ

    悲しみなんかにやられてたまるか、という気持ちと、それでも人生はやっぱり悲しいことも多いやろうという気持ちと。人生の色々を素手で乗り越えていく人を祝福したいな、その姿は美しいでと叫びたかった。でっかい祝福をどばーっと降らせたい気持ちだけで作りました。 こういう発言って狂ってるってか自己愛の極みやけど、こういう理不尽な叫びって確かにある。でもこれを相手にぶつけながら、無茶苦茶やろ私、ってちゃんと分かってる部分もある。ああもう行き場がなくなり、かといって死ぬことも出来ず笑うことも出来ず、最後に一言、「もう、帰るわ」としか云えないどうしようもなくなった気持ちの歌です。 ハッピーなときもあるし、人が怖い時もあるし、強気な時もあるし、人の正直なとこを歌った。弱音も吐くし怒りもあるし、自分が情けなく思えるし、なんでか分からんが、なんせ生きていくことは難しいって正直にうたった歌。 麒麟児っていうのは中国

    akihiko810
    akihiko810 2008/10/28
    2005年の特設サイト。何故レビューをフットボールアワ-後藤が?しかもレビュアーのトップで…。
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