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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (7)

  • [書評]意識は傍観者である: 脳の知られざる営み(デイヴィッド・イーグルマン): 極東ブログ

    デカルトの「我思う故に我あり」は通常、「思考している自分は存在している」と理解される。「自分という意識は確実に存在している」というわけである。当たり前ではないかと思うかもしれない。残念でした。「自分という意識」は脳機能の処理結果であって、それ自体で存在しているわけではない。あなたには自由意志なんてない。あなたの意識や自由意志は脳のプロセスの、ただの傍観者なのである。 冗談のようだがこの話は脳科学を学んだ人には常識の部類である。なにかをしようと意識するよりも身体のほうが先に動くことは実験科学的にわかっているからだ。座っていて「ちょっと立ち上がろうかな」という自由な意識は、実際には立ち上がろうとする身体の神経反応の後から生じている。生理学者ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)が1980年代に明らかにした(参照)。身体運動についての自由意識と思われているものは、身体意識の承認の

  • オントロジーのW3C規格化は無駄: 極東ブログ

    新しく取り上げるほどの社会的な話題はない。歴史的な話題にしてもいいのだが、趣向を変えてオントロジーの話を書く。とはいえ、この話題を書くのはためらうものがある。自分がこの分野にすでにロートルなので、たいした情報が提供できるわけではないからだ。が、どうせ私的なブログなのでメモがてらに書いてみよう。社会問題の話題を期待している読者がいたら、申し訳ない。一回休みである。 W3Cに祀り上げらたティム・バーナーズ・リー(Timothy John Berners-Lee)だが、最近RDFを深化させた形でセマンティックWebを提唱している。ようは、RDF(Resource Description Framework )の上にオントロジーを載っけるのだ。ほぉ、そう来たかという感じもした。 はてなさえブログブームに推されてRSSを付加するようになったので、RSSについては一般認知度が上がった。とはいえ、RSS

  • 機械は意識を持つか。コンピューターは意識を持つか。インターネットは意識を持つか。: 極東ブログ

    結論を先に書くと、機械は意識を持つか。イエス。コンピューターは意識を持つか。イエス。インターネットは意識を持つか。イエス。 昨日「極東ブログ: デカルト的な考えによれば人間の身体は機械である」(参照)を書いたおり、私は意図的に機械主義についてオートマトンから始め、デカルトとその後継の機械主義を分け、「デカルト的な考えによれば人間の身体は機械である」とし、けして「デカルトの考えによれば人間は機械である」とは書かなかった。デカルト自身は人間の総体については機械とは考えなかったからだ。 デカルトは、雑駁に言えば、人間の精神は別に存在し松果体によって身体と結びついていると考えていた。また、その精神こそが動物と人間との差異として考えた。このような人間の超越性についての考えの延長には現代ではチョムスキーの思想が存在する(彼はUGの構成性をピアジェが知性の基底を扱うような進化論的な獲得のプロセスモデルと

    akkun_choi
    akkun_choi 2007/02/03
    はあ?
  • 「女性の脳(The Female Brain)」(ルーアン・ブリゼンディン)は翻訳されるだろうか: 極東ブログ

    先日読んだニューズウィークの記事(日語版は8・9)に、「女性の脳(The Female Brain」(ルーアン・ブリゼンディン)の話があった。英語のオリジナル記事は”Why Girls Will Be Girls”(参照)にある。リードはこんな感じ。 In a controversial new book, this psychiatrist argues that differences between men and women start with their brains. (物議を醸す新刊書で、この精神科医は男性と女性の違いをその脳から解き明かそうとしている。) つまり、男性と女性は脳が違うから違うのだというのだが、そんなの当たり前じゃないかという人は……困るなぁ。話はその逆が当たり前という前提にしとかないと。 精神科医ルーアン・ブリゼンディン(Louann Brizendin

  • マネックス・ショック: 極東ブログ

    昨日ボケなエントリを書いているさなか、東証が全面安で売買停止となった。あれま。世の中では、ライブドア・ショックということになっているらしい。ま、それはそうかもしれないんだが。しかし、これはマネックス・ショックでしょ。 時事としてはロイター”[焦点]信用取引の投げで連鎖安、東証システム問題も加わり予断許さず”(参照)がわかりやすい。 <マネックス・ショックの余震も継続> 一部の証券会社が17日にライブドアの株券について、信用取引の担保掛目をゼロとする措置を実施したことも、影響が継続している。マネックス・ビーンズ・ホールディングス<8698.T>傘下のマネックス証券は、ライブドア<4753.T>および同社と関連のあるライブドアマーケティング<4759.T>、ライブドアオート<7602.T>、ターボリナックス<3777.OJ>、ダイナシティ<8901.Q>の計5銘柄の代用有価証券掛目をゼロに引き

  • ポジティブ・シンキングとやら: 極東ブログ

    たるい話。ポジティブ・シンキングとやら。七日の「はてなブックマーク」の人気エントリー(参照)に「Dr.米山の活脳塾 グチは他人にとってもネガティブ・エネルギー」(参照)というのが上がっていた。それほど人気の記事というものでもないようだったし、ブックマーカーズのコメント(参照)も、たるい感じのが多かった。いまさらポジティブ・シンキングはないだろだし、それを脳に結びつける「脳内革命」も古い話だなと思って、このの情報をみると一九九五年出版。十年も前になるのか。そういえば、ポジティブ・シンキングといえば、斎藤澪奈子(参照)も亡くなったな。 Dr.米山の話はというと、サワリはこんな感じかな。 「疲れた」と言うとさらに疲れてしまうのは、このように脳が活力の出るような働きをやめてしまうからです。ですから、いくらつらくて、疲れていても、口には出さないことが大切です。 こういうのって、仕事なんかでリーダー

  • おばあちゃん細胞が発見された: 極東ブログ

    最新「ネイチャー」の記事が欧米の報道でけっこう話題になっていた。国内ではまだ見かけないようだが、いずれにせよ、遠からず日版「ネイチャー」で読むことができるのだろうから、簡単に触れるだけにしたい。 報道バージョンはいろいろあるが、ロザンゼルス・タイムスに掲載された”Study Shows How the Brain Recalls What Turns It On”(参照)が読みやすいように思う。リードに”Small groups of cells are found to use abstract memories to recognize specific objects.”とあるが、拙い訳だが、「特定対象を識別する抽象的な記憶のために利用される少数の細胞が存在することがわかった」ということ。簡単に言うと、人間の記憶のメカニズムにはいろいろな仮説があったが、今回の研究では、特定記憶に特

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