1972年鳥取県生まれ。97年九州大学医学部卒業。国立がん研究センター中央病院内科レジデント、鳥取大学病院助手、独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査専門員などを経て2011年よりナビタスクリニック、ときわ会常磐病院の内科医。がん研究会がん研究所客員研究員を兼務。 著書 東京地検特捜部が2月19日に製薬会社のノバルティスファーマや京都府立医大に対して家宅捜索に入った。表向きの容疑は薬事法で禁じられている医薬品の誇大広告ということだが、この事件は期せずして9.3兆円産業と言われる医薬品をめぐり、業界と大学・研究機関の間の根深い癒着構造を白日の下に晒すことになった。 京都府立医大をはじめ慈恵医大など5大学の研究チームは臨床試験の結果、降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)には血圧を下げるだけでなく、他の降圧剤に比べて脳卒中を予防する効果が確認されたとする論文を発表していた。しかし、研究データに