2006年10月21日 田中 宇 記事の無料メール配信 アメリカの外交政策決定の「奥の院」である「外交問題評議会」(CFR)が「中東におけるアメリカの時代が終わった」と宣言した。10月16日のFT紙に載った、CFRのリチャード・ハース会長が書いた論文が、その宣言である。(関連記事) 論文は、アメリカはイラク占領の失敗と、パレスチナ和平の失敗、穏健な親米アラブ諸国がイスラム過激派を抑えることに失敗したことによって、中東でのアメリカの影響力が減退したと書いている。今後も、アメリカが中東で最大の影響力を持つことは変わらないものの、アメリカの減退と入れ替わりにEUやロシア、中国などからの影響が強まりそうだと予測している。 「中東混乱期の夜明け」(A troubling Middle East era dawns)と題するこの論文は「中東を民主的で発展する平和な地域にするという目標は、今後も実現する