食物アレルギーに配慮したメニュー、男女とも「さん付け」…。小学校の給食や授業の様子が、ひと昔前と比べて変わってきている。背景には児童生徒一人一人を重視する考え方や生活様式の変化があるようだ。宇都宮市の佐藤栄一市長(46)が小中学校で給食を食べるイベントから見えてきた“世代間ギャップ”とは−。 (松尾博史) 宇都宮市立田原小学校で五月に開かれた行事で、市長は小学四年生三十人と一緒に給食をとった。メニューは鶏そぼろとけんちん汁、麦入りご飯、キウイフルーツ、牛乳。「好きだった給食は何ですか」と聞かれ、市長は「揚げパンやスパゲティが好きだった。ご飯は出なかったので毎日パンだった」と振り返った。 市教委によると、同市のすべての小中学校で米飯給食が始まったのは一九七七年度。当初は月二回だったが、今では原則週三回。地産地消の流れもあり、宇都宮産の米のみを使っている。米飯以外のメニューも多様で、南仏の野菜