現在、そのゆくえが悪い意味で注目されているシリコンバレーのユニコーン(推定企業評価額10億ドル以上のスタートアップ)に、血液検査装置メーカーの米Theranos(セラノス)がある。 2016年4月18日(米国時間)には、同社の装置の精度や株主への説明に疑惑があるとして、司法当局が調査し始めたという報道もあった。同社のトラブルは、現在のスタートアップへの加熱した投資の落とし穴を感じさせる。 Theranosは、2003年に創設された会社で、創業者はスタンフォード大学工学部大学院を中退したElizabeth Holmes氏。彼女は「女性版Steve Jobs」とも騒がれていた人物で、たった数滴の血液から安価に血液検査ができる機器を開発したとアピールしていた。 才色兼備の若い女性創設者、注目のメッドテック(医療+テクノロジー)企業、有名ベンチャーキャピタルからの資金調達、そして大手ドラッグ・スト