悪い夢だった。 どこがつまらなかったか、なにが面白くなかったのか、論じる気力もない。思い出したくもない、思い出そうとすると頭が割れるように痛む。脳みその血管が切れそうになる。そもそも「カイジファイナルゲーム」なんて元から存在しなかったのかもしれない。いや、してはいけない。 関係者は本当にこれでよかったのか、なぜ止めなかったのか。「これ本当に面白いと思ってますか」「一回根本から考え直しませんか」「正直トチ狂ってます」「これで金取るんですか」「悪いことは言いませんからやめましょう」なぜ誰も口にしなかったのか。心はどこにあるのか。怪物を作っていた自分こそがいつしか怪物になっていたのか。もう誰を恨んでいいかもわからない。こんな愚かなものを産み落としてしまった人間を、地球を、宇宙を恨めばいいのか。 「実写化はつまらない」「実写化にも面白い作品はある」「原作が正義」「原作知らなければ楽しめる」「原作者