『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが、近年ますます世界中に広がった日本アニメに関連して起きている「摩擦」の現状を解説する。 * * * 日本のアニメ産業のグローバル市場における売り上げが急拡大しています。コロナ禍のステイホームと動画配信サービスの普及が起爆剤となり、市場規模はこの10年で約2倍に成長したといいます。 もちろんこれは素晴らしいことです。ただし同時に、これまで独特の業界生態系の中で熟成された「翻訳しづらい価値観」により育まれてきた作品が、いやおうなくグローバルな価値観にさらされることにもなります。今回はふたつの視点から考えてみましょう。 ひとつは労働環境や収益分配の問題です。日本の優秀なアニメーターが、「やりがい搾取」の構造に長年組み込まれてきたことは周知の事実でしょう。 しかし、今後はもし作品のヒットに見合わな
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