文系・理系を問わず全ての大学生に人工知能(AI)やビッグデータ活用の素養を身につけてもらおうと、文部科学省などが、大学と高等専門学校(高専)を対象とした初級レベルの標準カリキュラム(科目)を策定した。実社会での事例を題材に、データの活用法を教える。素案を近く公表し、意見公募後に普及を図る。 政府は2019年6月に「AI戦略」を決定。その柱として、年約50万人が卒業する大学生と高専生が初級レベルを習得し、そのうち約25万人をAIを用いて課題解決ができる「AI人材」として育成する目標を立てた。25年の実現を目指す。 標準カリキュラムは文科省と、東京大などから成る推進団体が策定した。素案では基本的な考え方として、「数理・データサイエンス・AI」をデジタル社会における「読み・書き・そろばん」と位置付けた。目標は、日常生活や仕事などの場でデータを使いこなす素養を身につけることとした。