8月23日に休養が発表され、小倉隆史GM兼監督の挑戦は7カ月余りで幕を閉じた 【(C)J.LEAGUE PHOTOS】 理想を追い、選手を信じた43歳の新米指揮官が勝てなかった理由は、シンプルに言えば監督としてのスキルが未熟だったからだ。だが、その未熟さの本質はといえば、詰まるところは誤算の集積だったとも言える。8月23日に休養が発表され、7カ月余りでその幕を閉じた小倉隆史GM兼監督の挑戦は、新人には厳しすぎるほどのいばらの道だった。 「オレたちが与えているのはベースと方向性だけで、試合になったら大事なのは『勝つこと、ゴールを取ること、ボールを奪い返すこと、この原則を忘れるなよ』とだけ。そこに付け加える面白さを生み出すのが、選手にとってのサッカーの醍醐味(だいごみ)でしょう?」 小倉前監督はたびたびこうした内容のコメントを残し、一言で要約して「サッカーをすること」と表現した。確かに、ひとつ