社説天声人語Astandなら過去の朝日新聞社説が最大3か月分ご覧になれます。(詳しくはこちら)大震災と原発爆発―最悪に備えて国民を守れ 東日本を襲った巨大地震による災害に、新たな危機が加わった。 被災地にある東京電力の福島第一原子力発電所の1号機の原子炉を覆う建屋で、大きな爆発があった。コンクリートの外壁が吹き飛んだ。原子炉内では原子力燃料が高熱で溶ける炉心溶融の可能性も、伝えられている。 原発の建屋が爆発すること自体が、あってはならないことである。炉心溶融も同様だ。 今回、放射性物質が外部で検出されている。まず住民の健康を守ることを最優先に考えるべきである。 ■住民の安全が第一だ 風向きにもよるが、放射性物質に触れることがないよう、そして、不安にかられることがないよう、政府は何より正確な情報を、とどこおりなく伝えなくてはならない。 政府は昨夜、住民に避難してもらう範囲を第一原