分布曲線に基づいて上位10%はS評価、中位の70%はA評価、残りの下位20%はB評価といった具合に、業績に応じて社員をランク付けする評価手法は、日本の企業でも広く採用されている。その評価手法を、最新のトレンドを真っ先に取り込むイメージの強いIT企業のマイクロソフトが、やめてしまったという。既に2年も前のことだ。人事評価制度の潮流に、大きな転換が起こっているように感じた。 個人の成果よりもチームの成果を重視 マイクロソフトの現在の評価制度では、「他者をどれだけ助けたか」「他者からどれだけ助けられたか」「他者のアイデアをどれだけ活用したか」といった行動と、その行動によって成し得た成果が、評価の対象になる。その評価も、「S」「A」「B」などとランク付けするのではなく、上司がコメントをフィードバックするだけだ。 数字という明確な指標もなく、ランクという評価のラベルもない。「果たして本当に、客観的な
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