学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却を巡る問題に絡み、学園の前理事長、籠池泰典被告(65)=詐欺罪などで起訴=が6日、大阪市内で報道各社の取材に応じた。籠池被告は、取引に安倍晋三首相の妻昭恵氏が大きく影響し、文書改ざんにも夫妻への忖度(そんたく)があったと改めて強調。学園と財務省の交渉記録がまだ全て公表されていないとも訴えた。 決裁文書からは昭恵氏や政治家の名前などが削除されたが、財務省が4日に公表した調査報告書では、詳しい動機は不明とされた。 学園との交渉記録も公表されたが、昭恵氏が小学校の建設予定地を視察した2014年4月や、学園が小学校の認可申請を取り下げる前の昨年2~3月などの一部の時期は記録がない。籠池被告は「一番大事な部分がないのはおかしい」と疑問を呈した。 報告書では、財務省職員が昨年2月下旬、学園の弁護士(当時)に「理事長は出張で不在であるとの説明を提案」したことも