印刷 ビール業界は8日にサントリーホールディングスが2011年6月中間連結決算を発表し、大手4社の業績が出そろった。東日本大震災の影響でビール販売が落ち込んだが、全社が営業利益を20%以上増やした。生産を主力商品に絞り込んだことや広告を見合わせたことが、逆にコストを削減する効果を生んだ。 各社は震災後、テレビCMやスーパーなどでの販売促進活動を控え、経費が浮いた。震災でビール工場が被災して供給が不足するなか、生産を主力商品に絞り込んだことも、「製造ラインの切り替えがなくなり、物流でもコストが削減できた」(サントリー千地耕造・財経本部長)といい、増益を後押しした。 ただ、ビール系飲料の課税出荷量は1〜6月で3.5%縮小し、現在の統計となった1992年以降、過去最低を更新。アサヒグループホールディングスとキリンホールディングスの上位2社はいずれも減収となった。残る2社は増収だが、サントリ