特筆すべきは長引くコロナ禍でコンビニ各社が軒並み売上を減らす中、セコマだけが20年6月以降、22年8月に至るまで前年同月比を上回る業績を挙げている点だ。なぜセコマだけが強いのか。 必要なものがちゃんと揃っている店 「コロナだから、と何か特別なことをやっているわけじゃないんです」と語るのは、セコマの丸谷智保会長だ。 「我々はずっと『売上を上げるためにどうするか』ではなくて、『お客さんに必要とされるためにはどうするか』を考えてきました。コロナ禍であれば、なるべくひとつの店で買い物を済ませたいだろう。お弁当や牛乳だけでなく、できれば醤油とかバターも買いたいはずです。 ですからそういう生活に密着した商品を棚から切らさないように、お客さんが必要なものがちゃんと揃っている店であることを徹底してきました。結果、コロナ前よりお客さま一人当たりの購入点数が増え、客単価も上がりました」 客がコンビニに求めるも