≪孫子の教えで相手知る≫ 私は華人の学生は留学生や大陸だけでなくシンガポールや台湾でも教えた。日本とシナといおうか我国と漢民族の関係も様々な視角から眺めると、日本の大新聞の社説で正解と目されているのとは違った歴史も見えてくる。私は共通1次試験の正解程度の歴史解釈は信用しない比較研究者だ。複数の言葉を習い、複眼で眺めようとしてきた。日本至上主義も取らないがさりとて研究対象国にのめりこむチャイナ・スクールのような中国一辺倒も取らない。孫子が教えるように相手を知り己を知ることが大切だ。関連記事【外信コラム】台湾有情 NHK番組の…NHK 「台湾統治番組に偏向」840…記事本文の続き そう考える私は1985年、台湾へ出かけた。まだ貧しくて大学生協のチョコレートの不味(まず)さに驚いた。台北で日本語を教えていた大学は当時は僅(わず)か四つで台湾人創設の私立だった。蒋介石軍は日本が創(つく)った国立学