不法滞在で国外退去処分が確定後、在留特別許可を求めている埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)らが滞在期限を迎えた27日、東京入国管理局に出頭した。カルデロンさんは改めて一家3人での滞在を求めたが入管側は認めず、3月9日までに全員帰国するか、日本で生まれ育ち、中学に通う長女のり子さん(13)だけを残すかを決めなければ身柄を収容する方針を伝えた。 のり子さん単独で在留特別許可を申請するかの判断をこれまでも入管側から迫られていたが、アランさんは「のり子の将来を考えると、どちらも選択できない」と訴えていた。森法相はこの日の閣議後の記者会見で、「親戚(しんせき)など適切な監護者の下で学業を続けたいというのであれば、長女に関しては在留特別許可を出す」と話した。