藤原書店の藤原社主からご恵贈いただきました。ありがとうございます。 僕は専門がずれるので十分に評価できないけれども、ひょっとしたら日本の外交史や日本政治史の研究の中でも画期的な貢献じゃないだろうか? 後藤新平というとちょっと前まで僕には主に関東大震災以降の復興院による首都再建計画とそれをめぐる経済学者、マルクス主義者たちの論争の標的という認識でしかなかった。それでも一海知義先生が現代語註を加えた鶴見祐輔の『後藤新平』を途中まで読んだことでそのような狭いイメージは覆り、日本の近代化を推し進めた最重要なキーパーソンになっていた。それが今回のこの本で、ロシアとの外交関係において重要な位置をしめていて、後藤の提言や活動がまわりの無理解でとん挫したことが、今日まで至るロシアとの関係がこじれた遠因になっていることがよくわかる。しかしこれは佐藤優の本読むよりはこれを読んだ方が数万倍いいと思うよ。 後藤の
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