【台北=村上太輝夫】台湾の政権与党である国民党の幹部、連勝文氏(40)が26日夜、台北県永和で開かれていた新北市議選候補者の集会の舞台上で銃撃され、台北市内の病院に運ばれた。弾は顔面を貫通したが、命に別条はないという。ただ、別の集会参加者の男性に弾が当たり、この男性が死亡した。容疑者の1人が現場で取り押さえられ、2人が逃走した模様。地元暴力団関係者とみられる。動機は不明だ。 連勝文氏は連戦・国民党名誉主席(元副総統)の長男で党中央委員を務める若手有望株。27日の5大市長・市議選投票の前夜で、支持を訴えていた。事件は与野党の接戦が伝えられる選挙に影響を与える可能性がある。 台湾の選挙では2004年の総統選で、やはり投票前日に民進党の陳水扁総統と呂秀蓮副総統(いずれも当時)が銃撃に遭った。このとき選挙に敗れた国民党の総統候補が連戦氏だった。