工場やオフィスを建てるにも、自分の家を建てるにも、結婚式や葬式をするにも、レストランや居酒屋に行くにも、いくらかけてどのくらいの利益や満足を得ようかと、誰もが考える。ところが、東日本大震災からの復興計画には、一定のお金でどれだけの効果を得るかというコスト感覚がない。 震災で自分の会社の工場が壊れてしまったら、まず再建を考える。撤退も考えるかもしれないが、通常は、今の工場を造り直し、設備を安価でより良いものにし、需要を考えて生産能力を増減することを考える。すると、まず、いくら壊れて、いくらかけて再建するかが出発点である。 政府の復興計画でも同じであるべきだ。まず、道路や橋や港湾などは税金で直す。津波が再び来るような場所に道路や橋を造れないから、なんとか土地をやりくりして造り直す必要がある。漁船や漁具や水産加工所や農業施設や住宅は、個人の財産であるから、全額を税金で建て直す訳にはいかない。しか
![被害額6兆円で震災復興予算が23兆円のなぜ WEDGE Infinity(ウェッジ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7c57cc91079e6ca22238eac618d4097a2857f468/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwedge.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F9%2F5%2F1024%2Fimg_95ea41a631b7bdc5bc15f798f18ce78810747.jpg)