東京大と国立天文台が共同開発したスーパーコンピューター「GRAPE-DR」が、米研究グループの省エネスパコンランキング最新版で世界一と認定された。国産では初めてで、これまで首位の独チームの記録を13%上回る成果。スパコン開発は昨年の事業仕分けで「世界一じゃなきゃダメなのか」と批判を浴びたが、次世代の勝者になるには省エネ性能でも世界一が必要という。 米バージニア工科大などのグループが年2回発表するランキングで、電力1ワット当たり毎秒8億1500万回の計算ができる低消費電力が評価された。世界最高速の米国のスパコンに比べ、1ワット当たりの計算速度は3倍という。 開発チームの平木敬東大教授(計算機科学)は「今後のスパコン開発には増え続ける電力消費を抑える技術が鍵。国際競争が厳しい分野だ」と説明する。